彼女たちの犯罪

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 328
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344035249

感想・レビュー・書評

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  • 最後の最後まで読まされた。

    面白かった。
    それぞれ心が満たされない事情を抱えている女たち。
    そんな女たちを軸に嘘と秘密を絡ませて展開される物語。

    何となく予想できる箇所はあるものの、それでも最後、ほんとうに最後の最後まで読者を惹きつけ、読まされた一気読みの作品だった。
    それぞれ複雑に絡み合う思惑。どの登場人物にも思惑にも共感はできない。でもそこも考えてみれは客観的にこの展開を味わえて良かったポイントかな。
    いつの時代も女性はきっと強い、そしてしたたかさも増していくのかもしれない。

    • あいさん
      こんばんは(^-^)/

      この作家さんはルパンの娘の人だよね。
      ドラマ迷ったんだけど見てないままで。
      横関大さんの作品はどんな感じ...
      こんばんは(^-^)/

      この作家さんはルパンの娘の人だよね。
      ドラマ迷ったんだけど見てないままで。
      横関大さんの作品はどんな感じかしら?
      ちょっと軽い系?
      2019/11/22
    • くるたんさん
      けいたん♪こんばんは♪

      そ、ルパンの人だね♪私もドラマは観てないんだ。本ももちろん読んでない(笑)
      人気作家さんだし、読後感良い作品が多い...
      けいたん♪こんばんは♪

      そ、ルパンの人だね♪私もドラマは観てないんだ。本ももちろん読んでない(笑)
      人気作家さんだし、読後感良い作品が多いね♪

      温かさと驚きでの一押しは「ピエロのいる街」だったよ♪
      2019/11/22
  • ドラマがめっちゃ良かったので原作も、と思って読んだのだけど、あれ…あれえ…???
    ドラマを見ていなかったら単純に面白く感じたと思うし、ちょっと「太陽がいっぱい」的な(設定からしても意図的なんじゃないかと)ラストも好みだったと思う。
    小説はこの長さで過不足ないけれど、連ドラにするには膨らませる必要があって、その分、二転三転のスリルが加わったのは形態の違いも要因だと思う。
    けど、何より違いを大きく感じたのは、「彼女たち」への眼差し。
    どうにも原作は悪意を感じる…。
    ドラマは憐れみと慈しみの眼差しで書かれていたのがすごくすごく好きだったので、どうにもその差は私には埋め切れない。
    でもこの原作がなかったらあのドラマは生まれなかったのだから、書いてくれたことに感謝。

  • ドラマがおもしろそうだったから、先が気になり小説を読んでみた。

    ドラマでは毎熊さんがかっこよくてセクシーで誤魔化されてるけど、ゆかりの夫は最低過ぎて反吐が出る。
    時代的に、男性優位でこういう男は結構いたのかなぁ。
    この本は2019年に初版発行されたけど、物語は昭和の終わりです。
    はっきりといつの時代なのか語られるのは本当にラストなんだけど、若い女性の髪型がソバージュって時点で、私は一度出版年を確認しました笑。ソバージュってワードが出てくるのは、間違いなく現代ではない…だって、葉桜の季節に君を想うだってソバージュのせいで若者じゃないって分かったからさ…「ソバージュ」は、匂わせとしては強烈すぎて、匂わせ通り越して確信に繋がってしまう。
    時代背景を昭和の終わりにする必然性はそこまで感じなかったものの(解剖実施の有無や、被害者特定の技術が、現代を舞台にすると矛盾するのだろうか??)、実際に起きた平成犯罪史を思い出すような、そんな余韻のあるラストは良かった。

    事件としては、医師の妻であるゆかりの遺体が海で発見された。
    でもゆかりは実際は生きていて。じゃあこの遺体は誰なのか?
    ゆかり、夫、夫の愛人、夫の元カノ、夫から性加害を受けた女性…皆の思惑が交錯していくところは、話の作り方としておもしろい。
    でも!でも!これで遺体が翠(ゆかりの友人で、自殺願望のある女性、夫の元カノ)で、余命いくばくもないと自覚した理子(刑事。ゆかり夫から被害を受けた過去あり)が、ゆかり夫に言うことを聞かせるために(理子の死後、性加害の末に生まれた子供を助けること)翠を殺したっていう終わり方は、ちょっと表面的すぎないかしら。
    ゆかり夫が、そんな約束を守るとは思えない。
    全てを知る理子が病死したら、これ幸いとまた勝手に生きるのではないかしら…。大人が子どもを丸め込むなんて、簡単でしょうから。
    そんな不確かな思惑のために、翠を殺すなんてなぁ…うーん、理子のことがわからないし、翠のこともわからない。

    ドラマは翠が生きてる設定なので違う結末が待っていそう。
    この本でも理子がアパートから搬送されるときにスーパーの袋を持った若い女性が現れてるんだよね。
    私はこの女性が翠なんだと思って、その後何か語られるのかと思っていたんだけど、何もなく終わった…。
    この人は、単にアパートの隣人が何かだったのだろうか?
    これは肩透かしだったなぁ。

    小説を読み終えたからと満足せず、ドラマもまだまだおもしろいから追いかけようと思います。

  • トリックは面白いけど、
    人物像にギモンを抱く。。。
    由香里の薄情さ
    繭美の熱っぽく冷めやすいところ
    理子の被害者ぶるところ
    しっくり来ない。
    そもそも神野は
    そんなに恨まれる男かー

  • 医者の神野智明を陥れるため、妻の由香里、愛人の繭美、警官の理子が計画した犯罪とは。
    視点が変わるので、読みやすく面白かったけど最後は3人とも幸せになれそうにない結末なので苦味が残る感じでした。

  • 女は怖いということですかね。
    でも女を怖くするのは男だと自分は思います。
    ラストは間抜けな気がします。
    もう少し工夫が欲しいと思いました。

  • 昭和から平成へと変わろうとしている時代。
    医者に見初められて嫁いだが裕福な家のお手伝いのような存在だと感じて地味な由香里、大手自動車メーカーの広報部で働きながら結婚していないことに引け目を感じている美女の繭美。
    対照的な個性のふたりは、やがて一人の男を間に挟んで対峙する。

    彼女たちが起こした犯罪とはなんだったのか・・・かなり強引な展開の話で、いつもはその強引な展開をスピード感でぶっちぎっていく印象のある横関氏の物語にしてはややゆったりしたテンポのため、なんか肚に落ちない、しっくりこないなあ、というモヤモヤ感が残る。

  • 非常に読みやすく、引き込まれた。
    智明に似ている人がいて、個人的におもしろかった。

  • 面白くないとまでは思わないんだけど、個人的には微妙かな...。2019年刊行にしては古臭い価値観。と思ったらその謎はラストで解けるわけだが。医師でイケメン、ボンボン育ちの神野という男性をめぐる女性たち。神野に対して思う所がある彼女たちが考えた『犯罪』とは。とりあえず登場人物誰にも共感できない。「女って怖いね」という主旨のストーリーなんだろうけど、その割にあまり女心がうまく書けてないような気がしてイマイチ。ラストもようわからん。題材は好きなので、もうちょっとブラッシュアップしたものが読みたい。

  • う〜ん。
    みんな勝手。

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著者プロフィール

1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『ルパンの娘』『ピエロがいる街』『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『スマイルメイカー』『グッバイ・ヒーロー』『炎上チャンピオン』『仮面の君に告ぐ』『いのちの人形』などがある。

「2023年 『ゴースト・ポリス・ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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