- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344419827
感想・レビュー・書評
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益田ミリさんのエッセイは優しさがいっぱいで好きです。
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年齢が近いだけに、なんか感じるところが
わかるというかそれがまたせつないというか。
2013.3.7読了 -
021
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20130216
自分を肯定する。いいところも、悪いところも。
ちょん、と背中をおされる感じ。 -
ホロリとくること数回。
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年代が上の方のエッセイを読むと歳を重ねる怖さが和らぐので好き。上京後に買った基本のレシピ本が一番活躍する話しだったり、たまに自腹でホテル執筆されていたり40代って楽しそう。子育て終わって自由になっている自分を想像妄想旅に連れて行ってくれた。
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益田ミリさんのエッセイの中でも特に好きな方だった。
ずっと缶詰になってはいなかった。
生活っぽい部分が多くて面白かった。 -
益田ミリさんの本、とくにエッセイはほぼ読んだと思っていたけれど、なぜか逃していた1冊。
約10年前の作品でありながら、安定のおもしろさ。40代のミリさん、若い。
p24
考え事は大切である。
たとえ小さくても、心にひっかかったことを自分の中で見つめる時間は必要だ。
たとえば、あの人にあんなふうに言うんじゃなかった、失敗したなぁと思うようなことがあっても、次々に予定が入っていると、まぁ、もういいか済んだことだし、ってなってしまう。
この「済んだことだし」と思う時間が早すぎると、同じ失敗や失態を繰り返すもの。ひとりでじくじくっと後悔する時間をある程度確保しておかないと、人との関係も雑になっていく。
p78 帰省するたびに、近所の誰かが亡くなっていることを知る。~ということを思って。
疎遠になっていた大人のわたしが、こんなに悲しい気持ちになること、おばちゃんたちは思いもしなかったかもしれない。でも、わたし、忘れてないんだよ。そう思うとこみあげてきて、泣き虫だった子どもの自分に戻っていた。
~ありきたりの里帰りも、いつか大切な思い出に変わる日がくることを、私はもうすでに気づいているのである。
子どもの頃、親切にしてくれた人たち、ひととき触れ合った人たちのことを思う時、あのおばちゃんはもう亡くなっているだろうな、とかどんなおばあさんになっているんだろう? とか家族に見守られて亡くなっていったんだろうな、とか思う。電車で隣に座ったおじさんからキャラメルをもらったこと、「あーた、大丈夫なの?」と声をかけられたこと、いろんな大人に見守られて大きくなった、と思う。
そして、実家に帰ると連絡すると駅まで迎えに来てくれた父、駅まで送ってくれた母を思う。「いつか実家に帰ることが『帰る』じゃなくなる日がくるんだろうか?」そう思いながら新幹線に乗っていたあの日は、大切な思い出。
p134 自分は「大切にしてもらった成分」が詰まっていると感じて、大丈夫!って思えるところ、身に染みる。
父や母だけでなく、外の世界の人々が幼いわたしをひょいっと気にかけてくれた。そんなたくさんの「大切にしてもらった成分」が、大人になった私には詰まっているんだ。だから、きっと、わたしは大丈夫なんだ! なにが大丈夫なのかはわからぬが……時点所をこぐ足どりが、ふいに軽やかになったりするのだった。
p184
自分の性格の中で嫌いな部分があるのは、なんとも切ないことである。
だけれど、いくつかの好きな部分のおかげで、大抵、なんとかなっているのだった。
p187
さみしさはひとりでなんとかしなくては