巡る桜: 上絵師 律の似面絵帖 (光文社文庫 ち 6-4 光文社時代小説文庫 上絵師律の似面絵帖)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334776954

感想・レビュー・書評

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  • 『上絵師 律の似面絵帖』その4。

    似面絵の評判が良いのと裏腹に、上絵師としての技ははまだ未熟で、仕事の依頼も不安定な律。
    涼太への思いはつのるが、評判を落としてしまった青陽堂の苦境を狙いすましたかのような、家柄も人柄も申し分ない縁談が持ち上がり…


    ラストは涼太が腹をくくって、めでたしめでたし。
    律はまだ、腹がすわり切らないというか…どこかもやっとしている。
    幼なじみというだけでなく、律のどこが涼太には魅力的なんだろう?というあたりをもう少し描いてほしいかな…

  • 2人のもやもや感にむしろ「らしさ」を感じてしまい、
    その2人を取り巻く脇役陣の素敵さが沁みております。

  • 巾着の仕事を減らされ、律は焦りを覚えていた。そんな折葉茶屋・青陽堂では、商品に古い茶が混じっていたことで、得意客だ離れる騒ぎが起きる。
    職人としての誇りをかけた仕事に打ち込みながら、ゆくえ定まらぬ恋に心を揺らす律
    シリーズ第4弾

  • 202202/1~7巻まとめて。先に読んだ「神田職人えにし譚(しろとましろ)シリーズ」が面白かったので、こちらも購入。弟がいる女性職人が主人公ってことで、似たようなところも多いけど、こっちもなかなか面白かった。

  • シリーズ第4巻。
    同じ長屋に住む、指南所の師、今井直之は律や香、涼太の師でもある。そこに知り合いの隠居をした古屋がやってくる。
    探し人がいるようで、律に似顔絵を依頼。

    評判を呼んで、似顔絵の依頼が増えて、仕事が進まなくなり、女将の仕事以外は断る律。

    そんなおり、繁盛している涼太の店が失策を。
    新茶の中に古い茶葉を混入された。商売敵の陰謀。
    犯人探しや、落ちた評判を挽回するべく多忙になった涼太。

    そして正式に二つの縁談が涼太へ。

    律はヤキモキしながらも、自分の仕事の悩みも抱える。

  • 律と涼太二人の関係への覚悟がきまった巻でした。
    涼太は律との関係も仕事への覚悟も決まったようですが律は仕事への覚悟は決まったようには思えませんでした。
    江戸時代では年増といっても現代でいえばまだまだ若く揺れるお年頃の律さんですが恋心が仕事に影響が出過ぎのような気がします。上絵師として一人前になりたいと言うわりにはプロとしては甘いのでは。
    親を亡くした二人の子どもが新たな縁で家族の縁を得たのは読んでいて温かい気持ちになりました。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    池見屋から巾着絵の仕事を減らされ、律は焦りを覚えていた。そんな折、葉茶屋・青陽堂では、商品に古茶が混じったことで、得意客が離れる騒ぎが起こる。商売敵による差し金ではと若旦那の涼太は悔しさを滲ませるのだが…。職人としての誇りをかけた仕事に打ち込みながら、ゆくえ定まらぬ恋に心揺らす律。得意の似面絵が事件解決にも一役買う、人気シリーズ第四弾。

    令和元年5月5日~7日

  • 2019.01.06

  • 律の優しさというより甘さが浮き彫りになっていて、しっかりと声をかけたくなる。
    恋も仕事も不安定ながら、最後にはきちんと前を向けてホッとしました。

  • 着物の絵を描く「上絵師」を目指す律。幼馴染との関係も悩みは尽きなくて……。今回も、ミステリありのお仕事、恋愛にもりだくさんで楽しませていただきました。いかんともしがたい悩みが尽きないけれど、嬉しいこともあり。恋敵の綾乃さんがちょーイケメン!かっちょいい!

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著者プロフィール

1972年生まれ、ミネソタ大学卒業、カナダBC州在住。2012年『鈴の神さま』でデビュー。同年『妖国の剣士』で第4回角川春樹小説賞受賞。「上絵師・律の似面絵帖」シリーズでブレイクした注目時代作家。

「2023年 『江戸は浅草5 春の捕物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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