おんなの花見 煮売屋お雅 味ばなし (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167919481

作品紹介・あらすじ

訳あって離縁したお雅が営む「旭屋」。夕餉の献立に困ったおかみさんたちの間で、持ち帰りのお菜をたっぷり揃えた見世は評判を集めている。

けれど、お雅には最近悩みがあった。長屋の差配が見世先に立って、お菜を求めるおかみさんたちを「女房だろ、母親だろ、なぜ自分で作らない」と説教するようになったのだ。おかみさんたちの足は遠のき、せっかく拵えたお菜も余ってしまう。そんな矢先、差配の内儀が体調を崩してしまい……。(収録作「はるいわし」)。

気難しい差配や常連客の色恋、そして元亭主や母親との関係に悩まされながらも、お雅は旬なお菜を拵え、「旭屋」を逞しく切り盛りする。江戸をめぐる四季と人間模様を丁寧に描いた、心温まる時代小説。

<収録作品>
お菜を買いに来たおかみさんを叱る差配。どうすれば?「はるいわし」
お花見の季節。常連客の色恋沙汰に巻き込まれ……「さくらのうたげ」
町でにわかに流行る「大食い競べ」、勝負の行方は?「おおぐいくらべ」
秋が深まる中、お雅の元亭主が見世にやって来た!「きくかほる」
正月早々、料理茶屋の大女将である母親が訪ねてきて……「さとのあじ」

感想・レビュー・書評

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  • いわしのつみれ汁、玉子田楽、ところてん、焼き茄子の煮浸し…季節ごとに旬の料理が並ぶ庶民的なおかず屋さん。あぁこんなお店が近所にあったらいいなぁ。美味しいものって心を和ませますねー。

  •  大店である酒屋の嫁だったお雅。だが、亭主の妾に子どもができたことから離縁。

     元々、料理茶屋の娘だった雅は煮売屋を始まることに。

     舅が用意してくれた店で朝から晩までお菜を売る日々。

     うう、美味しいものがたくさん出てくる作品は大好きです♪

     私は魚が苦手なのでつくれませんが、母が生前、父のためにイワシの梅干し煮を作っていたなぁと思いだしたりもしました。

     毎日食べるものだからこそ、酸いも甘いもあるお菜。それはお雅を巡る人間模様のよう。

     ご馳走様でした。

     楽しかったです(*^^*)

  • 江戸をめぐる四季と人間模様。毎日晩御飯のおかずを買いに行きたい。元旦那にいらいらさせられた。

  • 連作短編な事もあって凄く読みやすい。色々事件は起こりつつも、いつもほっこりする終わり方になっていて気分良く読める。料理もどれも美味しそう。結構揺れがちでまだまだな感じもあるお雅ですが、そのしっかりしきれてない所も含めて良かったです。

  • 「人が拵えてくれたお菜は、それだけでごちそうだって言っていたよ」

  • 26歳離婚歴のあるお雅が、元義父の力添えで煮売り屋を営み、様々な人たちと関わりながら人として成長していく物語
    『女将が問題解決の糸口になる』風では無いところが新鮮でした
    お舅さんがいい人で良かった〜

  • 202310/

  • 元祖ポテサラじじい登場の第一話から始まり、お雅の女将として、女性としての成長が心を温めてくれる。

    「時代小説って古臭い話ばかりなんでしょう?」と思う人にも読んでほしい一冊。

  • なんか、これ!という特色がなく、薄かった。

  • イイね

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