真田三代風雲録(下) (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408552118

作品紹介・あらすじ

天下分け目の関ケ原合戦を前に、真田昌幸と次男幸村は長男信幸と訣別、東西両軍に分かれることに。昌幸らの奮闘もむなしく西軍は敗れ、昌幸と幸村は高野山へ流される。その後、雌伏の時を経た幸村のもとに、豊臣秀頼から出陣の申し入れが。徳川家康に「日本一の兵」と称された幸村が大坂の陣で放った乾坤一擲の大勝負とは…真田三代小説の決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 上に全ての感想を書いてしまいました。

  • 物語としては、史実に忠実であろうとしたためだと思うが派手さや、面白味には少々欠けた。しかし、その分リアルで、当時の武将のものの考え方や、合戦の様子はさもありなんと感じた。

    そもそも日本人は滅びの美学に弱く、どうしても昌幸、幸村贔屓に成ってしまうが、真田家を存続させた信之の物語も読んでみたい。

  • 上下巻の感想

    奥が深い。大河ドラマを見ているようでとても面白かった。

  • 上下巻あわせて。
    元々真田贔屓の私でしたが、いっそう好きになりました。
    幸隆、昌幸、そして信幸(信之)と幸村。。。それぞれの生き様に惹かれるものがあります。
    解説や他の方も書いておられますが、もう少し信幸の話も読んでみたかったです。

  • 20150316読了。
    真田といえば、真田幸村とか、真田十勇士しか知らなかった。しかし読んでみると、なんと面白いことか!様々なヒーローが乱立する戦国時代、武田信玄、豊臣、家康など家を存続させるために主君を変えて行く。父の教えを子が、そしてその子が父になりさらに子へと受け継がれて行く。
    家、土地、地位にこだわるその思いと泥臭さ。時代は違えど現代にも通じるところが多々あった。

  • 上田城の攻防から、大阪夏の陣まで。

    小国ゆえの悲哀。家康や秀吉の天下取りの駆け引きに使われたりする中、決して屈することなく名を残そうとする姿って、したたかに生きる今の時代の大切な戦略のような気がしました。

    死と隣り合わせの時代だからこそ、父と子の関係であったり夫と妻の関係が美しいと思えてしまう。仕事に対しても、この10分の1でも覚悟があればとも思ってしまったり。

    昌幸や雪村の活躍ばかり目立ちますが、最後に真田の家を守り抜いた信之の活躍も評価してもらいたい。

  • 判り易く、リアルであると同時に鮮やかな合戦場面に加えて、激動する情勢下で真田家の発展や生き残りを賭して行動する真田幸隆や真田昌幸の時代、殊に情勢が複雑化している時期に相当する真田昌幸が次々に強いられた決断などの描写は興味深い。
    非常に読み応えが在る、“戦国時代”を扱った小説としては、永く読み継がれて行くことになりそうな名作だと思う。唯一の不満は、幸村の兄の真田信之の動きがやや掘り下げられていない感じが終盤はしてしまうこと位だ…しかしこれは止むを得ない!!どうしても、後に「日本一の兵」(ひのもといちのつわもの)とまで言われ、事実やフィクションが入り交じって色々と伝えられる“真田幸村”が活躍するのだから…或いは、兄の信之を主人公にした別作品が構想されているのかもしれないという具合にも、終盤を読みながら感じた…

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著者プロフィール

中村彰彦

1949年、栃木県栃木市生まれ。東北大学文学部卒業後、文藝春秋に勤務。87年に『明治新選組』で第10回エンタテインメント小説大賞を受賞。91年より執筆活動に専念し、93年に『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、94年に『二つの山河』で第111回直木賞、2005年に『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を受賞。また2015年には第4回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞。小説に『鬼官兵衛烈風録』『名君の碑』『戦国はるかなれど』『疾風に折れぬ花あり』、評伝・歴史エッセイに『保科正之』『なぜ会津は希代の雄藩になったか』など多数。

「2020年 『その日なぜ信長は本能寺に泊まっていたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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