- Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344020580
感想・レビュー・書評
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江戸時代の囚人の雰囲気が分かる。
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初めて読む作者。
江戸時代の浮浪者を寄せ集めた人足寄場が舞台。
誰に感情移入したわけでもないけど、何故? 何が目的? 何者?って気になって、どんどん読み進めてしまった。
他の作品も読んでみたい。 -
大飢饉に見舞われた折、浮浪者が江戸の町に溢れかえる。その対策のため江戸の沖合いを埋め立て収容施設【人足寄場】を作った。江戸の人々は恐れを込めて無宿島と呼んでいた。その場所に身分を偽り入り込んだ倫太郎と伊之助。彼らはある計画を人知れず実行しようとしていた。そんな矢先、無宿島で土左衛門が海に漂う。寄場掛同心である工藤惣之助は死体を検分し、殺しである可能性を進言するが、「下手な勘ぐりをせぬよう」と寄場奉行にいい含められてしまう。倫太郎と伊之助は着々と行動を起こそうとしていた。しかし、島の中は脛に傷を持つものも少なくない。二人の行動を心良く思わない連中も目を光らせていた。島には女置き場もあり、おこん、という女も二人に言い寄ってくるが本心はわからない。そして、また新たな陰惨極まる殺しが起こってしまう。疑いの目は倫太郎や伊之助に。二人の計画はどうなっていまうのか。__江戸を舞台に孤島の中での計画。そして殺し。また同心が一人で犯人を追い詰めていく様は緊迫感があり、時間を忘れさせてくれる。さまざまな人の情が交じり合い、複雑にストーリーが展開するあたり、しっかり推理小説してます。個人的に好きな作風。後半はドドド、っと勢いが過ぎた感はあるけど。面白いです。