秘め事おたつ 細雨 (幻冬舎時代小説文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 90
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344426658

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  • 細雨 ー 秘め事おたつシリーズの1作目
    2017.10発行。字の大きさは…中。

    花岡藩の奥女中を取り締まる重いお役の多津が、5年前に殿様の命により側室・美佐様の子・吉次郎を探すため裏店・稲荷長屋にて金貸しを営む。 名前を「おたつ」に変えて。

    「細雨」は、大川に身を投げようとした醤油問屋・丹波屋のおかみさん おちよを助けるために奮闘する。
    「朝顔」は、すりの小僧・又吉の実の母を探し当て二人を会わせる。
    おちよも又吉も不幸のどん底に居ながら明るく真っすぐに生きている。そして、幸せをつかむ。

    次作が楽しみです。
    2019.09.11読了

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    両国の稲荷長屋で金貸しを営むおたつ婆は、口は悪いが情に厚く、困っている人を見過ごせない性分。ある日、常連客の弥之助が身投げを図ろうとした女を連れてくる。訳も訊かず寝食を与えるおたつに、女は自身の過去を語り始めるが……。誰の身の上にもある秘め事。それらを清算すべく、おたつと長屋の仲間達が奮闘する書き下ろし新シリーズ第一弾。

    令和元年9月25日~27日

  • 久しぶりにスタートする新シリーズ。今度は情に厚い金貸し婆が主人公。まずは人物紹介の中編2作。これからの展開が楽しみ

  • L 秘め事おたつ1

    こんなにご都合満載でいいのか。そんな作家さんだったっけ? 次から次へとうまいこと繋がってびっくり。どんだけ世間狭いんだよ、と思ったらつまらなくなったよ。

  • 両国の長屋で金貸しを営むおたつ
    口は悪いが情に厚く、困っている人を見過ごせない。
    ある日、常連客の弥之助が身投げを図ろうとする女を
    連れてくる。

    おたつと長屋の仲間の奮闘する書き下ろし新シリーズ。

    新刊のコーナーで、目を留め読むことに。
    ずっと佐伯泰英の剣劇時代物を読んでいたので
    たまには、、、、と。

    人情あふれるストーリーに、登場人物も
    性格をかき分け、実に読みやすく痛快な作品。
    次回作が早楽しみ。出来が良い!!

  • 2017年10月幻冬舎時代小説文庫刊。書下ろし。シリーズ1作目。2話構成。長屋人情ものだが、捕物もあったりして、楽しめる。おたつの秘密がところどころで明らかになるところも面白い。楽しみなシリーズが始まりました。

  • 相変わらずこの人の作品は引き込まれる。
    自分が若い頃は女性作家の作品がなかなか読めなかった。なぜだろう?
    でも、今は女性の心の変化やひととの細やかなかかわりをとても素直に受け入れている。
    ただ、年を取っただけではない何かが自分の心を揺さぶるのだろう。
    杓子定規な人生なんて、あるはずはないんだよ、と耳元でささやかれている気がする。

  • シリーズ第一弾
    恩ある藩主の側室の子供を探すために市井の金貸しに
    身投げをはかった娘に係り、その父を引き合わせ、二話目では別れた息子が意外な所から、人情物はハッピーエンドで楽

  • 長屋住まいで烏金貸しをして暮らしているおたつ。決して悪どいことはしないが、貸した金は必ず期日には返してもらう事を信条に、今日も庶民達に金を貸している。貧しい暮らしの人々も、金貸しでありながらも情に熱いおたつを何かと頼りにして、困ったことが起きるとおたつを訪ねる。そんなおたつにも、隠している過去があり…。
    江戸の町に暮らす人々の、貧しいながらも逞しい暮らしを描いている。おたつがとにかく気っ風のいい人で、読んでいて嫌味がない。続編も是非読みたい。

  • 30

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著者プロフィール

藤原緋沙子(ふじわらひさこ)
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主催の「創翔塾」で小説を志す。2013年に「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。本書は土佐の絵師として人々の幸せを願い描き続けた金蔵の生涯を温かい眼差しで活写した渾身の時代小説。著者の作家生活20周年記念作品である。著書に「橋廻り同心・平七郎控」シリーズ(祥伝社文庫)他多数。

「2023年 『絵師金蔵 赤色浄土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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