- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396631581
感想・レビュー・書評
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恩田陸に始めてであった作品。短編集だけに読みやすくていろいろなタイプの話が楽しめます。一話目の曜辺天目の夜はとにかく穏やかでやさしくてとても心が安らかな気持ちになりました。一番すきなのは給水塔のの話。本当になんでもないことから事件が起こっていることに気がつくあたりがとても楽しいし、日常の風景の中に事件があって殺人があることを再確認させてもらえる作品です。廃園はとても美しい情景描写がなんとも言えず、ずるいな〜と一言つぶやいてしまうくらいに悔しい作品。むせ返るような薔薇のにおいが頭の中一杯になります。正直この作品を読んだときかなり嫉妬しました。こんな文章が書けるなんて。こんな言葉を紡げる事がどうしてもずるいとしか思えなかった。とにかく大好きなほんです。
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『六番目の小夜子』に登場する関根秋の父親が主人公の短編集。
この一家、かなり好きです(笑)
(図書館本) -
タイトルに惹かれて、恩田陸を初挑戦。「お洒落」という言葉があまりにもピッタリなミステリー短編集です。優秀な元判事:関根多佳雄と、その家族の推理・推論合戦は読んでいてとても楽しい。それぞれとても優秀な推理をするのだが、論理解釈は全員違っており、そこから徐々に人物像を想像する事ができる。各章で結論・真実として結び付く事は少なく、推測の域からは出ずに終わっている。「机上の論理」の兄妹の推理のように、どれだけ確信めいたものがあっても近からず遠からずな終わり方がなんとも良い。
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短編集で、読みやすく面白いがこれからおもしろくなる・・・と思ったら終わる気がする。色んな話が楽しめてよかったけれど。個人的に廃園がすき。
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12編の短編集です。
主人公の関根多佳雄というミステリ小説と甘いものが大好きな元判事が、何気ない日常の中に潜む様々な謎を見つけて鋭い観察力で紐解いていきます。
この関根多佳雄は恩田先生の別作品「六番目の小夜子」に登場する関根秋の父親だそうです。
素敵なお父さんです。
1番気に入った話は「給水塔」です。 -
面白かったー。
こんなん好きです。
読んでてすごい楽しい。
ひとつひとつが長編にだってなれそうよね。
登場人物もそれぞれ素敵で。春が好きやな。
いろいろ考えるけど、楽しめる小説って感じ。
こういうの書ける人ほんま頭いいなーと思います。
ものごとにはいろんな側面があってそれが当たり前なんやね。 -
ミステリ短編集。<BR>特に好きだったのは「曜変天目の夜」「新・D坂の殺人事件」「待合室の冒険」。どれも淡々としていて恩田さんらしい。<BR>主人公の元判事さんが「おじさま」な感じで素敵。ほんわかながらも鋭い観察力で次々と謎を解いていく姿勢…見習いたい。
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短編ミステリー集。恩田さんのミステリ観を集めたような作品です。奇妙で展開に予想がつかないため、ドキドキしたりゾッとするものが多い。
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・曜変天目の夜★★★★★<br>曜変天目茶碗の話。『自分の死を予期している者は、無意識のうちにその痕跡を残す』<br>
・新・D坂の殺人事件★★★★★<br>
午後7時、D坂は騒然となった。雑踏の中に死体が突然出現したのだ。『現代の我々は――利己的な欲望と無関心とで間接的に人を殺し続けている』人間怖い。<br>
・給水塔★★★★☆<br>
人食い給水塔の謎。水って怖い。<br>
・象と耳鳴り★★☆☆☆<br>
「象を見ると耳鳴りがするんです…」<BR>
・海にゐるのは人魚ではない★★☆☆☆<br>
では、小学生が見たものは一体?多佳雄(タカオ)と春(シュン)の推理ゲーム<br>
・ニューメキシコの月★★★☆☆<br>
九人の男女を殺した男が毎年はがきを送ってくる。被害者の共通点は?彼は何を考えている?<br>
・誰かに聞いた話★★★☆☆<br>
『誰かに聞いた話ですからね。本当のところかどうかは知りませんわ。』たった7頁の話。<br>
・廃園★★★★☆<br>
薔薇の香りの庭で起こった出来事。ゾッとする。<br>
・待合室の冒険★★★★★<br>
駅の待合室に来るのは何のためだと思う?多佳雄と春の推理ゲーム2弾。これ一番好き。<br>
・机上の論理★★★★☆<br>
写真から部屋の持ち主の人物像を当てる!春と夏の兄弟推理合戦。<br>
・往復書簡★★★★☆<br>
手紙のやりとりだけで進むミステリー。<br>
・魔術師★★☆☆☆<br>
赤い犬、石鹸のお地蔵さん、トーゴーさん、合併、無くなったパイプ椅子の謎。 -
2007.10.7読了。短編集。短編集ってあんまり読まないんですが恩田さんのは好きです。あ、でもショートショートは好きです。
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面白い。違う本も読んでみよう。