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- / ISBN・EAN: 9784396763848
感想・レビュー・書評
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昔読んだ時はピンとこなかったんだけど、今読むとストーリーの構成がとても好き。アパートの住人達がある人物の死体がないまま葬儀を執り行って、その死の要因も住人達それぞれの視点でぐるぐると変わる、っていうとミステリーに思えてくるけど、ただひたすら不思議な雰囲気の漫画。繊細なタッチで描かれた独特のイラストも昔と変わらず好きなまま。今見るとコマとか文字の配置や構図が広告のデザインみたい。これがまた不思議な印象の漫画になってて、眺めてるだけでも面白い。
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やっと、「Kの葬列」を一挙に読める本が出ましたね。
上下巻もいいけれど、やっぱり一冊にまとまってた方がいいと思うんだ。 -
コミックス全部持っているのに選集が刊行されたとき勢いで1冊目は買ってしまった・・・。1巻は「Kの葬列」シリーズが1冊に。カラーもすべて再現。
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とても繊細な絵柄と、独特の調子で進む物語、どこか奇妙な魅力を持つ登場人物たち。
童話を見ているような、詩集を読んでいるような、とても少女漫画とは思えない耽美的な雰囲気。
ストーリーは、読み始めはミステリもの?オカルトもの?と世界観に気押されてしまいまったく先が読めませんでしたが、なるほど。よく作られています。二回読んでみてすべてが綺麗につながりすっきりしました。
いくつかの謎は残ったままですがそこは逆に作品全体のミステリアスさに磨きをかけてていいです。
それにしても本当に、人物の造形や挿絵のモチーフなど美しい絵柄に惚れ惚れしてしまう…。
女の子のボリューム感溢れる巻き髪の小さな束ひとつひとつや、瞼から伸びるまつ毛の根元から毛先にかけて細みを帯びる一本一本の描写、、鰐淵さんの毛髪すら、ご老体らしいフワフワぱさぱさの繊細な質感(p.139)が感じ取れて、愛しい。笑 -
絵が美しく、ストーリー性の無さが却って魅力を感じさせる。
言葉が尖鋭で、脳裏に鮮やかに焼き付いた。
コミックと云うよりは、印象派作品・芸術だと感じる。
悲劇でも無く喜劇でも無く、空気を写真で捉えた様な作品で、
無意味に意味を無限に連ねるかの如く、幻惑的なものを多く感じる。
ダークであって、内容が特にえげつない訳で無く
ミステリーであって、事件性も無く、謎めく譚でも無い。
美的観念や蠱惑的な対象が極めて歪曲・倒錯している様で、
ソレをあからさまに感じさせない所が好ましい。 -
この人の本はどれも値段が高くて、学生時代の私には、借りて読むのが精いっぱいだった。選集になってまず嬉しく、装丁の美しさにまた喜んだ本。もちろんマンガは美しく、文章も美しい。きっと彼女からビアズリーを好きになった。
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Kの葬列がメイン
話としておもしろいかと言われると?だけど、楠本まきの世界にはなぜか惹かれてしまう -
Kの葬列
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オリジナルを読んでいたが手に入ったので選集で再読。
この人の持つ美意識はやはり好きだなー。