フロイト先生のウソ (文春文庫 テ 14-1)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167651305

作品紹介・あらすじ

アダルトチルドレン、買い物依存症、燃え尽き症候群…心の不調を感じたら専門家のカウンセリングを受けるのが常識といわれる。しかし、その常識、ちょっと待っていただきたい。あなたは"心理学業界"の術中に陥ってはいないか。「心理療法にはおまじない以上の効き目はない」と喝破し、"業界"から目の敵にされた著者の問題の書。

感想・レビュー・書評

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  • 臨床心理学の、胡散臭いなーと思ってたことをズバっと言ってくれててスッキリした。
    データが偏ってるなとは思うけど、あながち間違いではないと思う。

    一番印象に残ったのが、心の問題を相談するには親しい友人が一番で、サイコセラピストは「カネで雇った友人」にほかならない、という所。
    サイコセラピストが出来ることなんて、本当に限られてる。
    大体、良くなってるのか悪くなってるのか判断できひんのに、堂々と「良くなった」って言うのは変やと思う。
    言わないと仕事が成り立たへんのかもしれんけど…。

    業界の中で、この本に載ってるような話も出来るようになったらいいのになと思った。

  • ここまで精神分析学をこき下ろす著者の熱意に脱帽...。論旨のデータが不明確(意図的?)な箇所も多々あり、わざと脇を甘くしている感は否めないが楽しく読めた。約16年も前の著作なのでその後の研究結果も加味しないといけないが、デカルト的な手法は嫌いじゃない。

  • ここまでやられると痛快。どっかの医療否定本よりよっぽど質の高い議論がなされている。心理や精神医学を志す人は一読してもいいと思う。単なる反精神医学本ではない。

  • 古本屋で衝動買い。カウンセリングにつきまとう胡散臭さについて、総合的に批判を加えたもの。今流行の「マインドフル」の原型である「瞑想ブーム」にも言及している。一部”言い過ぎでは?”と思われる部分もあるが、大筋では同意できる議論が多かった。心理学や脳科学関係のニセ科学に興味ある人なら一読して損はしないと思う。

  • 思索

  • 思ってたのとは違っていたのですがこれはこれで
    面白かったというか考えさせられる本でした。

    ドイツの方が書いた本であり時代も15年近く前の話なので
    少しタイムリー性は無いと思いますがあまり心理学的な
    本は読まないのでちょっと勉強にもなりました。
    ちなみに教団Xにも出てきた実は意識が意思決定する前に
    既に脳の該当部位が活性化しているという
    意識は実は脳に従属しているみたいな話も出てきて
    ちょっと繋がりました。

    最初の心理療法の項目が長く(感じられ)、
    あまり個人的に馴染みが無いことと、
    作者が特定の立場に偏った議論を展開するので
    少し読み進めるのに苦労しました。
    (データ偏重主義というかそんな感じ)

    どんなに定量的に表そうとしても定量的に出来ない
    部分もあるのでそこまで躍起になって否定しなくても
    というところもありますが批判される方も
    おそらく反論できない部分も多いと思うので
    何ともいえない気持ちになります。

    個人的には第3部以降の瞑想や催眠、脳の10%神話
    左脳と右脳などの話についてはとても面白く
    後半は一気に読み進めることが出来ました。

  • [ 内容 ]
    アダルトチルドレン、買い物依存症、燃え尽き症候群…心の不調を感じたら専門家のカウンセリングを受けるのが常識といわれる。
    しかし、その常識、ちょっと待っていただきたい。
    あなたは“心理学業界”の術中に陥ってはいないか。
    「心理療法にはおまじない以上の効き目はない」と喝破し、“業界”から目の敵にされた著者の問題の書。

    [ 目次 ]
    第1部 「影響力」のウソ(心理療法;教育 ほか)
    第2部 「心」のウソ(無意識;自己認識 ほか)
    第3部 「意識」のウソ(瞑想;催眠 ほか)
    第4部 「脳」のウソ(一〇パーセント神話;右脳と左脳)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  •  心の病気は心理療法では治せない、著者が上げるデーターは真実を語る。時代と共に変質する心理療法は、心理学業界が作り上げた妄想なのかもしれない。心を扱う仕事には胡散臭さがどうしても付きまとう。業界の権威を振りかざすことで信用を勝ち得る手法があざとい。

  • フロイトの言っていたことは、ほとんどが証明されていないし、ウソだという内容が書かれています。

    精神病や、うつ病などの病にかかって、心理療法士の治療を受けても、プラシーボ効果のように、プロがやっても、適当な治療をしても結果は変わらないというようなことが、書いてあります。

    確かに、小さい頃のトラウマで全て今の自分が成り立っているとは言えないというところは、分かるような気がしたけれど、、

    納得できるところもあるけど、マスコミによる世間への影響はほぼ無いなど、え?と思うところも多くて、途中で読むのを辞めてしまいました。

  • なんにでもかんにでも異論反論を唱えるというのは裏返しの全体主義の恐ろしさに満ち満ちているが、商売気たっぷりの医学や心理学よりも人間の自然治癒力を信じよう、というのがメッセージだ、というのならそれはまともだ。そういう説の心理学もあるけどね。それは取り上げていない。やはり全体主義。

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