- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334036423
作品紹介・あらすじ
宇宙とは、いったい何物で、いかなる存在なのか-。宇宙が膨張していることは以前から知られている。しかし、膨張の速度はだんだん遅くなると考えられていた。ところが、20世紀の終盤、宇宙の奥深くまで観測できるようになったことによって、宇宙の膨張は減速しているどころか加速していることが明らかになった。これは、宇宙の中に、膨張を加速させる「未知の力」が働いていることを意味する。宇宙は正体不明のダークエネルギーに満ちている-。最新の宇宙論と天文学が問いかける謎は、いま、大きな注目を集めている。「宇宙の真の姿」とは何か。理論と観測の両面から迫る、知的刺激にあふれた一冊。
感想・レビュー・書評
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プロローグ―宇宙の運命はダークエネルギーに握られている
第1部 ダークエネルギーの謎と物理学(膨張する宇宙;宇宙のタイムライン;小さすぎる真空のエネルギー;ダークエネルギーの正体をめぐる理論の混迷)
第2部 ダークエネルギーの謎と天体観測(天体の観測;超新星を使ってダークエネルギーを測る;様々なダークエネルギー測定方法;ダークエネルギー観測の現状と展望)
エピローグ―さらなる未知の世界へ向かって
著者:土居守(1964-、愛媛県、宇宙物理学)、松原隆彦(1966-、長野県、宇宙物理学)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第2部は文系人間には入り辛かった。
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ダークマターとダークエネルギーの区別がつかないまま購入したわけですが、プロローグでいきなり別物です。ってあって動揺したw
宇宙のエネルギーの実に73%をも占める「ダークエネルギー(未知なるエネルギー)」
宇宙の膨張を加速させている未知なるエネルギーの謎が解明される時代にできれば立ち会いたいので、ガンバレ>世界中の研究者! -
新書文庫
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現在の宇宙論がどのようにして出来上がったかを実験事実や観測方法を解説し、書かれた本。突っ込んだ内容も書かれており、ビッグバンなど、なんとなく知っていたことをその結論に至った経緯もしっかりと知ることができ、説得力のある本だと感じた。
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・物質とエネルギーは兌換らしいから、ダークマターとダークエネルギーの関係も同様かと思っていたら、両者は全然違うものという。(もちろん、ダースベーダーも関係ない)
・アンシュタイン人生最大の失敗という宇宙項が、実はダークエネルギーということらしい。ただ、宇宙項なのか宇宙定数なのかで、またいろいろ議論があるとのことだ。
・昔から、宇宙スケールでみると、人間の営みなんて些細で微細なもの。さらにダークマターやダークエネルギーを知るに、いま見えている宇宙は、本当の宇宙全体の数パーセント程度に目減りしてしまうんだから、人間(ましては来週の会議とか)なんて、もはやどうでもいい事柄に成り下がるのである。 -
ダークエネルギーをどう説明するか、そして、その存在をどう証明するかについて、通り一遍の表層的な説明でなく、多面的に取り上げている。かなり専門性の高い内容。
すばる望遠鏡の主焦点を活用した広視野カメラ・ハイパーシュープリームカム(Hyper Suprime-Cam (HSC))計画、主焦点分光器PFSなど日本の先端技術など観測装置の技術的説明も詳しい。 -
宇宙というのは何物か?ますます謎は深まるばかり。。
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【わくわく】
私の考えは「ダークマターおよびダークエネルギーは、3次元でとらえることができないもの」です。
まだまだわからないことがいっぱいあります。
わくわくします! -
科学的知識の基礎が全く分かっていない私には難しく感じるところもあったが、概ねわかりやすく興味深く読んだ。
知識を身に付け考える力を高めて再読したい。