最高の体調 進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法 (ACTIVE HEALTH)
- クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2018年7月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784295402121
感想・レビュー・書評
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どうも近頃体調が万全ではなく気になることが多々あり、自分の身体に向き合いたいと思い手に取った本
著者:鈴木祐氏
新進気鋭のサイエンスライター。
1976年生まれ、慶応義塾大学SFC卒。16才のころから年に5,000本の科学論文を読み続けている、人呼んで「日本一の文献オタク」。
疲労・肥満・不眠・不安・病気・老化―文明病から脱却し、本来の自分を取り戻せ!!進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法。
残念ながら自分の求めるものとはあいにく異なったが、ためになることもいくつかあった
着眼点も面白い
---------備忘録---------
〇進化論に基づくヒトの理解
〇遺伝の環境のミスマッチが根幹になる
〇「長寿と繁栄」を目指して進化
例)人間の消化器官系、感覚、脳の食欲中枢は200万年前に発達した そのため狩猟採集民時代の環境に適用 カロリーの高い食べ物を探すよう進化
「多すぎる」
古代には少なかったものが、現代には多すぎる
例)カロリー、塩分、アルコール、満腹感、人口密度、人生の価値観
「少なすぎる」
古代には豊富だったものが、現代では少なすぎる
例)睡眠、運動、空腹感、ビタミン、ミネラル、タンパク質等、自然との触れ合い、太陽光の摂取量、深い対人コミュニケーション、他人への貢献
「新しすぎる」
古代には存在していなかったが、近代になって現れた
例)トランス脂肪酸、加工食品、公害、インターネット、孤独、慢性的なストレス、抗生物質、仕事へのプレッシャー
○食物繊維摂取量を増やす
○抗生物質を使うと腸内環境が死ぬ 無闇に使わない
○薬用ソープ等の抗菌成分は有益なバクテリアを殺す
○部屋の換気、空気清浄機等でカビを発生しづらい環境に
○発酵食品(特定のものばかりではなく幅広いジャンルを取り入れる)
○加工食品は腸内細菌が死にやすくなる
○自然との触れ合い 副交感神経を活性化する(自然の音、画像でも効果有り!)
○太陽光摂取量を増やす
○観葉植物 幸福度や集中力を上げてくれる
○友人を大切に 多くなくて良い
○睡眠 時間と質 太陽を浴びて、寝るときは室内を真っ暗に
○昼寝15〜20分理想(無理なら10分目を閉じるだけでも!)
○ウォーキング 週2〜3日 12分以上の早歩き(最低ライン!)
○デジタル断食 使用時間を制限
○未来との心理距離を近づけて不安を減らす
○価値観を明確化する→要自己分析
価値観の多様化が不安を煽る
全てが満ち足りた状態でもなお行動せずにはいられない物事こそが本当の価値観!
(自己分析および価値観を導くための手助けとなるガイド有)
○他人への貢献 幸福感が高まりやすい!
○マインドフルネスを鍛える
ながら作業をやめ、その行動に集中する
例)皿洗い…水の温度や洗剤の泡の感覚に意識を向ける→不安神経症レベルが下がり、新しいアイデアを思いつく確率がUP
例)食事…五感をフルに活用、いつもの倍の時間をかけて味わう
例)ウォーキングやランニング…自分の体を観察して向き合う
○定期的に美術館へ 心地よいものだけでなく、自分の世界観に衝撃を与えるような作品を敢えて選ぶ
○カリスマを感じる人物の人生を掘り下げてみる
○ルール化、ゴール設定することで未来がクリアになりモチベーションが上がりやすくなる
例)インターバル設定…50分続けたら10分休む等
自分に最適なタイミングを探る
例)その日にやるべきタスクは3つまで
○フィードバック化
例)特定のタスクが終わったら記録を残す
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■生活部分…睡眠時間を増やして、腸内環境を整え、自然(太陽)に触れる時間を増やし、運動する
■メンタル部分…自己分析して自分の価値観をハッキリさせる、貢献する、各行動に集中する
乱暴にまとめてしまうとこんなところ
特に真新しい内容ではないが、進化論やDNAから言われると妙に納得してしまう
DNAに逆らってかつ強い意志を持つのが難しい!
当たり前のことをいかにやるか!どうやるか!…かなぁ 結局
丁寧に毎日生活しよっと
恐らく毎日の積み重ねがその人を形成するのだから
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体調管理に必要なありとあらゆる必要事項が述べてあります。本書の気に入っている部分は睡眠や食事、人間関係、瞑想など全くと言って良いほど別のジャンルを1冊で学べる点です。本来であればそれぞれ1冊づつ読む必要があるほどの濃厚な知識をまとめて学べるのは最大の利点であると言えるでしょう。
そして一つ一つの知識の深さも十分だと感じました。人生の価値観について学ぶ章では、価値観がわからない人向けに以下のような質問が設けられています「もし、使い切れないほどのお金があり、理想の仕事につき毎日が幸せに満ちていて、誰からも尊敬されたとしたらあなたはどのように行動しまか?」この質問は人生の軸を決める上で最も簡単な質問だと思いました。ここでは述べませんが、私はこの質問で軸に確信を持つことができました。
この本の中には人生を豊かにするために必要な知識がふんだんに盛り込まれています。少々スピリチュアルを感じる点もあったため全てを鵜呑みにして必ずうまく行くとは限りませんが、人生と健康向上のヒントはきっと見つかるお思います。
私は実用書を読むにあたり、「こんな人におすすめです。」「こんな仕事(価値観)を持つ人に読んでいただきたいです。」等誰に読んでもらいたいかを述べていますが、本書はほぼ全ての方に読んでいただきたいと思いました。 -
知識・教育書評
読書レベル 中級
ボリューム 287頁
読みやすさ ★★★★
知識・教養 ★★★★
理解度 ★★★★
実現度 ★★★★★
影響度 ★★★★
一言感想:
慢性的な体調不良に悩んでいる方にオススメの1冊です!
