- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344019140
作品紹介・あらすじ
偉大な父を超えるには、狂うしかなかった(「ダイダロスの息子」)。この世でもっとも憂鬱なことは、どんなことだろうか(「神統記」)。死ぬことと生きることは、少しも違わない(「最初の哲学者」)。世界は、"語られる"ことではじめて、意味あるものになる(「ヒストリエ」)。13の掌編から解き明かされる、歴史を超えた人間哲学。ギリシアをモチーフに、吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞をダブル受賞の著者が満を持して放つ、文学の原点であり極上のエンターテインメント。
感想・レビュー・書評
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う〜〜ん…ギリシア神話を読み直した感じかな?もう少し捻りを期待してしまったんですが、普通にさらっと読めました。ソクラテスの妻には案外共感してしまいましたが(笑)
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神話をちゃんと読んだことはありませんでしたが、聞いたことのある登場人物たちが出てきて楽しめました。
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2015/04/13
移動中。
有名な神話の裏話と言うわけではないが、
そう言うコトもあったのかもしれないと思う。
そう思う。
で、非常に読みやすい文体であり、
短くまとまっているので、いくらでも読める。
が、
書き下ろしで最後に追加されたお話が、全体を〆ております。 -
柳氏がどんな作品を書くのか興味があって手に取ってみました。
ジョーカーシリーズはずっと読んでみたいと思いながら、まだ読んだ事はありません。
話題作以外のものを・・・と手に取ったのは、ギリシャ神話を分かりやすい文章で書いた作品でした。
ギリシャ神話って、興味はあるけど しっかり読むには文章が苦手な感じがしてなかなかちゃんと読む事が出来なかったんです。
でも、これはとても読みやすくて、最後までとっつきやすく読むことが出来ました。
次はぜひ、ジョーカーシリーズを読んでみたい。 -
古代ギリシア世界を舞台に人間の真理をあぶり出した短編集。一人一人の行動や選択に「ああ、そうかも。」と思わされますね。…相変わらずモチーフの使い方が上手い作家さんです。でも、読み応えはちょっと足りないかな…。
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古代ギリシアの神話や歴史上の人物に関するエピソードを、独自の視点で小説に仕立てた短編集。
登場人物を知らなくても読めるが、元ネタを知ってる方が楽しめた。アリアドネやイカロスの解釈は面白かった。 -
聞いたことのある神話の裏話的で楽しく読めた。
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ギリシャ神話をベースに独自の解釈で書かれたもの。
ギリシャ神話って長くてつまらないものというイメージで敷居が高く、読んだことなかったが、これは短編で軽い読み物になっていた。
名前は聞いたことあるけど、知らない人が生き生きと描かれていて楽しく読めた。
読後はギリシャ神話に挑戦したくなります。 -
著者独自の視点からギリシア神話や、ギリシア人の逸話が描かれている。
凄く読み易くて面白かった。
私は、アリアドネの話が好きかな。 -
面白かったよ。
ギリシャのお話。 -
ギリシア都市国家や神話に出てくる人々や神々の、シュールな(一部ホラーな)短編集。
短編ごとに、人称が変わったり登場人物が重なったりしてて、最近読んだ『紙の民』みたいな感覚に似ていた。
舞台は違えど柳広司独特のダークな雰囲気は変わらない。単純に好み。装丁も。 -
(収録作品)オイディプス/異邦の王子/恋/亡牛嘆/ダイダロスの息子/神統記/狂いの巫女/アイギナの悲劇/最初の哲学者/オリンポスの醜聞/ソクラテスの妻/王女メデイア/ヒストリエ
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柳広司さんのギリシア神話
短編で、わかりやすく、ちょこちょこと独自の解釈。
こーゆーの好きなんでたまらんです。 -
ギリシア神話を作者なりにリライトしたもの。全体的にはまあまあ。「恋」という作品が好き。
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オイディプスやソクラテスなど、ギリシアの実在人物や神話の人物についての物語を描いた短編小説。実在人物や神話ということで、もともとの話があるものですし、中には知っている話も多数ありました。でも、こんなにグイグイ惹きつけられるような小説に仕上げているのは、作者の力なんだろうなぁ。ただ神話を紹介しているだけの本に比べると本当に楽しんで物語に入り込めます。
なんにでも驚けるという特質を持つヘロドトスを主人公とした「ヒストリエ」とソクラテスの人生をその妻の目線から語った「ソクラテスの妻」は、登場人物の生き方や考え方をうまく捉え直し作りなおした作品だと思います。
読みやすくて知識が増えて、楽しめて、大変お得な1冊でした。
朝読書としてもベストな長さです。 -
ギリシア神話が好きになる本。
興味深く読めて、サクッと読めるのがいい。
著者の引き算?とバランスはすごいね。
ソクラテスとヘロドトスの話が面白かったです。
なんか女性からの話が多かったような...
図書館で借りてきたけど購入決定。
柳 広司さん好きかもw -
よく分からなかった。。。
ギリシャ神話などを読み直してから再挑戦します -
いまオヤジ殿の眼に、或いは後世の人々の眼に、ぼくは"太陽に憧れ、忠告を無視して高く飛びすぎた愚かな若者"と映っていることだろう。だが、その度外れた狂気ゆえに、ぼくの名は永遠に刻まれることになるのだ。
(P.70)
美醜などというものは、見る者と見られる者の関係性のうちにはじめて存在するのであった。いや、そんなものは畢竟、自らを顧みた時に心に生じる幻影にすぎないのだ。いったい、自らを顧みない野の獣たちが自分を美しい、或いは醜いなどと感じるであろうか?
(P.131) -
偉人ものシリーズだと思いますが、特定の偉人というよりは哲学というテーマに関わる偉人がいろいろ出てきます。