- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408536163
作品紹介・あらすじ
目黒花歩里、39歳独身。彼氏ナシ。40歳へのカウントダウンの一年間で彼女が選んだこと、選べなかったこと。人生の"選択"に惑うアラフォーのゆれる女ゴコロをリアルに、ちょっぴり辛口に描く。
感想・レビュー・書評
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アラフォー独身彼氏なしの花歩里。
仕事はそこそこ上手くいっているものの、限られた友達としか付き合いがなく、このまま閉じていくと燻っている。
40代は不惑の年。でも、花保里は惑っていますね。
誰かのために生きる、自分の時間を他人のために使う、そういう年代なのだと気づくシーンに、私もそうやってきていたなと思いました。母になっているので当然ですが、結婚していない女性は、花保里同様自分の時間を自分で使っていいのだと思います。
花保里は、もっと自信を持てばいいのに。
読みやすく面白く読みましたが、登場人物に好感の持てる人が少なかったのが残念。
最後の選択で花保里が自分の道を選択し、前に進みましたが、うーん、やっと、という感じ。
そして、三船さん。
この流れの中での最後、あまりいい気持ちはしなかったかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「恋愛映画は選ばない」…?一体どんな話なのかと図書館で本をパラパラ見ていたら、雑誌連載時のタイトルが「不惑ゆらゆら」だったと知り、今まさに「不惑」で「ゆらゆら」しまくっている私。早速借りてみた。
自然食品を扱う大手個人宅配会社に勤める39歳、独身の花歩里。震災の影響で自宅勤務となり、都心のオフィスに出社するのは二週間に一度だけ。彼氏もなく(未練を感じてる男性はいるが)遊び友達は同じアラフォーの元同僚だけで、どうしたって閉じた環境のもと内へ内へこもりがちな心境が、よくわかるなと思ってしまった。変に自意識過剰なところとか。吉野さんの作品はするするとテンポよく読みやすい反面、ありがちな展開に物足りなさを感じるのだが、同世代だからこその心理描写には色々共感できました。
「どっちを選んでも、未来が閉じていく気がするんだよね。どっちを選んでも後悔する気がする。十代二十代の頃は、何か選び取るたびに、自分の未来がどんどん広がっていく気がしたのにね。今は、選べば選ぶほど、ただひとつの終末に近づいて行く気がしてしまう、っていうか」
そう、そう、そうなのだ。年を重ねるほどに選べなくなっていく。自信がなくなっていく。色々と億劫さが増していく一方で、時々これでいいのかと変な焦りを感じてしまう。前半、自宅勤務に鬱々としていた花歩里が無理してコミュニティのオフ会に参加してみたように。
迷走を続ける花歩里だけど、彼女を取り巻く人間関係に変化が見えてくる後半では、「取捨選択」についてまた色々考えさせられた。当然のことだけど、人の本質なんて踏み込んでみなければ見えてこない。そこをちゃんと見極めることさえ、年を重ねてもうまくできないわけだが(汗)じたばたしながら花歩里がどういう選択をしていくのか、自分ならどうするかとドキドキしながらページを繰りました。
読み終えてみると、初めはピンとこなかったタイトルの意味がなんとなくわかってくる。
私も、「恋愛映画は選ばない」です。 -
独身アラフォーが主人公で、いろいろ悩んでいるので、読んでて辛くなる。
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あんまり吉野先生ぽくない気がした・・・なんでだろ・・・
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アラフォー 独身女性
サラリーウーマンの 日々の心情
なんか 同感というには厚かましいけど
定年前のサラリーマン窓際族
もっと つまらないものかなぁ
の僕には 共感したいような 面白く
なるほどと思いつつ 読んでる1冊 -
目黒花歩里、39歳独身、おひとりさま生活も板についた今日この頃。
職場の勤務体制が変わり在宅勤務が基本になった。意識して外に出ないと何日も他人と会話しないことになる…
