空飛ぶ広報室

著者 :
  • 幻冬舎
4.14
  • (1367)
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  • (29)
本棚登録 : 11139
感想 : 1274
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344022171

作品紹介・あらすじ

戦闘機パイロットになる道を、突如絶たれた空井大祐28歳が転勤した先は、東京市ヶ谷に聳え立つ防衛省--航空自衛隊幕僚監部広報室であった。アクが強い先輩たちに囲まれて、一人前の広報官としてテイクオフできるか!?

感想・レビュー・書評

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  • あとがきがめちゃくちゃいい

    有川さんに「航空自衛隊をネタに小説をお書きになりませんか」って売り込む鷺坂一佐(仮)...!

    いなぴょんが航空自衛隊を取材してたのと同じように有川浩さんも同じような経験したんだろうなって思えた

  • 航空自衛隊の戦闘機パイロットだったが、自動車での交通事故で足を怪我してしまいパイロットの免許剥奪となった主人公。その主人公が、防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室(自衛隊などについて一般の人にPRする広報係)に転勤になった。
    個性が強すぎる上司や外部の人達と出会い、関わりながら主人公が成長していく物語だった。

    全部で462ページ(片手でやっと持てる厚さ)と
    とても分厚く、読んでも読んでもページが進まない気がして少し嫌だった。
    また、主人公が新たな仕事を任されたというのになかなか結果に辿り着かないなど展開が遅く、読んでいる途中で飽きてしまったため、これ以上読まなかった。

  • 良かった。
    読みやすかった。
    東日本大震災のことに触れていたことがビックリ。

    自衛隊のことを知ってたけど、確かに自分が決めたんじゃなくても批判される対象になってるよね。
    残念なことに。
    仕事柄仕方ないって割り切れないよね。
    気持ち、わかります。

  • 4.0

  • 有川ひろさんの作品、ブクログ登録は3冊目になります。

    著者、有川ひろさん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    有川 ひろ(ありかわ ひろ、1972年6月9日 - )は、日本の小説家、ライトノベル作家。高知県出身、関西在住。園田学園女子大学卒。女性。既婚者(作家デビュー前に結婚)。

    2019年2月、ペンネームの表記を有川 浩から有川 ひろ(読みはそのまま)へ改めることを発表。既に一部で「ひろ」に表記が改められている。

    SFと軍事的要素の強いライトノベルで人気を博し、次第に現実的な一般文芸作品も手がけ多くの読者を獲得する。作品に『図書館戦争』(2006~07年)『三匹のおっさん』(2008~09年)シリーズや、『阪急電車』(2008年)、『空飛ぶ広報室』(2012年)など。

    ---引用終了


    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    戦闘機パイロットになる道を、突如絶たれた空井大祐28歳が転勤した先は、東京市ヶ谷に聳え立つ防衛省--航空自衛隊幕僚監部広報室であった。アクが強い先輩たちに囲まれて、一人前の広報官としてテイクオフできるか!?

    ---引用終了


    また、本作は、テレビドラマ化されたとのこと。

    ウィキペディアによると、

    2013年4月14日から6月23日まで毎週日曜日21時 - 21時54分に、TBS系『日曜劇場』で全11回で放送。

    キャストは、

    ・稲葉リカ(新垣結衣 1988~)
    ・空井大祐(綾野剛 1982~)

    など。 

  • 高3 ◯

  • 幼い頃からパイロットに憧れ、プルーインパルスに乗るのが夢だった。
    自衛隊に入隊後、戦闘機パイロットとして研鑽を積み、5年。前途洋々、有望な未来の道を歩んでいる、はずだった。

    ───────突然の事故だった。
    右足に重傷を負った彼は、パイロットではなくなった。防衛省で広報官として働き始めた彼は、異様なほど、“普通”だった。
    そんな折、帝都テレビの問題児の担当になることが決まり……。

    ***************************

    再読。
    私も空井くんのように夢半ばで職を手放すことになり、前回読んだ時はかなり自分とダブるものがあり、泣いた記憶があります。
    今回は、何事もなく、ようやく彼のように吹っ切ることができたのかな、と。

    自衛官も、人間なんです。
    我々が、忘れそうになること。少しでも、心の端に置いておければいいなと思った。

  • いつもながら面白くて、時間が経つのも忘れて読み進めてしまうのは当たり前として。
    空井と稲葉、柚木と慎、さんざん思わせぶりしておいて、結局くっつかんのか〜い!くっつかんで終わるんか~い!(笑)
    自衛隊って、これまでは災害時に働く組織って感じだったけど、ロシア中国北朝鮮あたりが不穏な今日このごろ、本来の領域での活躍があるやもしれませんね。頼りにしてます!

