濃霧は危険 (奇想天外の本棚)

  • 国書刊行会
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336074065

作品紹介・あらすじ

過保護に育てられたレデヴン館の相続人ビル・レデヴン少年は、同年代の少女のいる知人宅で休暇を過ごすよう親に命じられ、気乗りしないまま、シルバーのロールスロイスに乗せられ目的地に向かっていた。ところが、霧が濃くたちこめた荒れ地の途中で、いきなり、意味も分からないまま、お抱え運転手のブランドンに車からつまみ出されてしまう。同じころ、周到な計画のもとに、〈ナイフ〉と呼ばれる若者がボースタル少年院から逃亡する。
ビルは荒れ地をさまよううちに少年パッチと知り合い、行動をともにするようになる。二人はビルが思わぬ形で手に入れた暗号で書かれた文書を解読しながら、〈にやついた若者〉、〈ヴァイオリン〉、片手が鉤爪の男との、追いつ追われつの冒険へと踏み出してゆく。
オールタイムベスト級の傑作を次々と発表し、いわゆる英国ミステリ小説の黄金時代最後の作家としてゆるぎない地位を築いたクリスチアナ・ブランドが、すべての少年少女のために、みずみずしい筆致で、荒涼とした大地と海が広がるイギリス南部のダートムアを舞台に繰り広げられる冒険を描いたジュヴナイルの傑作。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリー作家の山口雅也さんが、読書通人のための「都市伝説的」作品や本邦未紹介作品を選書する《奇想天外の本棚》

    読書通人を気取りたい小生といたしましてはとても避けては通れない謳い文句であります

    そんな《奇想天外の本棚》二冊目に手に取ったのは、イギリスのミステリ作家クリスチアナ・ブランド女史のジュヴナイル(児童文学のことね)『濃霧は危険』です

    ブランドがこれが読めたら大人の推理小説に進んでも大丈夫という思いを込めた作品とあって、十五歳の少年を主人公にした冒険小説でありながら、大人が読んでも楽しい謎解きが仕込まれていました

    少年少女向けなのでやさしく、さくさく読めて、しっかり面白い

    やるなぁ《奇想天外の本棚》
    まだまだ追いかけるぞ

    • 1Q84O1さん
      奇想天外の本棚vsおネエの本棚
      新たな勝負の幕開けか!?
      奇想天外の本棚vsおネエの本棚
      新たな勝負の幕開けか!?
      2023/10/07
    • ひまわりめろんさん
      奇想天外のおネエの勝ち
      奇想天外のおネエの勝ち
      2023/10/07
    • 1Q84O1さん
      奇想天外なおネエ…
      想像したらちょっと気持ち悪くなりました…
      奇想天外なおネエ…
      想像したらちょっと気持ち悪くなりました…
      2023/10/08
  • クリスチアナ・ブランド(Christianna Brand) | ミステリー推理小説データベース Aga-Search
    https://www.aga-search.com/writer/christianna_brand/

    クリスチアナ・ブランド|東京創元社
    http://www.tsogen.co.jp/np/author/693

    濃霧は危険|国書刊行会
    https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336074065/

  •  大地主の息子ビルは、両親の留守中に行く予定だった家に送られる途中で、何故か車から降ろされて荒野に置き去りにされてしまった。霧の濃い夜で行き先も分らないビルは、一軒の農家の納屋で夜を明かすことにした。
     同じ夜、少年院から脱走した少年がいた。その少年は、納屋で寝ていたビルを脱走の協力者と間違えて、暗号を忍ばせた上着を置いていった。

     ビルは荒野の廃墟で双子と出会うと同時に、にやけた若者に追われていることに気づく。双子が敵かもしれないので身分は隠し、上着の暗号を手がかりに、双子と一緒に謎を解く冒険を始めた。



     激しい場面の展開に引き込まれて一気読み。落ち着いてからもう一度読み返そう。

  • なんと!
    クリスチアナ・ブランドのジュブナイルだそうです。
    ブランドはアガサ・クリスティと並び称されるイギリスミステリの女性作家です。
    でもクリスティと比べるとちょい重厚で、日本ではあまりウケなかったのかなぁ、かなりのミステリ好きでないと知らないかもしれません。
    あのブランドが、ジュブナイル(つまり児童文学)も書いていたとは知らなんだ。
    ムーアの少年刑務所から脱獄する少年のために、ムーアに一晩放り出された金持ちのボンボンと地元の子たちの冒険小説にもなってます。
    これ、名前は通ってるのに日本でうっかり紹介されそこなったミステリを集める、というびっくり企画シリーズで、私には読みたい本が並んでるので(文章も活字も新しいので読みやすくて助かる)公共図書館には買って欲しいです。
    (^0^)
    リクエストしに行こうっと。

    2023/04/26 更新

  • 2023/07/09読了

  • なかなかよかた。献辞も伏線。

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著者プロフィール

Christianna Brand

「2007年 『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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