- Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167914011
感想・レビュー・書評
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幕末維新を尾張藩主・徳川慶勝、慶喜将軍就任後に一橋家当主となる徳川茂栄(もちはる)、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬(さだあき)の四兄弟の視点から描いた時代小説。周知のように、今、ちょうど大河ドラマ『青天を衝け』で同じ時代が慶喜・渋沢を中心に描かれているが、対比しながら読めてなお一層面白かった。
第37回新田次郎文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞受賞作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
維新において、徳川家を支えた高杉松平家の四兄弟を主人公として、幕末の動乱期を描く。尾張藩主徳川慶勝、一橋家当主一橋茂栄、会津藩主松平容保、桑名藩主松平定敬。
兄弟が敵味方にわかれながらも、葵に生まれた者の宿命として、必死に生き抜いた人生に感動を覚えます。 -
幕末に小藩に生まれた4兄弟が、明治維新に人生を翻弄されるさまを描いた2017年の小説。新田次郎文学賞受賞。
幕末の小説は良く読んでいるが、会津藩や桑名藩という幕末の舞台で有名な藩の藩主が、尾張高須藩という名前も聞いたことのない藩からの養子だった、という事実を知らなかった。なので、新しい視点が得られると期待して読んだが、今一歩、内容が浅かったかなという感想。
4人の兄弟が養子により幕府側と新政府側に分かれてしまうのだが、話し手の視点がうち2人に絞られていて、残りの2人の考えがよく見えないまま、中途半端に終わってしまった印象が強い。それぞれの立場、苦悩なんかをもっと、読みたかった。 -
内容(「BOOK」データベースより)
兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わった―。石高わずか三万石の尾張高須の家に生まれた四兄弟は、縁ある家の養子となる。それぞれ尾張藩慶勝、会津藩容保、桑名藩定敬、そして慶勝の後を継いだ茂栄。幕末の激動期、官軍・幕府に別れて戦う運命に。埋もれた歴史を活写する傑作長篇小説!新田次郎文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞、W受賞! -
予想通りの物悲しさや暗さを含む物語。徳川慶勝といえば城山三郎の『冬の派閥』が有名か?大きな違いとしては写真愛好家の一面が描かれるところ。人との会話の駆け引き、本音と建前。写真で撮ることができるもの、実像と虚像。この2つが物語の肝になる。おもしろかった。
※評価はすべて3にしています -
読み終わった後、しばしボーッとするほど感動しました。時代に引き裂かれた兄弟でしたが、その絆、切れないでよかった。
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定敬、容保、慶勝、全員性格が同じに思える。それぞれになんのキャラ付けもなくて、淡々とお決まりの歴史イベントが起き、時間が経過してゆき、盛り上がりもなく、とても退屈。他の方のコメントを読んで、期待して買いましたが、残念です。途中で読むのはやめました。
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徳川慶勝、徳川茂栄、松平容保、松平定敬の高須四兄弟の幕末を慶勝を中心に描く歴史小説。高須四兄弟や青松葉事件というのを知らなかったので勉強になった。なかなかの力作という感じで、そこそこ楽しめた。