雲の果

  • 光文社
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本棚登録 : 278
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334912208

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ8作目。

    帯がキーポイント。
    予想より敵側の規模が大きかった。あっさり描かれていて信次郎もそこにはそれほど執着しない。

    信次郎は相変わらずで伊佐次親分の心痛お察しします。

  • やっぱりこの弥勒の月シリーズは文句なしで良い!
    映画でもテレビでも映像にして欲しい。
    配役を考えるのが至福の時。

  • いつの間にかシリーズ8冊目が出ていて、知らなかった。あさのさんはシリーズが多すぎて、チェックしきれないです。
    今回は謎が深かったので、結末がまるで想像できず。終盤に一気に謎解きされるけれど、私にはそれもかなり意外なものでした。(いつまでたっても推理小説初心者)
    刺し殺された女の遺体から変わった帯が焼け残った。阿波屋の先代、絵師の東伯の死。「続く」と言った信次郎の言葉は過去へ遡るものだった・・・。
    セリフとセリフの間に心情が綴られるため、肝心の話を見失いそうになりながらも、頑張ってついていきました。シリーズ化して映像作品にするには、難しいのでしょうか。読むよりそのほうが合っている気がするのですが。

  • 大好きなシリーズ。今回もぐいぐいと引き込まれた。種明かしは案外 そっけないものだったが。

  • 雑木林に囲まれた仕舞屋が焼け、焼け跡に女の死体が一つ
    「続くな」
    信次郎のつぶやきが帯の焦げ端を介して清之介につながり
    闇の中から真実を引きずり出していく

    ねばりつくような文体
    ひりひりする心理描写
    予期せぬ展開と謎解き

    過去を捨て小間物問屋の主人として生きる遠野屋清之介
    謎を解くことだけに生きがいを感じる同心小暮信次郎
    そして、信次郎の岡っ引きとして生きることが喜びの伊佐治

    3人の男を軸に江戸の巷をスリリングに描くあさのあつこの人気時代小説“弥勒シリーズ”の8冊目、2018年5月刊

  • 初出 2017〜18年「小説宝石」の「天雲、奔る」

    傑作時代物ミステリー「弥勒シリーズ」第8作
    面白すぎて読み終わるのが惜しくなる。

    焼けた家で殺されていた女の身元が分からず、焼け残った帯が遠野屋清之介のもとに持ち込まれたが、病死した遠野屋の大番頭喜之助の遺品の中になぜか同じ織りの女物の帯があった。
    帯屋の先代主人の教示で、その珍しい帯は今は生産されなくなった山羽繭から織られたもので、ある藩だけの産とわかり、同心木暮信次郎は他の不審な死と併せて探索を進めて命を狙われる。
    犯人も犯行の理由も意外過ぎて面白い。

    いつもながらの清之介を獲物と見ていたぶる信次郎と斬り返す清之助の張り詰めた神経戦と、それを呆れながら楽しんで見つめる伊佐治親分の3人のやりとりが面白すぎる。

著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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