三日月少年漂流記 (河出文庫 な 7-3 BUNGEI Collection)
- 河出書房新社 (1993年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309403571
感想・レビュー・書評
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面白かったです。
自動人形である三日月少年の跡を追う、水蓮と銅貨のふたりの少年の冒険でした。
自動人形にも惹かれたのですが、水蓮と銅貨のご飯が美味しそう…という本編には関係ないところもとても惹かれました。
列車や、プラネタリウムや海洋展覧館も懐古的で好きな世界です。
逃亡した三日月少年たちは飛行船で三日月へ帰るのだろうか…メルヘン。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幻想的だった…
ガラス細工のような美しい文章で
きらきらした綺麗なものだけを集めた宝石箱のよう。
知らない言葉が出てくる度、どんなものだろうと想像する時間が楽しかった。そして水蓮と銅貨。なんて素敵な名前だろう、と思った。この2人がかわいい。ただ世界観に心酔しました。いつかまた再読したい一冊
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銅貨と水蓮といえば
う~~んそれにしてもテディベアにドロップを少年に組み合わせるの、マジで長野まゆみ世界観だな……と思うよね…… -
2021/10/29
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三日月少年漂流記なんてタイトルだから、一般的にいう、漂流記を物語にしてるのかと思いきや…。長野さんの話は、文体や言葉が綺麗で好き。文章から想像される世界観はレトロなようでもモダンな感じ。綺麗な世界。あくまで、個人の感想である。
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何度も何度も読み返す。
キラキラとした言葉を読むと、少し気恥ずかしくなるが、現実から離れて夢のような世界に没頭できる。 -
うーん、文章もきれいだし描いている場面なんかもとてもきれいだし、ストーリーもそんなに悪くないんだけどなあ。この人の作品はそのきれいさだけが目だってしまって、いつも読み終わったあとにグッとくるような印象がないんだよな。この辺が僕の言うところの、女性における少年的せつなさの欠如なのだろうか?
再読 19970315 -
久々の、長野まゆみ先生の初期作品。
水蓮と銅貨の登場するお話の中では構成が平易で読みやすく、二人の家出少年が自動人形を追いかける様子に没頭できます。独特の幻想的な文体に支えられた世界観が美しい。