- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396633660
感想・レビュー・書評
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著者、百田尚樹さんの作品、ブクログ登録は5冊になります。
著者、百田尚樹さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
百田 尚樹(ひゃくた なおき、1956年(昭和31年)2月23日 - )は、日本の放送作家、小説家。代表作に『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』などがある。 2019年12月時点での著作の累計発行部数は2000万部を超える。
で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)
「道子さんを殺したのは、私なのよ――」
認知症が進んでから母はよく喋るようになった。
しかし、その話の大半は出鱈目だ。妻は自分がいつ殺されたのと笑うだろう。
施設を見舞うたびに進行していく症状。子どもの頃に父が家出して以来、女手ひとつで自分と弟を育ててくれた母をぼくは不憫に思えてならない。
久しぶりに訪れた実家の庭でぼくは、むかし大のお気に入りだった人形を見つける。
40年ぶりに手にした懐かしい人形。だが、それはおそろしい過去をよみがえらせた……(「母の記憶」より)。サスペンス、ファンタジー、ホラー……、様々な18話の物語、そのすべての最後の1行が衝撃的な台詞になっているという凝った構成。
『永遠の0』『ボックス!』『錨を上げよ』で話題の百田尚樹は長編だけじゃなかった。星新一、阿刀田高、筒井康隆という名手顔負けの掌編小説集を世に送り出した!
最後の1行で、う~んと唸らせられる。
プロの書き手の作品という感じですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2,3話あたり読み終えた所で、
ようやくその、<仕掛け>に気がついた。
最後の一ページ。
最後の一行。
最後の一言。
昔ながらのおそろし話に
化物がひとつひとつ扉を開け
「ここでもなぁ~い…」
「ここでもなぁ~い…」
と、一番端っこの部屋でぶるぶる震える旅人を
探し回り、聞き手の恐怖を煽るシーンがあるが、
それをちょっと思い出した。
だんだん近づいてくる化物。
「ここでもなぁ~い…」
「ここでもなぁ~い…」
バクバクと高鳴る鼓動。
最後のページを開く時の心境は
まさにそれ。
「ここだ!!」
です。
(*ホラーのみではありません。) -
なるほど~納得。最後の一行ってこういう事ですか。
全然他には予備知識なく読んだんで、ショートストーリーだとは知らず。
でもそこが良かったですね。面白くてさくさく読んじゃいました。
最初の「母の記憶」がインパクト大ですね。
読み進むうちに、だんだんとオチが見えてきちゃったりするけど。 -
有名な『永遠のゼロ』の著者が描く一見幸せな家族の18編の短編集。
が、最後の一行でそれまでの全てがひっくりかえる仕立て。
その最後の一行はページをめくって始めて目に入るようになっている。
知らない方が幸せだったと思えるようなオチ。
個々のお話は、ありそうでなさそうで、オチの想像がつくものもあれば、
ギョッとしてしまうようなものもあって、たっぷり楽しめた。
さらさら読める文章の短編だから、時間がないときでもちょこちょこと読める。 -
『この本面白いよ!』って薦められて読みました。18話の短篇の、それぞれ最後の一行のどんでん返しが鮮やかです。そして表紙がいいです。よく考えて丁寧に作られているなあと見入ってしまいました。HAPPY LIFE(幸福な生活)って、ロープに繋がった紙の文字みたいなものなのかも。 (しゃな)
Sさんの話、実に興味深い!
ネタバレしない範囲で話された、表紙装丁に込められている(らしい)物語の解釈。多くの小説が文庫本になって表紙が変わったとたんに「軽くなっちゃう」という分析。本は中身だけでなく、本全部で本なんだね!
(ひーさん) -
途中で落ちがよめそう。
何も考えずに、暇つぶしで読むのにちょうどいい!
最後の一行で落ちがわかるので、
先に読まないでねーー!
しゃらくせー笑 -
18編のオチ付き短編集。
最後のページをめくると、誰かの発した衝撃のセリフが一行。それがその物語のオチとなる仕組み。
知らずに過ごせたはずの衝撃の真実。
不倫とか浮気とか性癖とか、基本男女間の下世話な内容ばかりなので、胸糞悪い気持ちになるものも多いし、4話目あたりからはオチを考えながら読んでしまうので、伏線からオチがなんとなく読めてしまうという残念さもあるけれど。
一貫して軽い感じのタッチなので、スラスラと楽しんで読めた。
今までにない感じだったので、こういう作品アリだと思います。
知らぬが仏。
実際、幸福な生活の裏には、こんな一面が、いっぱい隠れているのかもしれない。 -
世にも奇妙な物語みたいなショートストーリーばかりだった。どの話もオチが少しゾワっとする感じ。精神的に落ち着いたときに読まないと疲れてしまう。今の私には、不向きな本だった。
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短編集かーい!前後の繋がりないから焦った。
題名だけでオチがわかるやつからオチ読んでもよくわからないやつ、そしてその他の全てが1本とられたぁ!と叫びたくなる。本嫌いの子が読んだら好きになりそう。 -
ショート18編。短編と呼ぶには短く、ショートショートに比べて、ちゃんと小説の形をとっています。最初の数編は衝撃的で、ラスト一言の効果絶大、これからこの家族はどうするんだろうと余韻を引引きずりました。数編を過ぎると、普通、物足りない、拍子抜けって感じで内容が落ちた感じが・・しかし、こういうショートは待機の長い仕事中に読むには適しています(笑)