伊藤くん A to E

著者 :
  • 幻冬舎
3.24
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本棚登録 : 2108
感想 : 316
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344024588

感想・レビュー・書評

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  • 伊藤くんに纏わる5人の女性の物語、伊藤くんはイケメンで家は資産家のおぼっちゃまで見た目だけで好いてくれる女性もいながら積極的になることはなく女性からの奉仕を一方的に期待すると言う奴で、男にとっても虫酸が走るような奴だ。多分大学もエスカレータ式だったと想豫され誰とも争わない生き方をしてきたのだろう、そんな奴に魅入られた女性は哀れだ。しかし男女の仲は分からないものでこう言うのに捕まってしまう女性もいるのだろう。登場人物が誰一人幸せになれないイライラする小説であった。

  • 図書館でたまたま手にした本。

    伊藤君、最後には実は人としてすごかった!!!
    …となって欲しいという願望を持ちつつ読み進めた。
    が、残念。(笑)

    ボンボンの伊藤君に関わる女性達の話、5話。
    各話に必ずイラッとする伊藤君の一面と、イラッとする女となぜか伊藤君を愛して止まない女(この二人が「親友」だったり接点がなかったり)が登場する。
    ありえない設定もあるが、経験しながらいろんなことに気づかされる。

    人の弱さ、友情、恋愛など、特に若い人には面白いかも。
    若くないので、★3つ~。

    35億5千万の1の伊藤君がなぜそんなにモテるのか不思議だが、そんなものなのかも。

  • 伊藤くんクズ。でも伊藤くんみたいな自分からは何もしないのに、何でもしてもらうのが当たり前みたいな人いっぱいいる。
    自覚あってクズであることに胸張ってるだけましなのかな。

  • 可愛らしい装丁とは相反する、伊藤くんの清々しいクズぶりにはじめは笑えるけど、伊藤くんのクズである決意とか、周りの女性たちの嫌なところとか色々見えてくると、なかなか軽くない話だなぁ…と重い気持ちに…

    女性の嫉妬もやっぱり恐ろしい…でもこの伊藤くんになぜそんなに惚れる人が現れるのか…顔がいいというだけで、これだけの人の心をごまかせるんだという、なんだか世知辛いけど現実ってこんなもんだったりするなぁと思わされる伊藤くんのモテぶり。

    顔より中身と言いつつも、顔のハードルをとりあえず越えてこないと、恋愛対象にならなかったりするもんね…

  • イライラ。

    けど自分も周りから見たら
    なんで、って言う恋愛、
    してるんだろうなぁ。

  • もう本当に伊藤くん嫌い!
    見栄っ張りでボンボンで夢ばかり追っていてダメダメ過ぎる。なのに伊藤くんが大好きで振り回される女子たち。
    みんなもっといい人いるよ!と声を大にして言いたくなる(笑)

    実際こういう人に執着しちゃう女子もいるんですけどね。周りから見ればさっさと止めればいいのに…って思うような男。

    サラっと読めて面白かったです。

  • ランチのあっこちゃん、3時のあっこちゃんとは違ってダークな小説だった。
    5人の女性が、外見はいいがプライドが高く定職につかず塾講師のアルバイトをしている「伊藤くん」に翻弄され、自分自身の認めなくなかった部分に気づいていく話で、人は弱い部分を誰しも持っているがそれを素直に認められずに他人を蔑むことによって自分をなんとか保っている人も多いのかもしれない。
    ありのままの自分を受け入れることは難しいけれど、楽しく生きていく良い方法なのだと思った。

  • 伊藤くんという男性を取り巻く5人の女性の話。
    http://shukan.bunshun.jp/articles/-/3380

    伊藤くんがとにかく男としてだらしがない。
    酒や女やギャンブルにのめり込むわかりやすいだらしなさではなく、今どきの草食系でとにかく傷つきたくないから何もしないというタイプ。
    とはいっても好きな子にはストーカーまがいのこともするのだけど。

    半面、女性はたくましく、伊藤くんに悩まされながら最終的には彼を巣立っていく。

    傷つきたくない男が読むと結構身につまされる部分が多いかもしれないが、むしろ男にこそおすすめの一冊。

  • 柚木麻子さんの「伊藤くんA to E」2013.9発行です。読後感は「?」です。そしてどちらかというと不快な感じに近いです。20代のつまらない男女ばかりが登場する物語。特にタイトルになってる伊藤誠二郎28歳、とにかく最低の男、約束を無視し、恋人の携帯を盗み見し、見栄っ張りで自分のことしか考えない。伊藤に関わる女性たちも、ダメ男に片想いしたり(あたかも「ねじまき片想い」の宝子のように)気まぐれでセックスしたり・・・。ラストに著者のテーマが少し垣間見れましたが、私には不可解で、芥川賞的な概念に思えましたw。

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著者プロフィール

1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ(双葉文庫)、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』(どちらも新潮文庫)、『らんたん』(小学館)など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』(NHK出版)など。本書がはじめての児童小説。

「2023年 『マリはすてきじゃない魔女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚木麻子の作品

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