私自身、著者のブログ「パレオな男」をよく読みますが、書籍では「体調」に関わる情報が集約化され、研究結果(エビデンス)をもとに、何が体調に良いのか、結局どうすれば良いのか、とても分かりやすく解説してくれます。 -
正直、少しぶっ飛んだ本だなと思う。
本文中には様々な大学の論文やエビデンスが間にでてくるので、もっともらしく書かれているが少し頭でっかちな感じがする。
帯がメンタリストDaigoなのが読んでてなぜかすごく納得してしまうような内容。
メンタリストDaigoのYouTubeを書き上げた印象。
しかし後半からはやけに実践的になってきて、前半との温度差を感じずにはいられない。
メンタリストDaigo好きな人にはいいかもしれない。
でもだったらメンタリストDaigoの本読むかな~という感じの一冊。 -
【不安は記憶力、判断力を奪い、死を早める】
不安は危険のアラーム
喜びのない人生は送りたくないが
不安は必要な危険を教えてくれる
不安は生きていく上で必要で大切な感情の一つ
ちゃんと対処すれば鳴り止む
だけど最後に止める作業をするのは自分しかいない
【発酵食品は心疾患、糖尿病にかかりにくく早期死亡率を減少させ脳機能を改善】
・納豆
・キムチ
・ヨーグルト
・味噌
・ぬか漬け
・チーズ
注意点はそれぞれ特有の細菌を持っているため幅広く取るとより効果的
【食物繊維の効果】
・腸内環境の改善
・お通じの改善
・コレステロールの低下
・早期死亡率23%低下
・癌発症率17%低下
・ダイエット効果
※ 更生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、女性18 g以上、男性21 g以上推奨
などなど
幅広く健康の事がまとめられています
一読する価値ある良書
ためになります
価値観を持って生きている人は
14年後の死亡率が15%も低い
つまり、価値観に沿って人生を生きている人ほど寿命が長いわけです
さらに価値観は、収入にも影響します
価値に沿って生きるほど悩みは減り
自分と向き合う行動が取れる
現代は価値観の多様化と言えば聞こえはいい
だけど、
定期的に新しいライフスタイルや人生の意味が変われば価値観は揺らぎぼんやりとしたものに変えてしま -
疲労、肥満、不眠、不安、老化、病気など文明病から脱却し本来の自分を取り戻すための方法を、科学的論文を根拠に解明しようとした本。根拠が示されているため説得力があり且つ非常に読みやすい。高カロリーの食事がもたらす体調不良や睡眠不足が生活に与える悪影響についても明快に問題提起している。現在の生活は、人類の進化の歴史から見ればつい最近豊かになったものであり、体や心が急激な環境の変化に対応できてないため文明病という形で影響をもたらしているのだ。著者は石器時代の生活に色んな解決策を見出しているが、我々は頭で理解しても今の習慣を変えることは難しいのではないかと思う。
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スピリチュアルな内容もあるので、熟読せずかいつまんで読んだ。
大事なところを抜き出すと以下になる。
①発酵食品は体に良い(納豆、味噌、キムチ)
②ヨーグルト、野菜、フルーツを摂取することでサプリ以上の効果。ゴボウ、寒天、海藻、キノコ、オクラ、リンゴ。ファーストフードやスナック、清涼飲料水は腸内細菌を殺す天敵。
③良質な睡眠を摂るために太陽光を十分に浴びて、1回45分以上の息が上がるより強度の高い運動を週に2回以上行う。
体の不調を感じたらキャンプに行くなど、自然に接することも体内のリセットには有効とのこと。もっとアウトドアに生きたい。 -
昔からなんとなく体調が悪いことが多く、気になっていたので読んでみた。
多くの実験結果を基に、様々な手法が提示されていた。気楽に取り組めることから始めてみたい。時間や根気が必要な方法もいくつかあったので、それらはいつか…
知識として参考にはなった。
自然との触れ合いや発酵食品を意識して摂ること、家事をする時のマインドフルネスなどは身近なところで取り組みたいと思う。 -
同じ著者の「科学的な適職」がとても良かったので、こちらも読んでみた。
こっちもなかなか良かった。
この人の対象へのアプローチ方法と、簡潔だけど分かりやすくて丁寧な文章はとても好感度が高い。価値観が同じだなと感じる。
テーマは体調に関することだけれど、結局のところ「科学的な適職」同様、「あなたが幸せになるための方法」を探ることがこの本の真のテーマ。
非常におもしろいなと思ったのは、「畏怖」の念を感じる頻度が高い人ほど幸福度が高い、というメタデータ結果。
その発想はなかった! ビックリ!
でも事実かもしれない。
私は日常で「おもしろい」と思うことが多いほど幸せを感じる方だけれど、それって結局は「畏怖」の念だと思うなぁ。対象は人でも、空間でも、仕事でも何でもよくて、とにかく「すごい」「素敵」と思う気持ち。
ほかにもいろいろと参考になりました。
根拠が科学的に示されているのも、この本の(この著者の本の)良いところですね。
わかります!
無心になれます(笑)
わかります!
無心になれます(笑)