仕事、同僚、友人、恋愛。誰を選び何を選ぶか、滑稽かつ懸命に生きる彼女の毎日。
結構面倒くさい主人公です。理屈っぽくてひねくれた女だと思ったけど 一人暮らしを長年続けてきた寂しさ心細さ、甘える相手のいないよるべなさが伝わってきて切なくもなった。
途中からは好感度もぐっと上がり、結構面白かったしラストは感動的ですらあったのだけど、作者も主人公も女性なのに、女が嫌いなのかなぁと思う部分があった。
価値観が合わない、 苦手なタイプの女、友達の嫌な部分、そんな描写が生々しくリアル。つまり上手いって事かな。 -
痛いような、悲しいような
それでいて前を向いて歩いていこうとする39才の独身女性。恋に対する姿勢が最もやるせなかったなぁ。友人やお仕事のスタンスがぶれていきそうになりながらも踏みとどまる葛藤は結構うなずけるものがあって、面白かった。
さらっと書かれているけれど
あたしの
かなり内面をえぐってくる内容で
じわじわと胸にきいてくる。
特に最終章かな。 -
あれ、結構おもしろかった。いつもみたいにサラッと軽い話かなぁと思ってたけど、主人公結構いろいろ考えてたし、周りのキャラもそれなりにいろいろあったりして、なかなかリアルっぽかったなぁ。
ゆるーく頑張ってる感じ、ゆるーく年齢を感じてる感じ、結構好きかも。 -
高齢喪女とはこういうものか……。
39歳、独身、ひとり暮らし。真面目でとくに不細工でもなく、すごく性格が悪いわけでもなく、そこそこ仕事もできるっぽいが、彼氏がいた形跡なし。
なんかもう、エピソードのひとつひとつが痛い。
大衆食堂で咳している女性を睨み、帰らないからといって怒り、意地でもこっちが帰るもんかと一人相撲したり、
土日につきあってくれない友達について、自分の優先順位は低いのかと試してみたり。
数年前にちょっとアプローチされたことがあるだけの男性について、ああだったらこうだったらとひとりで想像して悩んでみたり。
若い子の女子会に呼ばれないとショックを受けたり。
僻みっぽく、思い込みが激しく、そのくせ行動しない。
彼氏も友達もいないのは、「恋愛映画を選ばない」からだよねーと自己分析して、恋愛映画を選ぶ人をバカにしてみたりして。
悪人ではないが、つまらない。楽しくない。楽しもうとしていない。こりゃモテないだろう。ちょっとくらいズルくても不真面目でも、明るくて楽しい人をほうを恋人や友達にしたいだろう。
女性の魅力ってなんなんだろう、と、反面教師的に考えてしまう。
一回くらい、深く考えず男性とまともにつきあってみればいいのに。
なんか、負のスパイラルにはまってしまっているのかなあ。
最後の彼女の決断から、どうなるか。考えてしまいます。これから魅力的な女性になるかな?
リアルです。狙って書いたならすごいです。 -
14/6/4 読了。
39歳独身、小さなマンションで自宅勤務。
二週に一度の職場会議以外人と会話することもない。
ああ、なんか中学生のような思考回路なんだけど、30超えた自分もきっとそうで。
リアルだなぁ、マイナス思考で自分の意見を言わない友人にとっても似ているなぁ、と。
仕事のトラブルで音信不通になってしまった片想いの相手は、結婚し子どもを設けていた。
子どもの名前...
「ワクワクしない40歳だからフワク。」 -
初めて吉野さんの作品を読みました。
面白かったです。
花歩里さんには、頑張ってほしいです。 -
通販サイトの編集部で働いているアラフォーの目黒花歩里、独身、彼氏なし。
マナー違反の女に苛立ち、自分は孤独であると思いながら何かを新たに選び取ることができない、どうにもならない「独身アラフォー」の日々を描いた物語だ。
こういう自己発見的な物語は20代とか30代が主人公なことが多いから、不惑、という本来なら惑わないといわれる世代の女性が主役というのが珍しい。そして生々しく、なんとなく、わかる、ような気がする。 -
久しぶりの吉野万里子作品。「海岸通り…」以来かな。
小説としては可も無く不可も無し。
でも花歩里の心情はわかり過ぎるほどわかるわ~
今の状況は過去の選択があってこそ。
大事なことは自分の人生は自分で選べるって気づくこと。
わかっちゃいたけどあらためてこの本に教えられた気がする。 -
選ばれなかった理由が分かる気がする。
ヒトゴトじゃねー!