海よりもまだ深く (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424739

感想・レビュー・書評

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  • 妻や姉側の立場で見てしまうからか、元夫のだらしなさにイライラしてしまった。
    ダメ人間だけど、人情味溢れていて、どこか憎めなくてほっとけない…という人のつもりで描かれているけれど、私にとっては許せないダメっぷりだった。

  • 15年前に文学賞を取ったきりの作家、良多。小説が書けずに探偵事務所で働いているが、ギャンブルにのめりこみ金がなくその日暮らし。妻にも見捨てられどうしようもない男と、見守る母と、子供と、その日常。タイトルもピンとこないし、最初から最後まで救いようのない主人公に、共感したり感動したりできなかった。

  • なにやってんだろね、このクズ!と思いながら読み進め、最後の方は涙で読めなくなった(個人の感想です)。これは母の物語。

  • 主人公の良多のギャンブル好きはもうどうしようもない。常にお金に困っているから、実家から父の遺品を盗んで質に持って行ったり、最低な行動ばかり。
    でも良多のことを100%は憎めない。最低なんだけど、人間味があるからかな。別れた妻の交際相手に嫉妬したり、息子の前では見栄を張ってみたり。

    良多を見守る母親や、職場の後輩の存在がとてもいい。それから台風の真夜中に公園のタコ型遊具の中でお菓子を食べる、というシチュエーションにはワクワクしました。良多の息子、この夜のことはきっと一生忘れないと思う。

  • 読了。映画もDVD め見た。小説で細かい背景が、わかって良かった。主人公と別れた奥さんは、なんとか元に戻って欲しいと切実に思った。主人公は最低かもしれないが、許されない人にも見えなかった。

  • H28.12.31 読了。

    読み終わっての第一声は「おもんな!!」。

    文章も読んでいて疲れた。
    なんか小説?というよりセリフ集?って感じ。

    終わり方はこれで良いの??
    うーん。

    この話のテーマは???

    うーん。

  • 今度DVDがレンタルされるということで、事前に小説を読んでおこうと思い読みました。小説はとても読みやすく、思ったよりもあっさり読み終わりました。

    この本を読んで印象に残ったことは二つありました。

    ひとつは「母親の偉大さ」です。主人公の母親がダメダメな主人公(息子)を肯定する姿勢や発言にが印象的でした。また主人公の別れた妻に、元の関係に戻れないかと訴える場面では、目頭が熱くなりました。母親が主人公に対して抱いている愛や情の深さを強く感じきました。私は母親と普段から話す機会が多いので、母親が私を含めた子供に対して深い愛情を持って接してくれていることをよく感じます。小説の母親と私の母親とがリンクするところがあり「母親はすごいなぁ」と思いました。

    もうひとつは「身近な人の存在の大切さ」です。主人公は結婚生活中には家庭を顧みずに自分勝手に散財していましたが、そのことが理由で離婚します。しかし、離婚後は元妻や息子が気にかなり、ストーカーまがいの行動に走ります。幸せは身近にあるときにはそのありがたみに気付かない。けれどもなくなってからそのことに気付いても、もう遅い。身近な人の大切さは気付くことは簡単そうで実に難しい。距離が近い分嫌なところが目に付くことも多いですしね。。。そんなことを感じていました。

  • 周りの人たちがあまりにも優しすぎる。淑子おばあちゃん、町田くん、そして千奈津姉さん、響子さんも冷たく接しているようでちゃんと愛がある。それがこの物語の救いだと思う。
    普通なら主人公は早々に見捨てられている。良多は幸せだが、それに気づいてるのかな?

  • 2016.7.21読了
    是枝さんの著書も映画も大好きだけど、これはちょっと苦手だった。

  • 主人公の良多に始終呆れてた。家族に大切さ、親の大切さ、気づくの遅すぎない?どれだけ自分勝手なのか。「そして父になる」もそうだったけど、やっぱり男性のほうが子どもなのかなあ(そういえば同じ名前)。父の硯を売らなかっただけマシなのか。違う違う、普通の人はそんな大事なもの売りませんって!

    これを阿部寛主演で映画化したのか。。もっと温かい話にでき上がってることを祈ります。

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著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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