池上彰の新聞勉強術 (文春文庫 い 81-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167826017

作品紹介・あらすじ

「ニュースを読む力」は新聞を読むことで身につく。新聞にはどんな種類があるのか、紙面構成はどうなっているのか等、基本的な読み方から、記者の本音の見抜き方、忙しい時の速読術、読み比べによる情報収集法、記事スクラップのコツまで、新聞を役立てるためのノウハウを一挙公開。この一冊で驚くほど新聞が読みやすくなる。

感想・レビュー・書評

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  • 【本の内容を一言で】
    情報収集には新聞BASEでメディアミックスすることが大切!

    【内容まとめ】
    1.情報の正確さでは、ダントツで「TV or 携帯ニュース<新聞」だが、メディアミックスが必須。
    2.一紙だけではなく、複数の新聞を読み比べないと情報誤差や洗脳の可能性あり
    3.新聞記事の読み取り方や、スクラップの勉強方法などが大切


    【感想】
    池上彰の本や番組は本当に分かりやすい。
    どの本も基本的に万人受けしたり理解できる内容だからスゴイと思う。
    この本は2006年発行だから、読む前は「やや内容が遅れているではないか」と思ったが、そんな事は全く感じなかった。新聞はビジネスや教養面UPの為には絶対に必要だ。
    TVや携帯だけではなく、新聞をしっかり読むことの大切さ+αで色々と学ぶことが出来たな。(メディア・ミックス)

    とりあえず、新聞を購買しよう。笑
    日経は確定として、一般紙は産経でいいのかな。月額安くつくし。


    【引用】
    p11
    ・「新聞を読むのは、毎日2冊の本を読むのと同じ」
    朝刊には、ざっと20万文字が印刷されている。書籍にすれば、新書2冊分!
    新聞なら短時間に全体を概観できる。自分も中々の勉強になれる。


    p30
    ・「新聞の記事なんてどれも同じ」と考えたら駄目
    新聞記者も人間なので、同じ出来事に対しても受け止め方が違う。
    数字が重要な記事を見つけたら、必ず他紙の記事と比べること!


    p38
    ・新聞を素材に、別角度から考える訓練をする
    インフォメーションとインテリジェンス
    自分なりに情報を分析し、自分の役に立ててこそ価値が生まれる!


    p48
    一般紙で朝日、毎日、読売は全国に取材網を張り巡らせているが、産経は全国をカバーしておらず首都圏と関西圏だけ。


    p52
    ・時差の為、海外の最新ニュースは夕刊→朝刊(続報)で報じられる


    p67
    ・日経新聞の注意ポイント
    どうしても企業寄りになりがちで、経済全体についてあまり悪いニュースが出なかったり、扱いが小さかったりする。
    経済の負の側面が認識しにくい。

    どの新聞も、「人間(会社員)が書いている」のがポイント。
    出世狙いや新人の技術不足、受け止め方のことなりがある。


    p75
    ・新聞を効率的に読むには
    まず「見出し」、次いで「リード(概要)」を読む。
    結論ファーストで記事が書いている為、それで概要は掴める。
    詳細に興味がある場合のみ、本文に目を通せばいい。


    p112
    オフレコ・・・「オフ・ザ・レコード」記録してはいけないという意味。


    p130
    あまり聞いた事のない企業が大きな広告を出すようなら、近々新たな事業展開の準備か、情報ないしは店頭公開の計画が進んでいると考えられます。
    ビジネスマンなら日経の広告に注目して、どんな企業がどんな広告を出しているかをチェックする習慣をつけること。


    p144
    ・他紙の新聞の読み比べが必要
    一紙だけだと、その論調や記事が世の中の大勢を占めていると勘違いしてしまう。
    また、自分自身の思考法が無意識のうちに慣らされてしまう恐ろしさもある。

    各記事への温度感や考え方の違い、また自社のマイナスになる記事を隠蔽したり偽情報を載せたりする可能性もある。


    p176
    ・ネットで早食い、TVでつまみ食い、新聞で食いだめ
    →TVはそもそも新聞の情報がBASE。
    →ネットの価値は速報性。しかし正確性は取捨選択なされていないので、鵜呑みは危険!


    p228
    ・新聞スクラップで「自分探し」
    自分自身でも気付かない自分の思考や関心、興味のあり方に気付く。

    ①何故この記事を読んだか
    ②記者が伝えようとしていること
    ③印象に残ったところ
    ④感想

  • もっと勉強します

  • 情報を鵜呑みにせず解釈するメディアリテラシーの重要性、新聞の種類、読み方、読み比べ、他のメディアとの併用についてまとめている。

    ・全国紙→ブロック紙→県紙→地域紙
    ・地方で生活し商売していく中で地域紙は必須
    ・夕刊の特徴は充実した企画ものと海外の最新ニュース
    ・社会問題を強調する一般紙、経済的側面から分析する日経
    ・日経だけ読むと経済のマイナス要素を見失う
    ・一面記事の次は最終ページの裏の社会面を読む
    ・見開きは右より左ページが重要なことが書いてある
    ・ネットで早食い、テレビでつまみ食い、新聞で食いだめ

