有頂天家族 二代目の帰朝 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1067
レビュー : 107
  • Amazon.co.jp ・本 (539ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425828

作品紹介・あらすじ

狸の名門・下鴨家の矢三郎は、親譲りの無鉄砲で子狸の頃から顰蹙ばかり買っている。皆が恐れる天狗や人間にもちょっかいばかり。そんなある日、老いぼれ天狗・赤玉先生の跡継ぎ"二代目"が英国より帰朝し、狸界は大困惑。人間の悪食集団「金曜倶楽部」は、恒例の狸鍋の具を探しているし、平和な日々はどこへやら…。矢三郎の「阿呆の血」が騒ぐ!

感想・レビュー・書評

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  • 今回はシリアスな場面多し。それを象徴してるのがラストの矢三郎と弁天の2人っきりの場面じゃないかしら。ちょっとちょっと!胸がどきどきしちゃったじゃないの。いつもの阿呆な矢三郎は何処いった?雨脚が強まる沖。ひっそりとした洋館の中。涙をぽろぽろこぼす弁天の髪を撫でる矢三郎。想いも淋しさも悔しさも孤独感も何もかも全部ひっくるめて、全てが届きそうで届かないって感じ?決して成就することはないとお互い分かってる。矢三郎はやっぱり弁天のことが好きなんだろうけど、弁天は矢三郎のこと恋愛対象じゃないと思うの。ただ今弱っちゃって、矢三郎の優しさや愛情に甘えてしまったんだと思う。そんな想像しちゃったら、辛いよね。しんみりしちゃう。弁天と二代目は、憎しみあってるけど心の奥底で求めているものは同じなんじゃないかしら?まぁそんなこと人間のわたしには想像もつかぬこと。だって彼らは(人間だ、天狗にならないとほざいたところで)天狗なのだから。

  • 一作目より面白く、読み終わりたくなかった…

    毛玉たちがかわいすぎる。
    色んなドラマが巻き起こり、赤玉先生もなんだかかっこよく、早雲にも見事に化かされ、阿呆の血も愉快。
    淀川先生も大活躍の狸愛。

    弁天も怖くてかわいくて、次巻が楽しみすぎる。
    最後気になる!

  • 狸と天狗と人間の三つ巴は全体通しておもしろかったです。
    展開が早かったり全然予想してなかったりして楽しかったから、するする読めました。
    アニメ未視聴なので観てみたい。

  • 有頂天家族3部作の第2作目。
    物語は1作目に引き続き狸界の偽右衛門選挙と今作では天狗界の2代目争いという跡目騒動が繰り広げられます。
    相変わらず魅力的なキャラクターとこの世有らざる不思議現象も相まって、ドタバタしつつワクワクの止まらない展開でした。
    今作では跡目争いを軸に様々な陰謀で事件が勃発しストーリーが進んでいきますが、狸、人間、天狗の恋路にも更に1歩踏み込んだ展開となっていて、個人的には所謂恋愛漫画のような好意の話ではなく其々の立場や心境から出る含みのある台詞回しが印象的でした。
    偽右衛門と狸界の結婚式という大舞台がひとまず区切りがついたところで、3部作といわれるこの作品の最終着地点がどうなるのか非常に気になります。
    其々事情や立場がある中でもこの作品に於いて「悪」と言い切れるキャラクターはいないと思っているので、
    弁天様も海星も矢三郎も皆が幸せになれる結末を楽しみにしています。

  • 私の知らないうちにこのシリーズはアニメ化されていました。狸や天狗の登場するケバケバした原色という印象の強いこのお話は、まさにアニメ向き。あの「千と千尋の神隠し」のような世界観です。
    京都を舞台とした狸の頭領一家の物語。その頭領の下鴨総一郎を父に持つ三男の矢三郎が主人公、彼には代々受け継がれてきた「阿呆の血」が流れています。このお話には様々なアクの強いキャラクターが登場しますが、今回は老ぼれ天狗の赤玉先生の後継ぎである美青年の二代目が英国から帰ってくることから始まります。彼らは1人の女性を巡って100年前に親子で死闘を繰り広げた経緯があり犬猿の仲。今回も決闘を繰り広げるのですが…
    その赤玉先生が恋い焦がれる美女、弁天と二代目との曰くつきの対決やら矢三郎の兄の長男矢一郎と結婚相手の将棋の好きな玉蘭、矢三郎の許嫁、海星の秘密など…登場するのはどれも愛すべきキャラクターばかりで読んでいくと逢いたくなるのでした。

  • 京都を舞台に、狸と天狗と人間が織り成す不思議な物語の第二弾。

    母を愛する四兄弟。力を失いながら先生と呼ばれる老天狗。彼が恋する若き天狗・弁天。狸鍋を食べることを楽しみとする人間達。

    皆がしょうもない欲でいざこざを起こしながら、物語は大きく動きだしていく。(いや、本当は小さいかもしれない)

    当人達は大真面目、それでいてどこか夢のようにふわふわと、まるで狸に化かされているような気持ちになってくる一冊。

  • 森見登美彦の有頂天家族 二代目の帰朝を読みました。
    有頂天家族の続編でした。

    狸の名門、下鴨家の三男矢三郎が主人公の「阿呆の道よりほかに我を生かす道なし」という物語でした。
    矢三郎と関わりのある老いぼれ天狗赤玉先生の二代目が英国から帰朝し、狸界は大騒ぎになります。

    狸をも化かしてしまう幻術師の天満屋や矢三郎の父親を金曜倶楽部の鍋に落とした夷川早雲らが暗躍する中、矢三郎は前作と同じように金曜倶楽部に捕まってしまい、風前の灯火となってしまうのですが...

    赤玉先生の弟子、弁天が何を考えているのか分からない、でも魅力的に映るのが不思議でした。

  • 有頂天家族の第2部。
    相変わらず面白すぎる!声を出して笑ってしまうので、外で読む場合は注意。
    話の面白さは勿論、登場人物達の魅力や文章のテンポの良さなどどれを取っても最高です。
    3部作らしいので次が最終巻…早く読みたい様なさみしい様な。

  • 今回も楽しかった!
    キャラクターが、前作より自分の中にすんなり入ってきて(慣れたのかも?)、世界観に浸れた感じ。

    色々な二代目の登場にわくわくしつつ、やはり赤玉先生はすごい天狗なんだとか、弁天が前より優しい気がするとか、淀川教授の狸愛に感動したりした。

    私はおばあちゃん狸が大好きです!

  • 現代京都を舞台に、狸と人間と天狗の引き起こす騒動を描く『有頂天家族』シリーズ第二部。
    これが第二部で、物語は第三部『天狗大戦』まで続くとのこと。今回で矢三郎と海星の関係には一応の決着が着いた。となると次作は、弁天と二代目の話に決着がつけられるのかもしれないと思う。それともタイトルからすると、薬師坊が如意ヶ嶽を奪い返す展開があるのだろうか。次作を読めるときが今から楽しみ。

    アニメ版を観てから読んだけれど、原作のほうが事件の経過をじっくりと描いていて入り込みやすかった。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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