江戸川乱歩全集 第6巻 魔術師 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (719ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737887

感想・レビュー・書評

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  • 明智どうした?
    この一言に尽きる。
    〈遂に彼の生涯での最大強敵に相対した〉という大袈裟な前口上の割に、美女との逢瀬に心浮かれ、「オイオイ、しっかりしろ」と己を叱責するのはまだいいとして、あっさり賊の手に落ちるわ、渾身の死んだふり作戦も空振りに終わるわ、その間もガンガン犠牲者出るわで終盤近くまでまるでいいとこなし。
    冒険活劇としては楽しく読めるが、意外な犯人に拘るあまり、推理に関してはフーダニット全振りの大味なものに。
    共犯者の推理だけはいつもの名探偵節を堪能できたけど。

    追記:Wikipediaによると、〈前作『蜘蛛男』に続く通俗長編路線〉とのことで、つまり推理は二の次で何ら問題ないらしい。
    本作に緻密な論理性を求めるほうが間違いだったようだ。
    スマン、大乱歩。

  • 明智結婚の巻。

    魔術師での犯人との最終決戦の明智登場シーンがビリッとくるほどかっこよくて、そりゃうら若き乙女惚れるわと思った。
    読んでいるときも思わず「かっこいい…」と呟いてしまった。読んでいたときが自室で良かった。

    魔術師に比べると、吸血鬼は読みづらかった。
    やたら登場人物が多く謎をそのままに話が進むから、忘れた頃に説明されて「あーそんなこともあったっけ」なんてことが多々。

    明智シリーズは明智がなんとかしてくれる安心感があるものの、全集6にきてやや食傷気味。
    乱歩全集はしばらくお休みかな。

  • 再読。 
    ずっと前(10年前だった)に読んだ本。
    子供の頃に少年探偵でも読んでいる。
    魔術師と吸血鬼(少年探偵では地獄の仮面だったかな?)
    明智がどちらも出てくる鉄板もの。文代さん(明智の奥様)
    ちょっと古いが、でもまだまだ行けますね。どちらも長編としてきちんとまとまっています。
    良いです。乱歩の中ではきちんと終わっている巻です。

  • 見返し
    収録作品
    魔術師
    吸血鬼

  • 20110117

  • ・魔術師
    明智シリーズ。
    『蜘蛛男』の十日後くらいの設定。
    東京の有名宝石商 玉村家に仕掛けられる復讐劇。
    魔術師の娘(実は赤ん坊の頃に取り替えられた玉村家の娘)として、文代さんが初登場。
    「蜘蛛男」「猟奇の果」「黄金仮面」の波越警部再登場。

    ・吸血鬼
    明智シリーズ。
    畑柳未亡人に仕掛けられる復讐劇。
    畑柳未亡人、その息子 茂、実はかつて未亡人の恋人であり、失恋後自殺した谷山二郎の弟 三谷房夫。
    ラストのトリックがまたも「人間椅子」
    明智助手として小林少年初登場。
    「人間豹」の恒川警部も再登場。

  • 『魔術師』
    明智小五郎シリーズ

    休養先で知り合った玉村妙子。彼女の父親に送りつけられるカウントダウンの紙。警護の依頼を受けた明智を誘拐知る「魔術師」と名乗る怪人。警戒の中誘拐され殺害された叔父である福田得二郎。魔術師の娘である文代の協力で脱出した明智。時計塔ので首を落とされかける玉村一郎。怪しい使用人。玉村二郎の恋人・花園洋子の誘拐殺人事件。友人宅に招かれ見せられた映画。玉村一族に殺害された奥村の映像。魔術師の復讐の動機。閉じ込められた玉村一族。明智に追い込まれ自殺する魔術師。死んだはずの魔術師の脅迫。玉村氏の死。明智が指摘した犯人。

    『吸血鬼』
    明智小五郎シリーズ

    美しい未亡人・畑柳倭文子をめぐり薬を使った決闘を行った青年・三谷と中年紳士・岡田。決闘に敗れ自殺した岡田。倭文子と息子・茂を誘拐した謎の唇のない男。誘拐事件中に倭文子宅にあらわれた小川と名乗る男の殺害事件。消えた小川の遺体。倭文子の脱出。はだかの彫像の中の女性の遺体。文代の冒険。空と海での活劇。発見された唇のない男の遺体。仮面の下の正体は漫画家。執事である斎藤老人を殺害してしまった倭文子。獄中で死んだ倭文子の夫の秘密。

  • 小五郎さん最高です★

  • 2009/
    2009/

    魔術師. 吸血鬼. 私と乱歩 福島泰樹著.

  • えーと、明智小五郎が、結婚する話です。
    話は、無駄に長い気がする……。

    あと、小林少年が初登場します。

    こういう展開なら、出版された順番じゃなくて、書かれた順番に読んでいった方がよかったのかなと少し後悔しています。

    前半は、やっぱり、傑作を出してくるので、後半は、ちょっとこわいなぁと思ったりしています。

    今から、読む順番を変えるか?

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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