冬の野 橋廻り同心・平七郎控12 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396342722

感想・レビュー・書評

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  • 橋廻り同心・平七郎控 シリーズ12

    立花平七郎は、黒鷹と呼ばれる程の凄腕の定廻り同心であったが、ある事件で、上司の一色弥一郎の落ち度でありながら、責任を取らされ、閑職と言われる橋廻り同心となった。
    相棒の平塚秀太と共に、十手の代わりに、木槌を携帯し、橋の傷を点検して回っている。
    しかし、腕を買われて、北町奉行・榊原主計頭忠之から「歩く目安箱」として、密命を受け、密かに、事件を解決している。

    《冬の野》
    竜閑橋袂で、美人と愛嬌と絶品茶漬けで繁盛する「紅葉屋」の娘が、攫われた。
    犯人が、房次郎という浪人を捜していることが、判明したが、その房次郎は「紅葉屋」女将の別れた夫であった。

    《名残の雪》
    木綿問屋「丸太屋」の外腹の子・佐太郎は、父親が重い病で、佐太郎に会いたがっているとの文を貰い、慌てて、江戸まで出てきたが、父親を慕う気持ちの反面、家族に疎んじられていると思い、なかなか、会いに行けない。

    身分違いの旗本八木忠左衛門の娘・奈津と平七郎の仲を進めたく母親は、苦心する。
    平七郎の心は、読売屋のおこうに有るが・・。
    焦ったい。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    竜閑橋袂で、美人女将の愛嬌と絶品茶漬で繁盛する『紅葉屋』の娘が攫われた。橋の管理を頼みに来ていた橋廻り立花平七郎は探索に乗り出す。凄腕の定町廻りだった平七郎は、閑職と揶揄されつつも数々の難事件を解決、町人の信頼を得ていたのだ。やがて拐かし犯が房次郎という浪人を捜していたと発覚すると、女将は狼狽する。房次郎は大和の国で別れた夫だった…。

    令和元年7月14日~16日

  • 第十二弾
    美人女将の娘が誘拐、背後には別れた夫が、面倒をかけられ続けた同心が斬られた、これも背後に悪徳旗本の関りが
    中編二話構成の背景には旗本の娘、瓦版屋の娘との仲は、調子のいい元上司、全く役に立たない定町廻り同心と変わりはないが、少しずつ変わっては来ているのか

  • 時代小説 女性の作者の繊細な「恋椿」から、何年読んでいるのだろう。
    同心の平七郎の剣の技と、人情味、、、そして、閑職と言われながらも、定廻り同心からも頼りにされている。
    江戸の人情味あふれた会話も、好きである。

    2話からなる。
    「冬の野」
    竜閑橋のたもとの『紅葉屋』は、茶漬けで繁盛していたのだが、読売で、その女将の話が、載り、娘が誘拐されてしまう。
    「名残りの雪」
    二の橋の近くの『白魚』で、定廻りの工藤と、平四郎は会うのだが、その後、工藤は、何者かに、背中から切られて重体で、発見される。
    旗本の徳山蔵人が、八週崩れの野島弁十郎の手にかかったもの者の思いを込めて、平四郎秀太、上村左馬介、百姓の新助が、成敗へと、、、、
    工藤も回復に向かい、リハビリへと、、、、。

    いつも良かった!と、思われるような小説が、良くなってきた。

  • 2013年9月刊の前巻から、3年半ぶりの続編。シリーズ12作目。いつもの話が続きます。いつまでも続いて欲しいシリーズです。

  • シリーズ第12弾。

    久しぶりすぎる新作。
    何だか与力の一色さんが、やたら可愛い感じでした(炒り担当・・)。
    ダメ同心だった工藤と亀井も、後半は真面目だったので、これを機会に心を入れ替えてほしいほしいと思う次第。

  • L 橋廻り同心・平七郎控 12

    渡り用心シリーズかと思って読み始めたら違ったというオチからスタート。もう前巻の話は忘れちゃったね。そうか、見合いしてたのか、とかもろもろ復習しながら。
    そもそも橋廻り同心だけど元は黒鷹と呼ばれるほどの定町廻り同心という触れ込みで、これまで数々の事件を解決してきたのに、シリーズタイトルが橋廻り同心だから定町廻りに戻ることはないんだな、残念。
    なんだか、いらない会話が多いような。特に笑えるところでも重要シーンでも、骨休みでもない会話。ちょっとした出来事が最後に繋がる流れだけれど物足りないというか降って沸いてる感否めず。ほのぼのでもないし切れ味鋭いわけでもない。色恋色が強いわけでもないからどっち付かずなのがちょっとね~。好きな作家さんなので別シリーズに期待!

  • 11巻から約3年半振り。そろそろけりが付くのかと思ったら、そんなことはなかった。このシリーズ、もう10年以上読んでるんやなあ~

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著者プロフィール

藤原緋沙子(ふじわらひさこ)
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主催の「創翔塾」で小説を志す。2013年に「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。本書は土佐の絵師として人々の幸せを願い描き続けた金蔵の生涯を温かい眼差しで活写した渾身の時代小説。著者の作家生活20周年記念作品である。著書に「橋廻り同心・平七郎控」シリーズ(祥伝社文庫)他多数。

「2023年 『絵師金蔵 赤色浄土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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