声を聴かせて

  • 光文社
3.46
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本棚登録 : 178
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926274

感想・レビュー・書評

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  • ふらりと寄った図書館で選んだ本。
    初めての作家さん。
    辛かった。
    声を聞かせてとちいさな甲羅の二編。
    どちらも親子の話。
    母親として子どもとしての気持ちに胸が痛んだ。

  • 心理描写が上手くて引き込まれる
    まるでその場にいるような感覚がする

    どちらの話も泣いてしまった
    母とはなんて儚く、優しく、厳しく、切ない生き物なんだろうか

  • リアル。それぞれの気持ちが。これ、想像で書いたのはすごいと思う。もし自分が主人公だったら・・・と思うと壮絶。「ちいさな甲羅」も現代社会の縮図って感じで怖かった。怖くて目を背けたいけど逃げられない現実、という感じの二編。どんなトーンの作家さんなのか興味あり。

  • 声を聴かせて。

     この声とは だれの声なのだろうか?
     ミミの?
     娘の?
     死んだ息子の?
     それとも自分の?

    この人はタイトルをつけるのがうまいなあと感じる。
    いつも読後にタイトルの意味を考えてしまう。

    この作品は、なぜか涙が出てきた。
    私も自分の声に耳を傾けたら、理由がわかるのかな?

  • ひさしぶりの朝比奈さん。
    前回の本が感じるところが多かったので読んでみました。
    今回は2つのお話が入っている本。
    どちらも子供さんがらみの内容だったけど、心理描写がすごかったです。

    声を聴かせて
    弟をなくした娘。息子をなくした母。
    母は、幼稚園を被告側にまわし、裁判をする。
    その娘は小さい頃いじめられていた事を、自分が母になってから母に告白する。

    ちいさな甲羅
    幼稚園でいじめられていた武志を発見した、母の妹であるあみこ。が、武志をいじめていた幼稚園でリーダー的存在の海斗に暴力をふるう。
    これがきっかけとなり、母栄子は孤立していく。
    幼いころ家族の誰からでも優しくされている妹に嫉妬していた尚子は、妹と仲が悪く、よく仲間外れにしていた。
    尚子は「人間関係」に強くなりたいと思っていた。



    どちらも、子供の死・いじめ、がきっかけとなり、少しずつ孤立していってしまう。
    行き場のない想いがたくさんからんでいて、読んでいて辛くなった。

  • 2010.9.20 紹介
    2010.10.1 紹介

  • 子育てって本当に大変だと思います
    もう少し希望が欲しかったです

  • 本当に読み終わるのは母親になってからなのかもしれない。母性愛はなんて強いんだろう。

  • 女性、とくに母親の心理を痛いほどに描いた二本の作品。
    母親になったこともないのに、共感してしまう心理描写のうまさにのせられて、楽しい話ではないけど止まらなかったです。

  • 前後どちらの話も、読んでいてチクチクくるけどなぜか読むのを止められなかった。
    母親というものは、本当に整理がつかないほどのたくさんの感情を抱えている、そしてそれに共感できるようになるには早すぎる自分の歳というものをひしひし感じた。
    「ちいさな甲羅」の母親の気持ちは、理解できるような、理解したくないような、ただ今の私では単に理解できないものなのだろうと思う。この気持ちがわかるくらいに大人なったらぜひもう一度読もう、と思った。
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    声を聴かせて
    ちいさな甲羅

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー。その他の著書に『彼女のしあわせ』『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人生のピース』『さよなら獣』『人間タワー』など多数。

「2021年 『君たちは今が世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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