書記バートルビー/漂流船 (古典新訳文庫)

  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334753160

感想・レビュー・書評

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  • 午後になると攻撃的で雑になるターキー。
    午前中は消化不良を起こすニッパーズ。
    そして、お菓子を調達するのが大好きジンジャーナット。

    その時点で、なかなかハードな職場だなーと思うのだけど、新たに雇ったバートルビーがヤバい。
    最初は、誰よりも静かに黙々と仕事をこなす、優等生のように思えたのだけど。

    雇用主の「この仕事をしてくれ」という申し出に、「いえ、私はそれをしない方がいいと思います」と断り続ける辺りから、世界は不協和音を奏ではじめる。

    後の「漂流船」でも、奴隷というテーマを扱っているのだが、確かに雇う側と雇われる側というのは、不公平な関係性ではある。

    「バートルビー」の雇用主は、なるべく力を行使して従わせようとはしないし、バートルビー自身も、「私は◯◯しない方が良いと思います」とか「あななたには本当にその理由が分からないのですか?」といった言い方で相手を伺う。

    けれど、結局、雇用主は職場を引っ越してしまい、バートルビーは不審者として捕まってしまう。

    お金を貰っている以上、「どこまでが」仕事なのだろう?という疑問が残る。

  • 読んだほうがいいと思います

  • ちょっと私には合わなかったかも...

    ある人のエッセイを読んでいて紹介されていた本

  • バートルビーは、主人公の心の広さや葛藤が細やかに描かれており、感情移入ができます。結果のところバートルビーがなぜ頑なのかはわからないままではあるが、読み手の感情を揺さぶる人物であることは間違いなく、作者の意図にまんまとかかってしまいます。
    漂流船は、なんだか方向感がない展開でめんどくさくなって読み飛ばしました。ミステリーだったんですね。展開次第ではもっと魅力的な作品になりそうな題材ですが話の筋に関係ない部分が多く注意散漫になってしまいました。

  • 2020.10.30 図書館

著者プロフィール

(1819年8月1日 - 1891年9月28日)ニューヨーク出身。著作は代表作『白鯨』の他、『代書人バートルビー』『ビリー・バッド』などがある。

「2015年 『白鯨 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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