- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334034351
感想・レビュー・書評
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結局何だかわからない本だが、漱石先生が矢張り偉いということは分かった。前半、教師の権力欲への言及は、さっと書かれているが大変重要な指摘だと思う。
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狙ったタイトルの本だが、内容は結構硬派だ。芸術(文芸)の価値観と、経済の価値観の対立を真っ向から噛み砕いてみせた試みのようだ。本書の趣旨ではないのかもしれないが、この本を読んで、純文学とエンタメ文学の違いがわかってきたような気がする。
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漱石は金あるものの多くは無学無知と決めつけている。
文化は容易に身につかない。
作家になりたいというのと不幸になりたいというのはほとんど同義。
年収が年齢の10倍未満では貧乏。
ネロはもっと強くてよかったのだ。
読者のためというサービス精神に比重をおいた小説は大衆文学やエンターテイメントと呼ばれ、純文学と区別して考えるのが文学史の常識。
教養や知識は豊かになるかもしれないが文学研究者にとってなら有用かもしれないがサラリーマンにとっては役立たない。
カフカが愛読書の人とは友達になりたいと思うが、投資顧問になってもらいたいとは思わない、大きなお世話だ。両立している人だっているのだ。
たとえば、私は文学研究もするサラリーマン。 -
貧乏は美学か
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2008/5
経済社会と文化的活動は両立するものか。主に芸術家や作家の生き方と経済活動が噛み合わないことをいろいろな事例で述べ、それがどのような形になればいいのか書かれている。