リレキショ (河出文庫)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 1409
感想 : 174
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309407593

感想・レビュー・書評

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  • 夜のガソリンスタンドの神秘的で半透明な魅力。心に甘くてちょっぴり哀しいスピッツ系作家、発見!
    いま私が書くことを迫られてるのが、"リレキショ"だったなら良いのに。本当は何処にでも行ける、自分でデザインする切符。設定としてはあり得ない現代ファンタジーなのになんだかすごく自然で可笑しくて、一気に読んだ後デジャヴのような気もする。「薄汚れてるぎりぎりの三日月」、「片隅に捨てられて呼吸をやめない猫も」…分かるようでわからないあの歌詞と、やっぱり「どこか似ている」んだよなぁ。

  • すぐ近くに実在していて欲しい世界。
    寒くなって人恋しい季節になると特に読みたくなります。
    月の見える夜、ひとりの部屋で壁にもたれながらこの世界にひたりたくなる。

  • 静かな夜のガソリンスタンドで始まる。静かでやさしくて、きれいな世界だった。
    ひっそりと息をしているような感覚。だけど、息苦しいわけじゃない。

    この世界をひとり歩いてみたくなった。

  • ザ・純文学って感じ。村上春樹を意識しているのかな?
    そんな重い文章ではないけど、比喩表現は豊か
    ストーリーは悪くないが、モテモテ主人公系の展開はちょっと微妙。

  • 立ち読みして、これはすごく面白いぞ…!と思っていたのに、それから一年ほどすっかり忘れていた本。思いだしたらむしょうに読みたくなって本屋に買いに行って、読みました。予感的中!さわやか。良くんになる前の彼を見てみたい気もしたけど、描かれてないのが逆によかったかんじ。

  • 大切なのは意志と勇気.
    それだけでね,大抵のことは上手くいくのよ

  • 現実的な話なのにどこかおとぎ話を読んでいるかのよう。主人公と姉の関係性や偽名の理由は明かされずとも読んでいてほろ酔いな感じだった。文庫本のゴーイングアンダーグラウンドの方の解説がすごく良かった。

  • はじめての中村航さんの本。

    語彙が豊富で、柔らかい文章が心地よかった。

    読後は爽やかな気分になった。

    また別の本も読んでみたい。

  • 高校の時よんだ

  • 拾われた男の子が、ガソリンスタンドで深夜バイトをしているときにラブレターをもらうお話

    ストーリーはあってないような、会話の雰囲気を楽しむものなんじゃなかろうか
    現代を舞台にしながら、どこかリアリティのない関係性
    「現代のおとぎ話」という評価が的を射ている

    主な登場人物は5人くらいでさくっと読める
    ページ数も200と少ないし厚さの割に軽いので密度の低い紙を使ってるのかな?

    バイトのために履歴書を書く描写から始まるが
    姉さんと呼ぶ人から良という名前を指定されていることから、実の姉弟ではなくどうやらかりそめの関係なのがわかる

    姉さんの家に遊びに来る山崎さん、ガソリンスタンドで手紙を渡してきた漆原さん、バイトの先輩の加藤


    「大切なのは意志と勇気。それだけでね、大抵のことは上手くいくのよ」というセリフ
    履歴書なんて、その人の過去が書かれてあるようで実態のないもの
    半沢良が、免許「どこにでもいける切符」趣味・特技「護身術」「アイロンがけ」という認識をしてからアイロンがけや護身術を始めるように、自分の思うことをやっていいというメッセージにも思える

    メンテナンスした自転車を「どこにでもいける切符」と評するあたりも、ハチミツとクローバーで描かれているような青春の御本尊を感じる

    休日の散策、漆原とのデートなど、若いときだからこそ感じる感性ってあるんでしょうねぇ

    もっと若いときに読んでいたらもっと評価が高かったかもしれない
    ただ、昔だったらこんな「雰囲気小説」の良さもわからなかったのでは?とも思う

    本との出会いってタイミングが重要ですねぇ

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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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