ヒポクラテスの憂鬱

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635046

感想・レビュー・書評

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  • 法医学にまつわる現状と課題を執拗に説き、誠にもって学ぶことが多い。確かに、いかにもないがしろにされそうな分野であり、はたして探ってみれば解剖実施率は11%余、地方各県の法医学常勤医師はほとんど1〜2名だ。都道府県別で見ると、心配した我が島根県は予算を含めてなんとか他県に劣らずひと安心。傲岸不遜であれ法医学で斯界の権威・光崎教授や捜査一課の渡瀬班長みたいなのがいてくれるならば頼もしいが、およそ実在しそうにもない。それにしてもダークヒーローの設定が巧みだ。言動だけ真似ても、腕が立たなきゃただのヒールだからね。

  • 各章のタイトルが秀逸。
    コレクターと名乗る者の投稿にこんなに惑わされるのか、というのは疑問。
    そして、その者の目的も手法もあまり腑に落ちない。
    まとまりはあって、
    そのあまり知られていない業界?へのガイダンス的要素は興味深い。

  • ヒポクラテスの誓いがおもしろかったので。
    相変わらずのドラマ化し易いであろうストーリー展開と内容は、難しく考えずにするすると読めるおもしろさ。
    法医学、私も勉強したかったな。

  • ヒポクラテスシリーズ2作目。短編集。全編を通じて謎のコレクターが。最後に一気に解決。次も楽しみである。

  • 全体としては解剖学教室の名物教授と、脇を固めるメンバーと刑事の絡み、いくつかの案件で構成されている。どのように事実を観察するか、その視点が
    面白い。

  • 流れるように死体が解剖されて事件が解決していく
    光崎先生の下で働きたい。うそ。
    小手川と真琴先生の行方も気になるので次も読みたい。
    中山七里先生の本はどこでこんな知識が頭に入っているのか不思議。

  • シリーズの第2段だったとは。読みながら出遅れた感をとり戻しつつ、いつしか虜になっていた。短編でじわじわと人物像が出来上がってきてラスト2編からの盛り上がりには圧巻。組織の中での人間関係にはらはらし通しだった。これは読破するしかない‼️

  • ヒポクラテスシリーズ第2弾。「コレクター」なる投稿者による殺人をほのめかす書き込みに翻弄される法医学教室と埼玉県警。殺人鬼の登場かと思いきや…そうではなかった(ワクワクしてただけに残念)。

    殺された彼女たちの汚名が返上されたわけでもない。モヤッと感が拭えないまま終わってしまった。

  • 法医学サイドのシリーズ二作目。一作目より古手川刑事の関わりが大きく、真琴もぐんと成長しています。連作短編の形にはなっていますがずっとバックに「コレクター」の存在があり繋がっています。最終話はとても切ないものでしたが、何度も出てきたあの話がここにつながってくるのか!と納得させられてしまいました。今回もとても読みごたえがありました。解剖の関わってくる話はよく読みますが、実際にかかるお金や実習のために献体されたご遺体のその後のことなど考えたこともなかったのでその点も勉強になりました。これも難しい問題ですね。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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