殺人鬼にまつわる備忘録 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 695
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344427921

感想・レビュー・書評

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  • 『記憶がもたない主人公』ということで、同じような場面が繰り返されるのかと、勝手に予想していました。
    読み始めるとそんなことはなく、間延び感もゼロ。
    まさに先へ先へと読み進めたくなる本でした。
    小林泰三さんの本を読んだのはこの本が初めてでしたが、他の本も読んでみたいと思わせてくれるきっかけとなりました。

  • 正直途中はグロくて読むのやめようかと思った。けど、先を読み進めたくなる文章だから最後まで割とすんなり。

    人間の記憶というのは頼りないもの、そう痛感させられる。あと、普通人間は怒りという感情を〜のとこらがものすごく響いた。

    最後の終わり方は謎が多すぎてもう少し解説が欲しいかなとも。

  • 殺人鬼が犯罪を犯すシーンは見ていてとても胸糞悪かった。サイコパスってこういうことなんだなぁと思った。
    物語のテンポが良く、200ページくらいを一気に読みました。最後が情報量が多く、私の読解力が至らないせいだと思いますがよく分からなかったです。
    何となくこうかなーという解釈は自分なりにしましたが、他の人の感想も読んでみました。
    そうすると自分でもわかってなかった疑問点が出てきてしまってより混乱してしまいました

  • 全体的にテンポが良く、ページをめくる手が止まらなかった。主人公の対応力と冷静な判断に感心し続けていた。「新しい記憶を失う」という主人公の特性上、出来事の時系列の整理が難しかった。ラストの女性は、最初にピンポン連打した人だとは思うが、あの警戒心が強い主人公が部屋に招き入れた理由が全くわからない(徳さんが関係してるのか)ので、他の読者の方の考察を拝見したいと思います。後書きに作者様の他作品にこの本の登場人物が現れるようなので、そちらも拝読したいです。

  • *『記憶破断者』改題*

    小林泰三作品を読むのは3作目。
    他人の記憶を改ざんできる力をもつ殺人鬼という有り得ない設定ながら、数十分しか記憶がもたない男vs記憶を操作できる男という構図が面白い。

    過去の自分が書いたノートだけを頼りに、人智を超えた能力をもつ殺人鬼をジワジワと追い詰めていく様子に引き込まれて一気読みした。
    犯人との頭脳戦が主で、サスペンスドラマを見ているような気持ちで読んでいたら、ラスト一行で突然のホラー感。思わずページを戻って確認してしまった。

    結局徳さんは何者なのかモヤモヤ。
    あと、数十分ごとに記憶がリセットされるため、同じようなやり取りが繰り返されるのは仕方ないとはいえ、少し冗長なのが残念。

  • 小林泰三氏の書くかけあいは好きなのですが、ちょっと冗長すぎやしないでしょうか。

  • なかなか面白い小説でした。
    現実ではありえない殺人鬼の設定ですが、綿密に練らてたストーリーで一気読みでした。

  • 『世界城』以来、ヤスミン五作目。期待して読み始めたんですが、設定上仕方ないとはいえ、序盤の説明の繰り返しにダレてしまい、大分退屈でした…(^^;; そのせいか全体として、ちとイマイチ感があります。共通するキャラがいくつか他作品にも出ているようなので、そちらを拝読して全体像を掴みたいものです^^ 星三つ。

  • なんとも後味の悪いラスト。
    記憶が数十分しか持たない主人公と殺人鬼との戦い。
    よくこういう話思いつくよなぁ。
    多少混乱しながらも面白く読み進めたが、結局どこまでが真実なのか。
    操られる恐怖。

  • 面白かったー!
    「前向性健忘」と「相手の記憶改ざん能力」というかなり突飛すぎる設定だけど、すんなり世界観には入れた。が、ラストがよくわからない・・・
    どういうこと!?

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著者プロフィール

1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2014年『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他、『大きな森の小さな密室』『密室・殺人』『肉食屋敷』『ウルトラマンF』『失われた過去と未来の犯罪』『人外サーカス』など著書多数。

「2023年 『人獣細工』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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