虫眼とアニ眼

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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198615390

作品紹介・あらすじ

虫好きの解剖学者とアニメーション映画監督が語り合う『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』のこと、自然と人間のこと、そして子供たちのこと。

感想・レビュー・書評

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  • 始終、子供たちについて話されていた。
    宮崎駿は、照れ屋な(良い意味で)頑固オヤジといった感じで面白かった。子供たちにとって良くない社会・環境に成っていると警鐘を鳴らしつつも、宮崎駿自身もそれに加担してしまっているジレンマを嘆いていた。
    また、養老さんが示した、「作品の良いところを言葉や意識に落とし込めないからといって、作品が駄作であるわけでは無い」という趣旨のスタンスに好感を持った。理屈っぽい人ではあるが、何かにつけて解説や説明を要することの野暮さや不可能さをよく知っているように感じた。

    メモ
    自然と触れ合う機会がなかったり、今のように画一的で四角な街で暮らしていると、本来育つはずのディテールを感じ取る力が損なわれていく。

  • 新入生におすすめの本

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000045199

  • お二人が長年蓄えてきた知識や経験に圧倒され、時にクスっと笑い、心に響く言葉に出会うことができる。ユーモアあり!でも、真面目で奥の深い、アニメ監督宮崎駿さんと解剖学者養老孟司さんの対談本。単純にとても面白いデス。これからの人生を生きていくうえで何かヒントになる言葉が見つかるかも...【中央館/778.77/YO】

  • 豊田市美術館のジブリ展で買った。

  • 宮崎駿による“理想の”まちや住宅のイラストが冒頭に掲げられていて、これがとても素敵である。

    養老孟司さんの言葉も、一言一言趣きが深い。
    “「お先真っ暗」でいいじゃないですか。だからこの世は面白いんですよ。”

  • 土と自然に接していることの重要さ。虫の不思議さを感じるアンテナである虫眼を持るように、何かの面白さを発見できるかどうかで案外、幸福が見えてくる。

    忙しくマネーゲームをしている人だって、どこかの自然で淡々と暮らしたい思いは持っている。

  • なぜか見落としていた。こんな本を発刊当時に見つけられていなかった。ひょっとすると2002年7月ではまだ我が家はジブリファンになっていなかったのかも知れない。2003年の養老ブームでこの本が再び新聞広告に現れる。僕は新刊だと思って急いで書店に行った。どこにもない。店員に聞いて、パソコンで調べてもらった。それで初めて気がついた。1年以上前に発刊されていた。書店の棚にはもうなかった。それでも別の書店で探してみた。そうしたらこっそり1冊だけ棚に入っていた。表紙をめくるとそこには「ゆばあば」の絵が。代金を支払って、帰りの電車に乗り、すぐにイラストのページを開いて読み始めた。理想の街がそこには描かれている。街の真ん中に保育園がある。子どもたちが木登りをしている。隣にホスピスがある。丸い形の家が建っている。車は街の中まで入らない。電気自動車が低速で走っているだけ。地域通貨が使われている。「これは夢ではない」と書かれている。そう、こういう動きはいろいろなところで少しずつ出てきているようだ。それがもう少し大きなうねりになってくればいいと思う。もちろん本文はこの2人の対談だからそれなりにおもしろいのだけど、黒子に徹するはずの編集者が余計な口をはさみすぎる。話の流れが悪くなって(まともな方向にしか行かなくて)、読んでいてイライラした。それでも、最初のイラストがいいから、そこを読むだけでもこの本の値打ちはあると思う。

  • 宮崎駿作品の裏話が面白かった。千と千尋の神隠しの電車のシーンにそんな思いが込められていたなんて。もう一度見たくなる。

  • 「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」を切り口にしたあれこれの対談。最初のイーハトーブ村の計画図の絵がいい感じだった。

  • たまに繰り返し引っ張り出して見返したい本

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著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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