    毎日の新聞の読み方に活かせる。仮に読んでいても毎日新聞の「記者の目」など他の紙面で読んでみるのも良さそう。

  • 多くの新聞を取り山のようにスクラップを取ることは、普通のサラリーマンには難しいと感じた。今はスマホ全盛の時代であり、デジタルを活用した新聞活用術にも触れてみたいと思う。

    新聞によって事実の切り取り方が違うことなど、勉強になることも多かった。

  • ここのところ「松本清張」作品中毒状態だったので、、、

    気分転換に「池上彰」の著書『池上彰の新聞勉強術』を読みました。

    「池上彰」作品は、昨年の8月に読んだ『その日本語、伝わっていますか?』以来ですね。

    -----story-------------
    新聞を有効に活用する“勉強術”を紹介

    紙面構成の説明から情報を見抜く読み方まで、新聞を有効に活用する方法を紹介。
    すぐに役立つ情報が満載の、新聞勉強術の決定版。

    「ニュースを読む力」は新聞を読むことで身につく。
    新聞にはどんな種類があるのか、紙面構成はどうなっているのか等、基本的な読み方から、記者の本音の見抜き方、忙しい時の速読術、読み比べによる情報収集法、記事スクラップのコツまで、新聞を役立てるためのノウハウを一挙公開。
    この一冊で驚くほど新聞が読みやすくなる。
    -----------------------

    以下の構成で、「池上彰」が、新聞の読み方から有効活用方法まで、新聞を役立てる方法を解説してくれる一冊。

     ■文庫版まえがき
     ■プロローグ 一本の新聞記事が世の中を動かす!
     ■第1章 「ニュースを見る目」は、新聞で養う
     ■第2章 まず、何から読んだらいいのだろうか
     ■第3章 速読から読解まで池上彰流・新聞の読み方作法
     ■第4章 「新聞の読み比べ」で身につく情報力
     ■第5章 ネットにテレビに!池上流・メディアミックス新聞術
     ■第6章 知れば知るほど面白い、新聞の取材現場
     ■第7章 新聞の情報整理術&知的活用術
     ■エピローグ 新入社員の新聞勉強術

    新聞の紙面構成を知ることで、ポイントを抑えつつ限られた時間で新聞を読む術や、複数紙の読み比べの必要性、新聞とインターネットやテレビでのニュースの扱いの違いや活用法等、新聞を徹底的に活用するノウハウが満載、、、

    さっそく読み方については、本日から実践しています… そして、情報収集だけでなく、情報発信(相手に伝わりやすい資料の作り方)のコツまで紹介してあり、仕事にも役立てる内容でしたね。

    文章を書くときの基本の「つかみ」や「起承転結」等、わかっているようでわかっていないことを親切丁寧に教えてもらった感じです。

    この日記(雑記?)にも役立てそうですね。

  • 再読
    池上さんのオフィス、スクラップの山の写真が掲載、なかなか量がすごい
    自分も10年以上スクラップをしていたが多くなりやめた

    37社会の多数がけしからんと怒っている時、ちょっと待ってよと、アナザビュー異なる視点をもつ姿勢が大切なのだと思います
    96新聞記事には事実と意見がある
    どこまでが事実で何処がいけん予測なのか分類してみると面白いと思います
    116単なる情報か確認済みかを判断する
    257新聞で危機管理の感覚を育てる
    社会が今何を問題視しているのかを把握できます

  • ふむ

  • 昨今の新聞不要論「1日遅れのニュースを紙に印刷して送ってくる新聞なんて要らないよね」に対して有効な反論はないかと手に取ってみた。
    本書を読んだ結論は、反論は出来ても翻意させる事は不可能だと結論づけた。

    本書では新聞の文字表現の裏の意図や新聞の読み方を筆者なりに開設しており、中高生には有効であると思う。が、それは物事への好奇心を持って情報を取捨選択し真実を追い求めようという基本スタンスの上に成り立っている。その基本スタンスを持っている人物は冒頭の質問をしないだろうし、持っていなければ話が成り立たない。

    記事のチョイスなどは2021年ではかなり古く感じるが、文字表現の裏の意図などは興味深く読めた。

  • 今さらながら、記事の見出し、リード文、本文(補足説明)の構成を再認識しました。明日から、より興味を持って新聞を読めるような気がします。
    でも、もう少し新聞が読めるようになってから再度読むと、もっと面白いかも。まだ自分のレベルがそこに達していません。。。

  • 『新聞の正しい読み方』(松林薫著)の読書案内で紹介されていた本。
    あの池上彰氏がどのように新聞を読んでいるのか興味があり、即読了。目から鱗というほどの情報はなかったが、基本的なことを押さえるにはよい。意外に面白かったのが、業界用語や業界で揶揄されている俗語などを、惜しげもなく紹介してあること。明日から新聞を読むのが楽しくなりそうだ。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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