延長戦に入りました (幻冬舎文庫 お 13-1)

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344403673

感想・レビュー・書評

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  • 奥田氏の反対や斜めから切り込む着眼点が面白い。風呂に浸かりながら何日かかけて読んだが、声を出して笑ってしまった。1番面白かったのがトップバッターの資質と出席番号順。これはあるかもとうなずいた。あとは、レスリングのタイツ、50メートル走タイムと黄金期、あいまいな日本の優勢勝ち、故障の楽しみ・・・。中高生時代の部活時代も思い出しつつ、90年代のスポーツ界を懐かしみつつ、非常に著者のウイットに富んだ短編集。面白い。

  • 作者が作家になる前に書かれた、スポーツを中心としたエッセイ集。
    ユニークな着眼点が面白く、笑い転げました。
    同郷だから分かる話もあって楽しみました。

    • ゆみ♥そらさん
      おもしろそう!
      さっそく予約入れてみます。
      おもしろそう!
      さっそく予約入れてみます。
      2011/11/07
  • 同著者の『我が家の問題』、『家日和』が面白かったので購入。
    奥田英朗がスポーツに関して思ったことを色々綴ったエッセイ。
    かなり痛烈な意見が多くて笑える。
    考え方の幅を広げるのに良い。

  •  『空中ブランコ』等で人気の小説家・奥田英朗の爆笑スポーツエッセイ集。あとがきによれば雑誌「モノ・マガジン」に連載していたのをまとめたものなのだそうだ。
     いわゆる本職のスポーツライターが書いたスポーツエッセイではないので、その視点はとっても気が抜けてて楽しい。

     例えば「スピードスケートの選手のスタートはドタバタしててカッコ悪い」とか「水球の選手は筋骨隆々なのに帽子が可愛いすぎる」とか「レスリングのタイツは乳首を隠すのか隠さないのかハッキリしてほしい」とか、本当に爆笑しながらサクサクと読み進めてしまうのである。
     もちろんその中にもスポーツが好きな人特有の≪熱い≫語り口は垣間見えるし、「野茂の大リーグ挑戦と日本人のナショナル・パスタイム」という章なんかは何となく考えさせられてしまう。

     男の人は、特にオジさんなんかはスポーツが大好きな人が多い。野球であれサッカーであれ格闘技であれ、やたら語りたがる人をよく見かける。
    居酒屋でいい気持になりながら、あれやこれやとスポーツの話題で盛り上がる。そんな感覚で楽しく読める本。
     もちろんスポーツになんの興味もない人でも楽しめる。

  • 独特の視点でおもしろい。ただ、時代が少し古くぼくの知らない人のことが多く少しざんねん。

  • イマイチだったけど、ボブスレーだけは笑わせてもらいました。

  • 奥田さんのスポーツツッコミエッセイ。
    運動部あるあるネタも多々。
    基本ネタに走ってるが、時々はっとさせられる指摘も。
    やはり男性向けの作家さんだなあ。

  • 『空中ブランコ』の作者によるスポーツエッセイ。
    スポーツ観戦はそれほどしないので、どこまで理解して読めるか不安でしたが、わからないなりに楽しいです。
    シロウト目にもこの作者は本当にスポーツ好きで、チームや選手名、その特徴などが文章に織り込まれており、ついていけないなと思いますが、作者のスポーツへの目線がおもしろいわけなので、スポーツそのものがなんであれ、次第に気にならなくなってきます。

    見慣れた者ならではの目線で、観客が集中する試合のわきで働く人や応援する人に目を向けていたり、レスリングの競技服のデザインについて悩んでみたりしているところが、くすりとおかしみをさそいます。
    ボブスレーの2番目の人の役割など、考えてみたら確かに謎ですね。
    小学校の校庭にあるうんていや昇り棒、確かに人目を気にせず、思いっきり使ってみたいです。

    誰しもが、うっすらと感じながらも、あまり深く考えずにそのまま忘れるような(つまりはどうでもいい)事柄一つ一つに目を向けて、生真面目に考察をしていく様子が、笑えます。
    そして、ぼんやり考えかけて途中でやめてしまった私たちは、(あーあるある、そうそう)と同感しながら読んでいくのです。

    それにしても、これを読んで特にスポーツの知識がつくというわけではなく、(よくそういうところに目をつけて、文章にまとめるなあ)と感心する方がメインのエッセイ。
    気分転換にちょうどいい本です。

    あまりにフリーダムに書いているなあと思ったら、あとがきには、"自分が作家になる前に雑誌で手掛けたエッセイ"だと書いてありました。
    しがらみがなにもなかった時だったんですね。
    (まあ、作家になっても、スポーツにしがらみはなさそうですが)

    ルールを知らない私でもそれなりにおもしろく読めたので、スポーツ好きの人たちにとっては、一層ツボにはまることでしょう。

    それにしても、この文庫版の表紙、まるで内容とは関係ない写真なのが、謎です。
    ベッドに横たわる外人男性と、仲たがいをしたかのように端に浅く座り、よそを向いて頬杖を突く外人女性。
    アンニュイな空気が流れ、そこには多少なりとも深刻なドラマがありそうですが、案外二人とも、それぞれに好きなスポーツをTVやラジオで観戦しているだけかもしれません。

    ここまで表紙と内容が合っていない本もないわ~、でももしかしたら、深いつながりがあるのかな?なんてかんぐってしまうところで、結局は奥田氏と幻冬舎に踊らされているのかも。
    そんな感じの、ちょっと異色の一冊です。

  • ちょっと時代は古くなってしまったが、92年から97年の野球をめぐるエピソードは、当時を思い出してなつかしい。
    毒舌は爽快。しっかり笑える。

  • 野球中継とか全く興味ない人にも楽しめるお話。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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