その日まで 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫 よ 31-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167813031

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ2作目。
    人にはそれぞれの抱える事情が大なり小なり有り、人生は思うように進むことばかりでは無いもの。
    これまでの経験を糧に、時に取り戻せない過去を憂いながらも慎ましく前を向いて生きる主人公のお草さんが素敵です。
    直接何かを解決してくれる訳では無くとも、事情を静かに受け止めてくれる人が居るだけで救われることってありますよね。
    気になる終わり方をしているので、続きも早く手に取りたいです。

  • 線が複雑でわからなくなりそうだったけれど、
    意外とつながりがはっきりしていたので見失わずに済みました。
    あんしんミステリー。

  • 2013.11.13
    一作目より人物像に厚みと深みが。
    でも、一見解決したことが、切ない。

  • お草さん、お元気そうでなによりです。でもお草さんたら、前作よりも危ない話にどんどん首をつっこんでいくので、常連客(読者)としてはこの先が心配です。「私の箪笥には入り切らない」と足るを知るお草さんに対し、欲望に限りがない人たちは、いつまでも足りないから礼節を知ることもないのでしょうか。お草さん、あまり無茶せず長生きしてくださいね。とりあえず、文庫化されていない続編が控えているというのは、とても心強いです。

  • 草さんはもちろんそれぞれのキャラクターが活き活きしている。
    私も小蔵屋さんの常連になっているようだ。

  • 何がいいって、全然甘えていない所が良い。「草さん」のピリッとした大人の部分と、首を突っ込んで行動せずに入られない情の部分と、親友と分かち合う気楽な部分のバランスが理想的で、こんなおとなになりたいと思う。

  • 珈琲屋小蔵屋の草おばあさんが解決する連作短編集。凛としているのか、お節介なのか、肝が据わっているというべきなのか、いまだに私はこのお草さんという人がよくわからないままでした。どこで誤解したのか、新潟と思い込んで読んでたら、北関東が舞台でした(苦笑)

  • うーん、評価難しいなあ。
    たぶん悪い小説ではないのだと思う。人によってはのめりこんじゃうくらいかも。
    でも僕の趣味ではなかった。そんなとこ。

  • 前作よりも、どんどん読みやすくなっている。
    自然の描写や、心理描写がとても良い、美しい。
    ミステリー物の探偵役は、割と自身のプライベートは謎に包まれていませんか?
    お草さんはそうでない。
    事件に絡む人々の“事情”に心を痛め、自身の過去に重ねてしまい、自分の行動を悔やんだり嫌悪したり・・・それでも進む。
    そんなところを応援したくなる。
    久美さんもお馴染みの頼りになるキャラクターで、登場するとなんとなく安心感を与えられる。

    草さんの親友の由紀乃さん・・・前作の最終章ではたしか、既に九州に住む息子さんのもとに引き取られていませんでしたか?
    この本ではまだ一人暮らしを続け、時々、お草さんと食事をしたりしている。
    シリーズものの時間軸は、作品の発表順ではないかもしれませんね。
    あとはやはり・・・
    由紀乃さんはお草さんにとって、なくてはならない人なのかも・・・物語上の役割でも。

  • 前作でお草さんと小蔵屋のファンに。今回は話がちよっと深刻で、お草さんの軽快さに物足りなさを感じました。

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著者プロフィール

1964年、埼玉県生まれ。群馬県立女子大学文学部美学美術史学科卒業。2004年、「紅雲町のお草」で第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞。著書に「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ『誘う森』『蒼い翅』『キッズ・タクシー』がある。

「2018年 『Fの記憶 ―中谷君と私― 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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