その日、朱音は空を飛んだ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 621
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344430747

感想・レビュー・書評

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  • 少女の自殺とクラスメイトの関係。

  • 飛び降り自殺した少女について、色々な視点から語ることでそれぞれの人物のすがたが浮かんできて、読み進めるたびに物語が違う形になっていくようで面白かった

    2回読みたい

  • 評価や感想が分かれるお話だと思います。
    構成はとても良く練られていると思うし、おもしろいです。
    最後の綿矢りささんの解説まで読むことを個人的にはおすすめしたいです。
    解説内でも少し触れられていますが、狭い閉じられた空間(クラス)で起こりうる病理をよく現している作品で、朱音の飢えに対して周りとのギャップが凄まじい。
    個人的にはこういった後味がなんとも言えない、口のなかでもう味のしないガムがべたつく感じは少し苦手です。
    ただ、一度読み始めると否が応でもページを捲りたくなる作品ではあると思います。

  • 自殺した女の子を取り巻く世界の話。
    短編というか、その自殺周辺の色んな人の話の話が刻まれて書かれていて、面白い構成。

    最初遠い人間からどんどん近付いていくのが面白くてススム。
    最後自殺の理由?書かれてるのが意外、色んな要因があって明確なネタ明かしって無いと思ってた。

    思春期って何でこういう感情何だろう?って思う。
    今歳取って振り返ると、思春期独特の感性とか未熟さって本当不思議。
    そういう多感な時期の、色んな感情が読めて面白かった。
    ヒエラルキーとか、人間関係の複雑さとか、社会人になるとなあなあになるのか慣れるのか…。
    あの時の妙に敏感な感じとか、常に周りが気になるのとか、自分が思いもせずに誰かを突き動かししてたり。。。
    本当危うい時期…凄く表現上手くて一気読みできた。

  • 読み始めた頃は最後の展開は少しも予想していなかったし、少し読み進める事に自分の考えが覆されてとても楽しめた

  • クラスメイトの朱音が自殺したこと、それは一つの出来事。彼女の死が巡るクラスメイトたちの情景。一章ごとに段々と物語の輪郭が見えてきて、それと同時に朱音の特異性も見えてきて、彼女たちの世界は決して明るく清廉なものではないことが分かる。
    みな嫉妬や打算で生きている。褒められたものではないかもしれないが、いちぶ彼女たちの気持ちも分からないことはないと感じました。
    良い読後感ではありませんが、重く入っていける本でした。面白かったです。

  • 青春の痛々しさを思いっきり煮詰めて固めて血と狂気でコーティングした感じ
    ほら皆こういうのが好きなんでしょ?と言われている気がしないでもない

  • キレーにまとまった。良かった(人は死んでいる)。伏線全部が回収されて気持ちいいーー!!
    こういうヤツおるよな、、、が多くてよかった。
    構成が上手いんだな…。他作品挙げてあれだけど、告白(湊かなえ)のえぐみを多少薄めましたみたいな感じ。

  • タイトルに惹かれて衝動買い。

    不完全で箱庭で生きる大人になり切れない高校生だからこそのリアルさを感じる(大人になることが果たして良いことなのかはわからないが)。
    世界は小さいんだなぁ、と改めて実感。
    1人だけ共感できなかった莉苑の完璧さには恐怖を通り越して魅力的にすら思える。
    実はこうして世界は回っているのかもしれない。私たちが気付いていないだけで。

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著者プロフィール

1992年京都府生まれ。第8回日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』が2013年に出版されデビュー。『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』がテレビアニメ化され話題に。同シリーズは映画化、コミカライズなどもされ人気を博している。2020年に『愛されなくても別に』が第37回織田作之助賞の候補に、また2001年には同作で第42回吉川英治文学新人賞を受賞。その他の著作に、「君と漕ぐ」シリーズ、『石黒くんに春は来ない』『青い春を数えて』『その日、朱音は空を飛んだ』『どうぞ愛をお叫びください』『世界が青くなったら』『嘘つきなふたり』などがある。

「2023年 『愛されなくても別に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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