いちばん悲しい (光文社文庫 ま 26-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334779184

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  • 登場する複数の家族(親子関係
    を描いた作品。
    取り柄のないサラリーマンが大雨の日滅多刺しにされる
    事件から始まる。
    被害者には家族がいるが、別に愛人がいたことが発覚。
    (リカっぽくて怖い)
    主人公である女刑事が事件を探っていくと、1年前に行われた多家族でのキャンプ事故にたどり着く。

    いつも通り女性、母親の描き方が非常に狂気的であり
    リアル。

  • 家族にも疎まれている冴えない中年男性が殺されることから始まる。若い不倫相手、妻など容疑者として浮上し、、とありがちな話の冒頭だが、事件は意外な展開に。女性の内面を抉るイヤミスとのことだが、確かに意外で読後感の悪いイヤミス。しかし割と既視感のあるテーマのように思われた。

  • 途中まではよかったけど、後半突拍子もない闇で、急展開に驚いてしまった。

  • 夫婦。姉と妹。母と娘。呪縛のような人間関係が描かれる。ミステリとしての側面よりも、そこの怖さが主題。

  • 闇が描かれてる。こういうのが好きな私にぴったりだった。大事なのは殺した犯人、動機よりもその関係者たちの心だっていうことがびっくり

  • 母がしんどい系イヤミス。
    親が子に無償の愛をそそぐなんて嘘っぱちだ。子はいつだって親を愛したいのに。

  • 図書館にて。
    インスタでおすすめされていたので読んでみた。

    ものすごく嫌な感じ。
    なんだこれはという感じ。
    もっとどうにか、なんとか、誰かどうにかならなかったのか?
    最も優しくないこの世界のありようを突き付けられた感じ。
    深く考えることを放棄したくなるような、でもきっとみんなそうだったからこんなことになった、でもどうすればよかった?とぐるぐる考えてしまう。
    とりあえず、本当に残酷だ。
    そしてどっかでこういうことが簡単に、起きていそうなこの世界で、本当に本当に絶望感が残る。

  • 面白かった。
    まさかそんな結末だったなんて…。
    前回同著者のを読んだときと同様、
    驚愕の裏に哀しみがあった。

  •  この作家の作品には特異なキャラの人物が多い。

     そもそも人間は自己本位なものなので「『いちばん悲しい』のは自分である」と思い込みがちだ。
     それでも異常すぎるだろう、佐藤真由奈。思い込みが激しく依存体質の「構ってちゃん」は少なくはないが、ここまでのスケールの持ち主には会ったことがない。

     渡瀬川瑠璃とその妹・葵もまた異常でやはりお目にかかったことがないタイプだ。そうでありながら実際にいるかもしれないと思わせるところに作者のうまさがあるのだろう。

     人間は理解できない存在に恐怖を感じるものなので、ホラーとしては十分楽しめた。さらに事件解決に至らないエンディングが、ミステリーとしては新鮮でよい。(薫子には気の毒だが)
     まるでアルフレッド・ヒチコックの映画のような作品だった。

  • 記録

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著者プロフィール

1965年東京都生まれ。北海道札幌市育ち。1994年『パーティしようよ』が第28回北海道新聞文学賞佳作に選ばれる。2007年「散る咲く巡る」で第41回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)を受賞。
著書に『熊金家のひとり娘』『完璧な母親』『大人になれない』『いちばん悲しい』『ある女の証明』『祝福の子供』『あの日、君は何をした』『彼女が最後に見たものは』などがあり、近刊に『レッドクローバー』がある。

「2022年 『屑の結晶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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