ラットマン (光文社文庫 み 31-1)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 7809
感想 : 792
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334748074

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり道尾先生の作品はエンターテイメント性が有ります。二転三転するどんでん返し、登場人物の心境の変化がとても面白くて一気に読んでしまいました。

  • 読み始めた時の姫野の見え方が
    ラストでガラッと変わった。
    すっかり、道尾秀介に騙された。
    道尾秀介独特の、家族の隠微な
    暗い描き方が際立つ作品だった
    と思う。

  • ラットマン、そういう意味かぁ。絵があってわかりやすかった。

    一度そうだと思い込んでしまうと、それにしか見えないって実際ある。
    今回の様に最後実は違ったってわかれば良いけど、分からないままってことも多いんだろうな。そう考えると恐ろしい。

  • 読み始めは青春ものの小説だと感じた。
    違った。
    読み進めるうちに、ドロドロした恋愛サスペンスものだと感じた。
    あんまり得意じゃないんだけどな、なんて思いながら読んでた。
    違った。
    読後感じたのは、やっぱり道尾秀介の作品だったということだった。
    面白かった!

  • 大沢在昌の後書きもとても良い。
    道尾秀介に完敗!!
    彼のミステリは綾辻行人をはじめとする新本格とはまた違って、読者対作者という感じは弱く、滑らかに、ぬるっと答え合わせが行われる。

    ラットマンは最後の最後までどんでん返し。おもしろかった。


    以下ネタバレ

    光を殺したのは、姫川亮でなく、桂が殺したのでもなかった。まさかの野際。

    亮の姉を殺したのは父ではなかった、母でもなかった、事故死だった。

    父と同じことを繰り返す(実際は2つの事件は事故死と殺人で異なっていたものの)ことで、姫川は意図的でなかったものの、父の気持ちを理解し、姉の事件の真相にたどり着いた。父も姫川も「大切な人の証拠隠蔽を図った」という点が親子らしい。実際の親子ではなくても、家族のようになりうることもひっそりとこの作品全体を通して描かれていて、温かな気持ちになった。

  • そうだったの!?と、何度読者を勘違いさせるのだろう。
    こういうことだったの?ちがったの?まさかのそっち?と、終盤とにかく頭の中が忙しい。
    しかも、なぜか心の琴線にふれてくる。
    道尾秀介恐るべし!

  • 信頼に裏打ちされた善意

  • おもしろかったー!ミスリードの連続で、二転三転くると分かっていても全く予想できない展開で大満足。一気に読んでしまった。

    バンドメンバー全員疑いながら読んでたのに全然違う結末が用意されていて、やられた!という気持ちとさすが!という気持ち。道尾秀介への安心感みたいなのがすごかった。笑 
    過去と現在がリンクして、勘違いが重なり、ミスリードの描写、伏線の描写、読者も姫川くんと一緒に大混乱。悲しい家族の実態とか大切な人をかばおうとする歪んだ正義とか、エンディングとか、思ったよりヒューマンドラマ要素もあった。

  • 思いもつかない結末に最後に驚きと興奮がありました。中盤までは、静寂な展開であり物足りなさがありましたが、それも作者の計算だったと思います。中盤までの姫川とひかりや桂の恋愛物語を深掘りしてもらえると、全体を通じて読者にとっては、さらに楽しい作品になったかもしれません。

  • 勘違いって怖いなあ

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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