夏休みに、ぼくが図書館で見つけたもの (スプラッシュ・ストーリーズ 37)
- あかね書房 (2019年11月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784251044372
作品紹介・あらすじ
本好きの達輝はクラスでは目立たないが、図書館では本の知識や紹介で大活躍。「学校とキャラ違くない?」と彩友に驚かれ、「本探し」を頼まれる。サッカーが上手い令央が図書館で天井を見上げて座っているのを見た達輝はスポーツの物語を薦めてみる。貸した本を汚してしまった令央が謝り「もう図書館に来ない」と駆け去った後、思わぬ事情を知った達輝は…。本にしか興味のなかった達輝の、ひと夏の出会いと友情の物語。
感想・レビュー・書評
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読書ものの児童書って、ほんとうにワンジャンルできるくらいたくさんある。この本もとてもさわやかで楽しかった。
5年生の達輝(たつき)は、本が大好き。自分の家の真ん前にある分館を自宅の離れのように使っている(超うらやましい!)。
夏休み、同じ学校に通っているのに今まであまりしゃべったことのなかった子と顔を合わせ、本を通じて少しずつ仲よくなっていく。図書館のイベントや、「居場所」としての役割(インクルージョンなども含め)などもさらりと描かれ、物語としてもちゃんとおもしろくてよかったです。
『ぼくは本を読んでいる』とも通じるところがあるかな。
本っていいよね、ってあらためて思えるような物語。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
家の目の前にあるさくら図書館が大好きな5年生の達輝(たつき)
毎日通っているので児童室の本の配置がすべて頭に入っていたり、参加している図書館のクラブで頼りにされていたりする
あるとき、クラスメイトの彩友(あゆ)に小さいころ母親に読んでもらった本を探してほしいと相談を受ける
夏休みには、何をするでもなく図書館に通ってきているやはり同じクラスの令央(れお)に読書感想文の本をすすめてみる
学校ではあまり目立たない達輝の夏休みが、図書館と本を中心に動き始める
《本が、ぼくらをつないでくれた。》──帯のコピー
『アカシア書店営業中!』(2015)、『ビブリオバトルへ、ようこそ!』(2017)につづく濱野京子×森川泉の“本”の本の第3弾、2年ぶりにあかね書房「スプラッシュ・ストーリーズ」レーベルから
『マガーク少年探偵団』『チームふたり』『ぼくを探しに』など実在の本がちりばめられていて、物語を通じた読書案内にもなっている
前2作に登場し「読んでみたい本」と話題になった『盗塁王』が本作にも -
近所の図書館なら、これくらいの距離感でもあり得るかな。
人に本を薦めるのって本当に難しくて。
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課題図書になっていて、子どもが感想文を書いていたので読んでみた。
さわやかな小説。個性豊かな登場人物にどこか共感できる部分があるのでは。 -
図書館は、一番好きな場所だと思う。本好きの話って実はあまり好きではないんだけど、これはよかった。こんな図書館にこどもが行ける世界であってほしい。
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学校では目立たない少年だが、近くの図書館で人に本をすすめるのが得意。本を通じて友情を育む。