スイッチを押すとき

著者 :
  • 文芸社
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感想 : 295
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784286000008

作品紹介・あらすじ

増加する青少年の自殺に終止符を打つため、政府が立ち上げた恐るべきプロジェクトとは…。生きる意味を問う衝撃のストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • これは今読んでも面白そう

  • ディストピアもの。
    自殺抑制プログラムとは言ったものの、これらの治験がどう役に立ってるのか分からないまま終わりを迎える。そもそもプログラムのために行われている非人道的な設定があまりにも現実的ではない。
    普通、心臓に埋める時にGPSも付けるんじゃないかな。
    警察に追われる描写もツッコミ所満載。YSCと警察が繋がっているならまだしも、そうではないし。
    文章は読みやすく、子どもたちや家族の境遇が可哀想で、心を揺さぶられるシーンもあるが、ふと冷静になってしまい没入はできなかった。
    人は絶望の中で、たった一つの幸せを見つけたとき、死んでもいいと思うのかもしれない。

  • ラスト、二人の関係が明らかになったけれどなんともスッキリしない終わり方だったな…
    最期まで悲しい。
    子どもを二人も奪われたのに、その場を自ら立ち去ることができる母の心境も全く理解できなかったし。

    堺が最期実はいい人で、この馬鹿げたプロジェクトを終わりに導くのか?!とちょっと期待しちゃったのに、全くそんなこと無く、ただのクソ野郎だったな。

    この後味の悪さも、山田悠介さんの作品らしいんだけどね。このモヤッとした感情を引きずるのも嫌いじゃないから結局読んじゃうんだけど(笑)

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • これは軽く読めるのに読み応えがある感じ。
    考えさせられることが多かった。

  • こーいう悲しくて、命を考えさせられる話し、好きなんです。

  • 若者の自殺防止を目的としていますが、もっと良い手段は無いのでしょうか。
    結局幸せとは他人の不幸の上に成り立っているとでも言いたいのか、なんて思ってしまいました。
    人権にうるさい日本では考えられない法ですね。

    脱出後、衛生の問題や生理現象については全く触れられていない事にもちょっと違和感を感じました。
    オチも根本的な解決はしていないため、なかなか複雑な心境です。
    理不尽な世界では仕方がない、ある意味救いのある終わり方だったのかも?
    5人が解放されても、お母さんにとっては一生地獄ですね…。

  • 読みやすいし話が面白い!感動する めっちゃ好き! 小学生や中学生に読んで欲しい

  • 10歳の子供に自らの命を絶つスイッチを持たせ、監視するというありえない設定から、この物語は始まる。
    7年間、意地で生き続けた子供たち。スイッチを押すときは、自分がしたいと思っていたことが叶えられて、生きる意味がなくなったとき。これはある意味、幸せだけど、悲しくもある結末だなと思った。その目的を支えに今まで生きてきたから、達成されると喜びと共に、何も無くなったという喪失感がある。
    読みやすかった。

  •  作品解説(帯より):君たちはなぜ生きているんだ? 増加する青少年の自殺に終止符を打つため、政府が立ち上げた恐るべきプロジェクトとは……。生きる意味を問う衝撃のストーリー! 『リアル鬼ごっこ』を超えた、最新にして最高傑作が登場!
     大胆不敵な設定は毎度のことなので、今回、設定の甘さについてはあえて目をつぶることにする。しかし、登場人物の作り込みが不十分で、一人一人の行動が粗雑に見える。

     「リアル~」から4年ですか……。確かに文章力は向上したように思えますが、地の部分で話し言葉が出てくるのはいかがなものか……。
     と、ここまでいつもと大差ない山田レビューを書いていますが、今回のストーリーはなかなか良かったのではないでしょうか。ものの10分も読むと、先の展開が気になってぐいぐい魅き込まれてゆく山田ワールド。ラストでの展開には怒る方もいるだろうと思いますが、ぎりぎりアンフェアではないでしょう。底力があれば★1つは増えた作品。
     最後に一つだけ。短い文章を連ねてテンポを良くするのではなく、長い文章でリズム良く書けるようになれば……と、今後に期待してみる。

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著者プロフィール

大東文化大学文学部日本文学科講師。1984年大阪府生まれ。専門は環境文学。著書に『反復のレトリック―梨木香歩と石牟礼道子と』(水声社、2018)、論文に「「声音」を読む―石牟礼道子『水はみどろの宮』とその周辺」(『石牟礼道子を読む2―世界と文学を問う』東京大学東アジア藝文書院、2022)など。

「2023年 『石牟礼道子と〈古典〉の水脈』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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