- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309416960
感想・レビュー・書評
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吉田秀和による、カラヤンの関する評をあつめたもの。
なんで、コンサート評やレコード(時代ですねww)評や、他の大きいカテゴリーの中でカラヤンについて論じたものとか多岐にわたる。
面白かった。
評って、書き出した時に多分方向性が決まっている。方向性というか、着地点が決まっているのだと思う。
が、どこに、どういう目的で書いたかによって、着地点は様々だ。
その多々の点でばらばらのようなものの中から、カラヤンが確実に浮かび上がってくる。
って、カラヤンがどれだけすごかったか、というところなんだけど。
なんで、改めてカラヤンを聞く。
中高の頃、ものすごく好きでポスター張っていたし、ほぼ毎日聞いていた。
やっぱりカラヤンはいい。
理性と感情のバランスがものすごくいいと思う。
ああ、そうか。
現代人らしいバランス感覚が、カラヤンをカラヤンたらしめ、彼を帝王とさせていたのだな、としみじみ思った。
余談
ブラームスのシンフォニーがものすごくいいと感じるようになったのは、私が年食った証拠なんだろうな。
やれやれ。 -
2019年9月2日図書館から借り出し。令名高い吉田秀和ではあるが、カラヤンについて書いたものをまとめてみると、同じことを繰り返して書いていることがよく分かる。同時代に生きて、リアルタイムで読んでいた者には懐かしさがあるが、さて、時間が経過して次の世代がいつまでも読み続けるのだろうかとも思う。
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カラヤンについて書かれたものを集めて文庫化。
そういえば一時期、日本でもやたらと『カラヤン』『ベルリン・フィル』という固有名詞が宣伝されていたことがあったな……と、懐かしいことを思い出した。