- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338308069
作品紹介・あらすじ
家庭環境に恵まれず、学校でも疎外感を感じている4人の小学6年生。「ここではない、どこか遠くへ」行きたい思いをつのらせ、小学校最後の夏休み、旅に出た彼らが繰り広げる青春のロードムービー。
感想・レビュー・書評
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図書館本。夏休み推薦図書。長女が「星5つ」と推した本。ならばならばと読みました。学校でも家庭でも疎外感を感じていた4人がチーム「アニマルズ」を結成して、小学校最後の夏休みにそれぞれの思い入れのある場所を巡ります。お涙頂戴に流れることなく、清々しい読後感があります。そして、長女が行間を読む、小説の面白さをしっかりと体得していることを心から嬉しく思う。長女と本の旅を続けたい気持ちでメラメラしてます。
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北陸地方に住む小学6年生の自称「アニマルズ」の4人が「ここではない、どこか遠くへ行きたい。」という思いでつながり、夏休みに実行に移すことになった。
それぞれ、家庭的に問題を抱えていて、クラスの中でも少し浮いた存在だが結束は固そう。
4人が行きたいところを出し合い、一番冷静そうなグッチが計画を立てる。千葉の御宿、宮城の松島、富士山、名古屋を3泊4日で周る計画を立て実行に移す。
最初の御宿で出会ったヘレンさん、この人がいなかったら完走できたかどうかはわからない重要な人物。
このヘレンさんはヘレンさんで悲しい思い出があり、子ども達に協力する。
こんなこと、今の時代に、「よし、行っておいで。」とは言えない。だれかれなく声を掛けることも推奨しない。
でも出来たら子ども達には大きな大きな成長につながる。
スマホもタブレットも使いこなすようになっている子ども達に夏休みだからこそ経験させたい冒険だ。
LGBTの話題にもそれとなく触れていた。
また、彼ら住む日本海側を裏日本、出掛けていく太平洋側を表日本という表現、あったなあ、と思い出した。今考えると嫌な表現だ。
そんなこんな、ちょっとした情報も織り交ぜられていて面白く読めた。
こんな冒険が出来る子ども達は幸せだ。 -
結構面白かった。
イマドキの事情が盛り込まれてるので、子どもへ教える知識としても良いかもしれん。
この子達の冒険の終わりが良いところで終わってる。変に現実には引き戻されないというか。 -
北陸に暮らす6年生4人組
グッチこと猪口颯汰(いぐち そうた)
ビーマンこと美馬大河(みま たいが)
プーこと熊野雄平(くまの ゆうへい)
ワンコこと犬養さくら子(いぬかい さくらこ)
家庭環境に恵まれない者どうし気のあう仲間となった「アニマルズ」
〈ここではない、どこか遠くへ行きたい。〉
みんなの思いがひとつになり、小学校最後の夏休みにそれぞれの「夢の場所」をめぐる旅に出る
金沢から東京へ、御宿へ、松島へ、富士山へ、そして名古屋へ
行きたかった場所で一人ひとりが気づいたことは、出会った大切なものとは
〈さあ行こう〉
夏休み前の6年生に手にとってほしい一冊、2021年7月刊 -
子どもたちだけで旅する緊張感や、旅先の様子が生き生きと描かれています。個人的には、作中で主人公たちがニックネームで呼び合うのが気になってしまい、物語に集中できなかったので、普通の名前で呼び合う方が好きだなと思いました。気にならない場合は、全く問題ないと思います。
登場人物が全員複雑な家庭環境なので、もう少し心理描写を掘り下げて読みたい気持ちもありますが、児童書らしく、その辺りは淡々と、爽やかにまとめられています。 -
苗字に動物の名前をもつ4人組。その名もアニマルズ。メンバーは男の子3人と心が男の子の女の子がひとり。家庭に悩みを抱える4人のひと夏のロードノベル。
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◆ポップ
仲間と旅に出る!
子どもだけで………(ドキドキ)
ここではない、どこか遠くへ行きたい!
アニマルズの4人は、それぞれの想いを胸に、それぞれの場所へ。
猪、馬、熊、狗。
名字に動物の名前が入っているからアニマルズ。
4人とも、いわゆる“複雑な家庭環境"ってやつを抱えている。
あれもこれも、なんでも大人の都合ばかり。
ボクらの気持ちはいつも置いてけぼり…。
だから仲間と旅に出る!
ボクらだけで!
金沢を出発して、千葉県の御宿、宮城県の松島、富士山に登り、最後に名古屋に寄って帰路につく。
それぞれの地で、ボクらに何が起こるだろう⁉︎
◆感想
未来への一歩を踏み出すとき…
心底わかり合える仲間がいると最高だ。
自分が悲しい時や苦しい時、仲間のひと言が身にしみる。
家族もいい。
外では一人ぼっちでも、家に帰れば、今までと変わらず接してくれる家族がいる。大抵は君の悩みになんて気づいてないだろう。まぁ、気づいてるけど、敢えて何も聞かないってことも稀にある。
もしかしたら…誰もいない?
NO!NO!
自分がいるでしょ。最強の味方。自分のことを一番知っている、どんな時も自分を信じている、そして自分の未来を諦めない。
"自分"に側にいてほしければ、自分に正直であることが大切だ。例えば、きちんとミスを認め反省する。その気持ちを大事にしていれば、必ず理解者が現れる。他人のせいにばかりしていると、"自分"までいなくなっちゃうよ。
あれ?本の感想から離れちゃったかな?
この本を読んで、仲間っていいなって感じた。良い仲間を得るには、自分のことだけではなく、仲間のことを損得なく大切に感じることが大切だ。
子どものうちは、良き年長者がいてくれると幸せだ。大人じゃなくても、兄姉や、いとこや、近所のお兄さんでもいいんだ。彼らの“わかってるよ"ってメッセージが自分に届いてくれると嬉しい。そしたら、素直に泣くことができる、自分のありのままを認めることができる、明日を生きる勇気が湧いてくるんだ。 -
それぞれの名字に動物名が入っていることから「アニマルズ」と名付けた小6の4人グループ。皆家庭にハンデを感じていて、夏休みに自分達だけでどこか遠くに行きたいと話し合っていた。
これまでの思い出やこれからのことを考えるうちに、4か所の行き先が決まった。さて、子どもたちだけで2泊3日の旅ができるのか…。 -
四人の六年生はみんな家庭に複雑な事情がある。
一人は女の子だけれど心は男の子のトランスジェンダー。
そんな四人が松島、御宿、名古屋、富士山と旅をする話。
一人一人のキャラがたっているので映画化したら面白いかもしれない。