  • ドラマも好き

  • ずっと思い描いていたキャリアを断たれてしまった人物が、新天地で再生を遂げていく様子を楽しめる評価の高い小説なのは承知の上で、自分には読み進める気力が湧かず58ページで読むのをやめました。

    他の本のレビューにも書いたことがあるけれど、自分が苦手な性格の人物が主要キャラとして描かれていると、その時点で読む気が失せてしまう。もちろんその人物が徐々に改心していく演出なのだなということは承知の上なのだけど、最初に性格が悪い時点でもう無理なのです。

    本書の場合は、ヒロイン役である帝都テレビのディレクターの稲葉リカがそれにあたり、典型的なマスゴミ仕事のプライドを捨てきれない人物として描かれており、前半の不快な言動が目に余る。
    空井をはじめ、広報室のメンバーは面白そうなキャラクターが揃っているのだけど、稲葉リカの描写を理由に読むのをやめました。

    これは自分の忍耐力がないせいだけど、昔はそういう本も最後まで読んでいたことを考えると、これほどにスパッと中断できるようになった理由を考えるに、

    ・インターネットやSNSで自分にとって心地よい情報だけを取り入れることができ、その情報量だけで十分すぎる状態になってしまったこと。

    ・終身雇用の終焉に代表されるように、「じっと耐え忍べばいつか花開く」という価値観が昔のものとなり、今時の人生論としても「嫌な奴とは距離を置いてOK」という風潮になっていること。

    ・小説以外にも無料やサブスクで楽しめる漫画やアニメ、YouTube動画などが氾濫している現代において、たとえその小説が後半大盛り上がりしようとも、そのためにわざわざ嫌な奴の描写を読まされるのは勘弁してほしいという考え方に変容してきたこと。

    などが理由かなぁと思う。最近のエンタメ作品はそういう風潮をふまえた「主要キャラは良い人で固める」感じの話が増えてきているように感じるけれどどうだろうか。

  • 有川作品で自衛隊は久々な気がする。

    同じ自衛隊を取り扱ってはいるものの、近年の有川作品のテイストを取り入れた、少しだけ恋愛交じりの群像劇。

    広報室という職場の特殊性を描く一方、自衛隊であるが故の問題など、従来から描かれていたものもちらほら顔を見せ、書下ろしも含め、バランスのよい作品に仕上がっていると思う。

  • ドラマ見てたから話は知ってたけど
    色々と胸にくるものがあるな

  • 有川さんの描く人間模様はいつでも素敵です。

  • ドラマを先に見ていたけどやはり原作が面白い☺
    ドラマでは空井とリカの恋愛で締めくくっていたけど、終わり方は原作の方がスッキリしてて好きです✨

  • 東北震災後に発刊されドラマ化された作品とは知らずに手に取って読みました
    題材からも面白くない訳ないスタートから最後まで期待を裏切らないストーリー仕立てで読破しました
    有川さんの作品は今回とは違う分野を読んだ事はありましたがこの作品でとても好きになりました

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 自衛隊大好きな有川浩。

  • うーん…

    物凄く綿密に、おそらくは嬉々として取材なさって、さながら航空幕僚監部広報有川分室ですね。別に皮肉などではなくそのままの意味で。

    おかげさまで、読み終わるころにはまんまと自衛隊の皆さんに、極めて自然な感謝と尊敬の気持ちが胸にひたひたと湧いておりました。自衛隊組織そのものへの意識も、無関心から関心有りへと変わりました。それだけでもこの本は殊に成功したと言えるでしょう。

    ただ、あの日の松島~あとがきでは、何か引っかかるものがあります。有事に国民を守るのが自衛隊であるのなら、自分たちも同時に被災していたとしても、やはり描かれているような行動をとるものなのだと思うのです。
    乳幼児、病人、高齢者を内包した普通の人たちに対して、自衛隊は適性ある方々が日々生業として訓練を積んでいるのです。地球が引き起こす現象に対して人の力は遥かに及びませんが、被災地のヒトの集団の中で、一番減災復興のために動けるのは彼らだと思います。極限まで差し出しているように見えるのは、それほどに被災地で失われたものが大きかったからではないでしょうか。

