わかる仏教史

著者 :
  • 春秋社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393135051

感想・レビュー・書評

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  • インド哲学の先生の本。仏教史のあらましと仏教の教えをとてもわかりやすい言葉で書いてある本。

  • お釈迦様から始まる仏教3千年の歴史を、易しい言葉で1冊にまとめた本です。
    めくるめく東洋思想の繚乱も、こうして一つの軸でつまんでいくと、ちゃんと1本の樹のように見えるんですねぇ。

    ところで、私はさらにこの本を3行にまとめちゃいます(笑)。

    ・お釈迦様入滅後、100年を経ずして金儲けや権力闘争に走る仏弟子たち。
    ・その後、お釈迦様は言及しなかった「あの世」を始め、壮大な宇宙観(妄想)が構築された。
    ・中国を経て日本に伝わり、国の都合や庶民感覚にねじ曲げられつつ葬式仏教となり果てる。

    これらが、3千年を通してくりひろげられた、と。ああ無常。
    しかしこうして見ると、仏教も相当に人間くさい営みなんですよ。
    勉強になりました。

    *
    「あの世」についてはもう一言。
    お釈迦様…ゴータマ・ブッダは、死後の世界のこと等、不可知なことは水掛け論になるだけだからとして、問われても答えなかったそうな。
    阿弥陀如来とか弥勒菩薩とか、56億7千万年後の救済とか途方もないことを考えたのは、みな後世の仏弟子たち。ということでした。

  • rlb 仏教

  • 本当に分かりやすい。中学生でもわかる。いい本たくさんあるのに知らないだけなんだよね。

  • -こちらも読むのを楽しみにしていた本。日本人的な発想や思想は、日本仏教に関係していると感じてきたので、読みたかった。

    -思想の解説以上に、思想史であり派生の段階や思想同士の派閥争いなどもあって、何と何が対立概念であるかなどがつかめる。

    -輪廻転生なんか嘘っぱちだとか、いろいろ言っていても自分の心の奥底にある価値観が歴史的にどういうふうに生成されていったのかを追っていくに非常に良い。

    -自らの発想や価値観が仏教のどこから来ているのか、ということにもつながる。

    [参考:坊主めくり
    http://bouzumekuri.jugem.cc/]

  • わかりやすい!

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著者プロフィール

1948年生まれ。東京大学で博士(文学)号を取得。
現在、國學院大學名誉教授。
著作に、『インド哲学七つの難問』(講談社選書メチエ)、『仏教誕生』(講談社学術文庫)、『仏教かく始まりき パーリ仏典『大品』を読む』『インド哲学の教室』(春秋社)、『わかる仏教史』『ブッダが考えたこと』(角川ソフィア文庫)、『勝宗十句義論』(臨川書店)、『新訳 ミリンダ王の問い』『インド哲学教室1 インドの死生哲学』『[全訳]念処経』(花伝社)など。

「2023年 『インド哲学教室2 インドの唯名論・実在論哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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