- Amazon.co.jp ・本 (553ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396343224
感想・レビュー・書評
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河合莞爾『デビル・イン・ヘブン』祥伝社文庫。
『デッドマン』『ドラゴンフライ』『ダンデライオン』に続く鏑木特捜班シリーズだと思って読み始めたのだが、全くのノンシリーズ作品であった。しかし、非常に読み応えがあり、凄く面白かった。近未来の2023年の東京を舞台にした新感覚警察小説。
日本初のカジノを管轄下に置く聖洲署に異動になった刑事の諏訪光介はカジノの背後に潜む巨悪の影に気付き、次第に巨悪の正体に近付いていく。
ギャンブル大国の日本、高齢者問題、国の財政問題といった事実とリアリティのある創作とを見事に融合させ、とんでもなく面白い警察小説へと昇華させた河合莞爾の手腕はもはや見事と言うしかない。
プロローグに描かれた対照的な二人の男。その正体を知る時…
多くは語るまい。久し振りに読まずには死ねないと思った1冊!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鏑木シリーズではなく、近未来を描いた新シリーズ。鏑木シリーズの方が好みだがこちらも面白い。実際に起こりそうな臨場感に冷たいものを感じた。カジノの功罪は分からないが劇薬であることは確かだろう。そして劇薬を求めてしまう状況が日本にあるのだからなお心配。
あらすじ(背表紙より)
死体の足元に落ちた「黒い天使」のトランプ―。カジノで借金漬けだった老人の死亡事故を探っていた刑事・諏訪光介は、その日本初のカジノを管轄下に置く聖洲署に異動になる。煌びやかな街の中を謎の自警団が跋扈し、警官は汚賄塗れ。だが、諏訪がその闇に踏み込んだ時、潜んでいた巨大な敵が牙を剥いた!未来を予測する、新警察ミステリー。