    未曽有の大災害において、自らも苦労し心に傷を負いながら、文字通り献身的に働いてくださった姿には本当に本当に頭が下がります。給料の出所が税金か否かの問題ではないのは言うまでもありません。ですが、

    ”立ち会っているだけだから悲しむ資格はないと自分の涙を詫びるのです。いったい何という清廉な人たちに私たちは守られているのだろうと思います。”

    悲しむ資格がないのに泣いているから詫びているのかな?
    清廉なの?
    そういう話なのかな?

    この部分に関しては違和感がすごいです。


    小説として読むには、実在する組織が舞台でその描写が克明でリアルなほど、登場人物たちのキャラクターっぽさが鼻についてしまいました。人物が単純化され過ぎていて、背景のリアリティから浮いてしまっているといいますか。「明日の子供たち」でも感じた現象です。自衛隊三部作では気にならなかったのは、設定が完全なフィクションだったからだと思います。
    このキャラ感がお好きな方もいらっしゃるでしょうし、完全に個人の好みの問題ではあるのかなと。

    お仕事小説…というのでしょうか、ものすごい大事件は起きずにいくつかの仕事の山や職場の人とのやり取りを通じて主人公たちが成長していくお話でした。
    前述の問題に加えて本が分厚くもあり、一気読みは諦めて、時々、広報室の皆はどうしてるかな、とのぞき見する気持ちで隙間時間に読み進めました。

    表紙がまたね…個人の感覚なのですが、読んでみたいって気持ちがなぜか起きないのですよ。ダッシュする自衛隊員の後ろ姿にも戦闘機?ブルーインパルス?の横顔にも、それらの新聞の切り抜き風レイアウトにも、受容体がないみたいで…。
    でもそんな自分でも、本書を読み進めていくうちになるほど、こういう視点で見るとこの写真はかっこいいのかと気づくに至りました。

    著者の感性のフィルターを通して見ると世界は違って見えますね。読書の醍醐味ってやつですか。
    また一つ、新しい世界をのぞかせてもらえて嬉しいです。

    2022.3.3追記
    先月放送されたカズレーザーさんが那覇基地を体験訪問する番組、見ながらニヤニヤが止まりませんでした。

  • 中の人じゃないか!

    まずそう思いました
    上っ面の自衛隊に対する「知識」だけじゃ決して書けない物語ですよねこれ
    自衛隊のしかも広報室を題材にするってすごいし、実話に端を発してるんだろうなってところがかなりみてとれます
    とても丁寧に取材されたんだろうなってのはもちろんなんですが、もう明らかに取材中のこぼれ話が元になってるんだろうなって思えるんですよ
    そしてこぼれ話が拾えるって取材相手にかなり信頼されてないとダメですよね
    すごいな〜すごいな有川浩さん

    でもね
    自分は松島篇いらなかったんじゃないかなぁって思うんですよね
    10年たった今だからそう思うのか、もし当時読んでたらまた違う感想をもったのかそれはわからないですけど
    とにかく「今の」自分はそう思ったのです
    そう思ったんだからそう書いておこう

    それは多分あの震災をさかいに間違いなく自衛隊への世間の見方っていい方向に変わったよねってことも無関係じゃない気がします
    作中で比嘉が危惧した方法でですけどね


    あと全くの余談ですがレモンケーキ食べた日にレモンケーキさんに「いいね」頂きました
    なんか凄いw

    • ひまわりめろんさん
      さらに余談ですがテレビ見てたらぼる塾の田辺さんがレモンケーキ作ってる
      今日レモンケーキの日やな
      1月9日はレモンケーキの日で決まりw
      さらに余談ですがテレビ見てたらぼる塾の田辺さんがレモンケーキ作ってる
      今日レモンケーキの日やな
      1月9日はレモンケーキの日で決まりw
      2022/01/09
  • ミニコメント
    事故で、戦闘機パイロットの資格がなくなった空井。異動先は、防衛省・航空自衛隊航空幕僚監部広報室であった。広報室のメンバーも魅力的です。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/544172

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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