宝島 (光文社古典新訳文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334751494

感想・レビュー・書評

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  • 往来堂書店「D坂文庫2015春」からの一冊。
    知らない人はいない名作ではあるけれど、ダイジェスト版でしか読んでない、あるいは読んだがストーリーは忘れた、という人が多いんだろう。かく言うワタシもその一人。そこで、異動と引越しで読書に集中できないときに、これならと軽い気持ちで手にしてみた。
    ところが、これが予想以上に面白い。まさに、冒険小説の元祖はここにあり!魅力的な海賊、(意外に残酷なシーンが多い中)成長してゆく少年、見守る医者。逃亡があって、捕獲されて、裏切りがあって、そのまた裏があって。子ども向けの物語に留めておくのはもったいない。
    読んでいる間はこの冒険譚の世界にどっぷり浸かって、わくわく感がよみがえって、自身の周囲のバタバタから一時的に離脱。ある意味、いいタイミングで読んだと言えるのかもしれない。ワタシが本書を読んでいるのを傍で見てい人がいたとしたら、「本書を宝の地図のように扱っていた」と指摘されたんでは、という気がする。

  • いや~、訳者あとがきがいいね。読んだら英語の本が読みたくなるし、翻訳の悩みを垣間見れて、もうひと小説読んだ感じだったわ。
    スティーブンスンの推敲も、なるほど作品が長く読み継がれる訳はこういう丁寧な仕事なんだろうなぁと思った。読みだしたら止まらない。久しぶりに子供にかえって冒険した気分。面白い。

  • ◆海賊!財宝!船乗りのロマンス!◆
    子どもの頃に本を読んだような、アニメを観たような…、定かな記憶はないけれど確かに知っている物語。少年ジムが手に入れた海賊の宝の地図。宝を探してヒスパニオーラ号に乗り死人箱島を目指す一行には、地主のトリローニ、治安判事で医者のリヴジー、スモレット船長、そして海賊ジョン・シルバー(肩にオウムが乗ってる!)。誰が味方で誰が敵か、ジムたちは無事に宝を手に入れるのか…。冒険小説は大人になってもワクワクします!

  • 子供の頃に「宝島」を読んだことがある。子供向けの「宝島」は第三者がストーリーを語るスタイルで、主人公の少年ジムの冒険物語として書かれていたように思う。今回、改めて原作の宝島を読んでみると、子供の頃の印象とは随分違う印象を受けた。語り手は第三者ではなく、主人公のジムだったり医師だったり、時折作者が登場する。ジムは子供だったような記憶があるが、もう少し年上の少年で、年齢以上に機転が効いたり洞察力があったり、行動力があって、大人のような印象を受けた。ストーリーも宝を手に入れるまでのドタバタが長くて(騙したり騙されたり、色々な仕掛けがあって、面白くて飽きないけれど)、宝探しの部分は意外とアッサリした感じだった。
    この小説は、作者が提示した宝島の地図を見ながら読み進めると、判りやすい。自分はこの大雑把な地図を見ると、わざわざ船をチャーターして宝探しに行こうとは思わないけれど、昔の人達は宝の在り処が描かれた地図を見ると、異常なくらいモチベーションが上がったのだろう。でも、海賊達が無人島の地図を、どうやって作ったのか素朴な疑問がある。体は強いが頭が弱い海賊に、無人島を測量する技術は無いだろうし、わざわざ地図を作るような時間も労力も無いだろう。どうやって地図を作ったのかが不思議だが、現代の視点でそういう細かい事は考えてはいけない。小説には辻褄が合わない話はいくらでもある。時代背景が違うのだから、素直にジムの冒険談を受け入れるのが、この小説の楽しみ方だと思う

  • 王道ともいえるかもしれない冒険小説です。
    海賊も出てくるし。

    ただ、悪役として出てくる海賊は
    確かにオタンコナスもいますが
    一部に関してはなかなかの頭脳をお持ちの方もいます。
    シルヴァーがそうでしたね。

    ただ、このシルヴァーは
    ちょっと特別な人物だったりします。

    ベターな作品と思うと
    ラストで思わぬ展開が待っていますよ。

  • タイトルだけは知ってたけど読んだのは初めて。内容も全く知らなかったからこんな話だったのかー。と思いながら読んだ。『ジキル博士とハイド氏』を書いた人と同じ人が書いてるとは思えないなー。今だと海賊ものといえば『ワンピース』だけど、海賊ものの先駆けがこの作品なんだろうな。2012/394
    読んでたのを忘れてまた借りてしまった。11年前に読んでいるようなので内容は全く覚えてなかった。2023/7

  • おもしろかった。

  • 人生で読まなければいけないんだろうなっておもう本はいくつかある。
    これを言い始めると長いし、前も書いた記憶があるのだが外国の作品郡では本著もそれに入る。
    記憶の限り、幼い頃に途中まで読んだ気がするのだが、まったく内容が記憶にない。唯一エイハブ船長と思ったのだがそれは『白鯨』だった。


    近頃私の中で光文社の古典新訳ブーム。古本屋でたまたま見かけたので読んでみた。
    古典新訳の良さは後書きのおもしろさだな。
    失敗のパターンももちろんあるが、後書きに翻訳者達のあつーい想いが見えるのが非常におもしろい。


    物語は少年を中心にした宝物を巡る冒険活劇である。
    いやはや、昔途中まで読んだ幾ばくかの記憶を辿る限りたが、非常に読みずらかったように思ったがこれは読みやすいことこの上なし。
    多少船用品用語で「?」っと成ったところもあったが、文章は非常に取っつき易くなんといってもおもしろい。
    元より冒険活劇は好きなのたが、海賊ものは初めて読んだ。
    本当にこの小説に出てくるキャラクターたちはそれぞれキャラクターがたっている。
    書かなくても解るだろうが、やはりシルバーが面白い。悪役なのだが、わかりやすい悪という退屈な男ではなく、人間的な表も裏も計算も見せる非常に興味深いキャラクターなのだ。

    子供だましと思って読むと、意外にも目から鱗になる一冊なのではないだろうか。

  • 面白かった!

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著者プロフィール

R.L.B.Stevenson

「2018年 『女声合唱とピアノのための ドゥーニィのヴァイオリン弾き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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