ぷくぷく、お肉: おいしい文藝 (河出文庫 ん 5-3)

  • 河出書房新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309419671

感想・レビュー・書評

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  • 2014年2月河出書房新社刊。2023年5月河出文庫化。32編のお肉エッセイ。最初に角田光代さんの豚肉謳歌の話があり、2編目から、すき焼、ステーキ、カツというような種類毎の並び順だったので、角田さんの豚肉愛の話が魅力的に思えた。山田太一さんの異人たちとの夏のすき焼きの話が「こんなところで!」感があって、とても興味深かった。面白い話は心に残ります。

  • お肉にまつわるお話ばかり。
    亡くなった方のお話もあって、初めましての作家さんもちらほら。
    読んだ感じだとスキヤキと豚肉のお話が多かった印象。
    角田光代さんのお肉の食べ比べ。私は比べても分からないだろうなぁと思いました。何を食べてもおいしいしか出て来ない気がします。
    私にとって肉料理って何だろう?と考えてみたけれどパッと思い浮かばなくて。どちらかと言うと食べられなくなったものが多いです。ハンバーグ、ロールキャベツ、餃子、ミンチカツ、ニンニクの効きすぎた唐揚げも苦手。
    なので肉料理で食べられるのはスキヤキとトンカツぐらい。スキヤキは美味しい。
    読みながらスキヤキ食べたいと思いました。

  • 本でもお肉は胃もたれするんですね。
    肉好きと思っていましたが、ここまで連続してお肉の話を読む機会はこれが最初で最後になりそうです。
    最後の方にデザート的な緩急もありました。
    個人的には、相性のよい作家さんのお話だけ読むのも楽しいかも。
    胃もたれ分、星をひとつ下げました。

  • みんな(といっても山田太一、村上春樹、阿川佐和子、古川緑波、開高健)すきやきには一家言あるのね。
    ワリシタの作り方、関西風、関東風、最初は生卵を付けていなかったとか、すきやきではなく牛鍋と言っていたとか。
    山田太一の「異人たちとの夏」のあの名シーンは浅草にすき焼き屋さんだったのね。季節は夏だけどどうしてもすき焼きでなければということだったらしい。
    角田光代は肉に中では豚が一番できき酒ならぬきき豚専門にお店があればというほど。
    一番笑ったのは町田康、大阪の庶民的な串カツ屋”あしこにいってこましたろ’と意気揚々と行ったのみ休みかなにかで入れず、百貨店に入ってる高級そうな串カツ屋さんに入ってコースを頼んだものの隣の人は同じコースで8本なのに自分は7本で終わりにされ、言い出すこともせずお店を後にした時も他の客には「ありがとうございました」があったのに自分の時は無言であったというようなことがおもしろーく描かれていてワロタ。

  • 著名な作家たちの食、特に肉に関するエッセイを集めた本。コンセプトは面白いと思う。
    延々と調理法を記載してあるは面白くなかったし、丁寧においしさを表現しているのも、その料理に特に思い入れがなければ退屈だな、と思った。食のエッセイで共感を得るのは実は難しいかもしれない。
    好きな作家で言うと村上春樹。肉の話とおもいきや、内容は全然違う。これを肉食エッセイ集に加えて良いものか。内容文章共にさすがで面白かったけど。
    あとは町田康。さすがと言うしかない。ダントツで面白かった。でもこれも、この本の主筋からは外れているような気がしないでもないが。

  • それぞれの時代背景でお肉愛が沢山のストーリー。
    お肉にまつわる自分の経験談や、このお肉を食べるならこのお店などこだわりが詰まっている。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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