- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408552613
感想・レビュー・書評
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潜れば潜るほど、仁藤という人物がわからなくなり混乱する。
読後のモヤモヤこそが仁藤の不気味さを最後に際立たせていて、彼の人間性に深みが出ていると感じる。
人間(他者)の全てを知ろうなんて無理なのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある時期、娘の出産育児の手伝いで
横浜にいた時、
駅そばだったので、すぐ横浜の本屋「かなり大きい」名前度忘れ?あっ。有隣堂だ!
貫井徳郎を仇の如く読み続けた、ほとんど全部
だから読んだのだけど何一つ残ってない。
面白い、いいから貫井徳郎を「30冊?くらい」
保育園に行った後や家事の合間に読み続けた。
こんなに印象が残らないものかしら?
これは作品が悪いのではなく、その頃はインプットだけだったので
やはりアウトプットがないと残らない
そういう意味でレビューを書く練習してる。
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物事は捉える角度によっては如何様にも変容しうる。まして、それが人であるなら尚更である。
ある殺人事件の容疑者が「本の置き場がなくなったから」という不可解な動機で犯行に及んでいたとしたら。本書のスタートはそこである。一般的に考えて「ああでもない、こうでもない」と様々な憶測が飛び交い、犯人の人間性(なぜ犯行に及ぶまでになったのか等)を探り当てようとするのが私たちの行動である。それが常識の範囲で収まるように解釈するのが一般的である。しかし、私たちの見ているものはその断片に過ぎず、私たちは実際には何もわかっていないのではないか。
他人を知ることって、どういう意味があるのか?本書ではそのようなことを考えさせられる。最後に犯人が突き止められる一般的なミステリーとは一線を画した作品。 -
誰が見ても良い人の主人公。
過去の事件もどこまでが真実なのか???
本の置場所が欲しかった...
これが揺るがない本音なんだなって思ったらゾクッとした。
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なかなかに考えさせられる小説。人間は自分の思っているとおりに理解を進めようとする。
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仁藤俊美が妻と子供を殺害。動機は、本が増えて手狭になったから。小説家が彼の本を書こうと事件を追う。彼の周りには不審な死が多いが誰も彼を悪く言う人がいない。優しい人。そんな人が本当に殺害したのか?結局、真実は本のスペースが欲しかっただけかもしれない。そんな事でと納得できない動機だが、人の気持ちは誰にも理解できないのだから、そんな結末になるだろう。 ちなみに私は、実話と思って検索しちゃいました。
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いや〜面白かった!一気に読みました。理解出来ない犯罪者…所謂「ザ・サイコパス」的な犯罪者の小説は沢山あるけど、これは思ってたのとは全然違っていた。普通サイコパス的な犯罪者が出てくると恐怖を感じたり憤ったりするけどこの犯人はホントに掴み所がなさ過ぎて怒りや恐怖まで到達しない。何か掴めそうで掴めない。ヌルッとすり抜けてく感じ。最後まで読んだらスッと腑に落ちるんだろうと思ったけど、とんでもない!結局最後まで自分がこの犯人にどう感じてるのかもよく分からず、気づいたら読了。でも面白かった!!
(2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。) -
展開がいい