傷だらけのカミーユ (文春文庫) (文春文庫 ル 6-4)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167907075

感想・レビュー・書評

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  • 本当にボロボロのカミーユでした。
    これでシリーズが終わりなのは残念。

  • なぜだか早い段階で犯人がわかってしまったのは残念だが、自分のディテクティブスキルがあがったということでよしとしよう。

  • ヴェルーヴェン3部作の最後、これまたあきれるほどの忘れっぷりで我ながら驚いた。それにしても再読して作品の魅力が倍増したように思う。ルメートルの他の長編も久々に挑戦してみようか。

  • ヴェルーヴェン三部作コンプリート。……なんだけど、残念なことに前作たちを凌ぐ衝撃がなかった。

    妻イレーヌを殺されて五年、ようやく立ち直ったカミーユに新たな出会いが訪れる。そのアンヌが強盗事件に巻き込まれて重症を負う。愛する人を二度と亡くしたくない想いから、職場にはアンヌのことを隠し、私情に駆られて逸脱した捜査をするカミーユ。その行動がカミーユ自身を危機に追い込んでいく中、アンヌを執拗に狙う犯人の目的とはーー

    犯人がアンヌを執拗に襲撃するのは顔を見られたからと思っていたのが、その裏に驚きの目的があって、カミーユはまんまとやつの狙い通り行動することになる。それがわかってきた頃には読むのは止まらなくなるのだが、前作たちのような緻密な伏線はなく(なかったよね?)、特に犯人の正体には後出しジャンケン感が否めない。まあ、でも、全ては作中でカミーユが言うように「おれ自身の問題がこの事件になったんだ」の通りである。そしてカミーユはしっかりと自分でけりをつける。なので一応のカタルシスはあるが、何もかも奪われたカミーユがイレーヌとの想い出の詰まった(しかし死亡場所でもある)アトリエのある家に帰るラストはとても重たかった。もう立ち直れないんじゃないか、この人は。冗談じゃなくルイを養子にして、そばにいてもらえ(笑)。

    あいかわらず映像が目に見えるような描写力なので、一度波に乗ってしまえば読み進めるんだけど、面白かったかというと微妙。でも読み終わってみれば重厚なノワールにも思える。ただ、地の文(カミーユ視線)と一人称(犯人視線)が頻繁に交代するのは慣れるまで辛い。編集が字体を変えるとかわかりやすくして欲しかった。海外小説読み慣れた自分でも混乱したので、これを初海外小説に選ぶ(人はいないと思うが)とまず挫折する気がする。

    • 土瓶さん
      「悲しみのイレーヌ」と本作。
      長い長い積読生活に入っております。
      いつか読めるといいなぁ^^;
      「悲しみのイレーヌ」と本作。
      長い長い積読生活に入っております。
      いつか読めるといいなぁ^^;
      2024/01/09
    • ゆきやままさん
      土瓶さん、こんにちは。
      私も積読たくさんあります(^^;;
      なのにまた先日四冊買ってしまいました。
      こういう作品って波に乗ってしまえば...
      土瓶さん、こんにちは。
      私も積読たくさんあります(^^;;
      なのにまた先日四冊買ってしまいました。
      こういう作品って波に乗ってしまえば一気にいくんですけど、ある程度分厚さがあると手を出すのも後回しになってしまいますよね。薄くて軽めの内容の本を手に取ってしまいがち(~_~;)
      2024/01/10
  • フランス版ジョン・マクレーン(?)と言ってもいい位不運な主人公のカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。

    シリーズの中では、一番残虐なシーンが少ない作品でしたが、面白さも比例するような感じに思われます❗最後に意外などんでん返しがあるものの、個人的にはシリーズ中で一番つまらない作品でした❗

    このシリーズは、全体的に残虐で、読んでいて気持ちが憂鬱になりがちになりますが、先の展開が気になって、不思議と最後まで読んでしまう、魅力のある作品です♫

  • 昨夜、一気に本1冊読み上げました。
    ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」(文春文庫)。
    身長145センチの警部が主人公で、シリーズ第3作です。
    面白いですよ~!!!
    でも、今日お話したいのはこの本の中にある1つのフレーズです。
    『想像力のない人間はえてして形式にこだわる』
    何かうう~んとうなずかされてしまいます。
    所で、この所寒くて自ら外に出る機会も減り、
    かててくわえて内務大臣の司令であちこち御用達に翻弄されています。
    で、私の実感、『能力のない人ほど惰性に流される』、ジャンジャン!

  • 切なすぎるし悲しすぎるし残酷すぎる。
    でもこれこそがルメートル。

  • ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。つらいけど面白かったです。
    カミーユ、こんな仕打ち(?)受けるほどの事したっけ、という思いが拭えません。今回の真犯人も逆恨みだろう……「えっ貴方なの!?」ってとてもびっくりした。
    アルマンが食道癌で退場したのも悲しいし、ヴェルーヴェン班もうルイしかいない。カミーユもいなくなるんだろうし……ル・グエンが上司のままなら違ったかもだけど、彼は昇進したからカミーユの上司はミシャールっていうわからない人になってる。
    北欧の警察小説の上司、だいたいこういうわからない人だからそういう風土なのかな。特捜部Qもそうだ。

    カミーユの傷だらけの暴走に心を痛めながらも、ちゃんと真犯人に突き当たるのは有能です。
    自分自身もよく分かってないから、と相談せず暴走してるのも、周囲のルイやル・グエンにとってはつらいな。イレーヌの事件で部下だったアルヴァンの酷い裏切りに会ったのも尾を引いてるんだろうけど、残った仲間との結束を固めてたら…と思うのももう遅い。不器用。

    ヴェルーヴェン警部シリーズ、3作とも凄惨な事件でした。それでも3作は寂しいな。カミーユの人生、報われてほしい。

  • カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重症を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人…

    ヴェルーヴェン警部三部作完結編。読み切りましたー。彼のプライベートな素顔が一番出てたと思う。面白かった。

  • 必ず順番に読むべき作品。
    アレックスが強烈すぎて、次がつまらなかったら、、、と思いなかなか読めなかった。
    続きが読みたい気もするけど、ここで完結は正解かも。
    表紙がどれも怖い。

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