エレキテルの謎を解け 電気を発見した技術者 平賀源内

著者 :
  • 岩崎書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265840243

作品紹介・あらすじ

少年時代から天狗小僧と呼ばれ、何でも自分で工夫して、初めて見る物でも、どうやって作られているかを見抜くことができた平賀源内。
ところが、二十五の歳に長崎で出会ったオランダ人の操る〈しびれる箱〉の仕組みだけは、どうしても解明できませんでした。
しかし、紆余曲折、試行錯誤の末に源内はその謎を解き明かします。
国益のために奔走し、非常の人とも呼ばれた江戸の才人平賀源内の熱情と格闘の人生を描く歴史小説です。

感想・レビュー・書評

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  • 多才で、さまざまなものを作り出した、平賀源内。
    その生涯をえがく。

    子どもには難しそうな単語は、カッコがきでかみ砕いて解説。
    平賀源内の数多ある業績を、短くまとめ、平易な言葉でどんどん紹介していく。

    キャラクターもコミカルで、児童書向けの伝記小説のよう。

    コンパクトでわかりやすかった。

    タイトルにあるように、最後のエレキテルの仕組みの解説に、力が入っていた。

  • 出島で出会った「しびれる箱」の原理の解明に半生をかけた平賀源内の伝記。

    〇1冊では語り尽くせないほどのドラマ的な出来事があったようだ。さわりだけを駆け足で見ていくような内容。
    人となりは愛されていたけど、気難しいところもありそう。
    〇平賀源内=エレキテルのイメージでした。浮世絵の仕組みや解体新書の絵をかいた人物に深く縁があることなど、新しく知れた。
    〇出会った人物のほとんどが素晴らしい人々であったのに、最後のひとりが残念だった。功に焦る面もあったのか。が、明日のご飯を考えると、背に腹はかえられなかったのか。つけ込むヤクザ者が悪いけど。

  • 熱い志と探究心に燃える平賀源内の人生

    博物学、文学、美術、科学など多くの分野で多彩な才能を発揮した平賀源内。彼は鎖国下の江戸時代に、珍しい品物を全国から集めて物産展を開いたり、物語を書いて大流行させたり、絵師に西洋画を教えたり、西洋の道具を簡単に再現してみせたりする。そんな平賀源内でも人生は困難の連続で、格闘の日々を送る。中でも手強かったのは、「エレキテル」の謎だった。

    「もしかして、火花は、雷が落ちるときに見られる、稲妻と同じではないか」

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著者プロフィール

鳴海 風(ナルミ フウ):1953年、新潟県生まれ。東北大学大学院、愛知工業大学大学院、名古屋商科大学大学院それぞれで工学修士、博士(経営情報科学)、MBAを取得。1992年『円周率を計算した男』で第十六
回歴史文学賞。2006年日本数学会出版賞。『円周率の謎を追う 江戸の天才数学者・関孝和の挑戦』(くもん出版)が第六十三回青少年読書感想文全国コンクール中学校の部課題図書。主な著書に『算聖伝 関孝和の生涯』(新人物往来社)、『江戸の天才数学者』(新潮社)、『美しき魔方陣』(小学館)、『ひらけ蘭学のとびら』(岩崎書店)などがある。

「2022年 『遊歴算家・山口和「奥の細道」をゆく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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