桜の下で待っている (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 851
感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408554020

感想・レビュー・書評

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  • 東北への移動に関わる男女の短編集。
    何と言っても、カタチのないものを表す文章が素敵。知らない匂いが伝わってきます。
    瑞々しい景色をいつまでも覚えていられますように。


  • 最後のタイトルにもなっている
    桜の下で待っているというお話が好きでした。

  • 面倒だけれど愛おしい「ふるさと」をめぐる、人々の、
    物語。

  • ラストの表題作が好き

  • sg

  • 「ふるさと」をテーマに5つの話がある。ふるさとの言葉の裏には私が思うにその物理的な「場所、景色」とそこに関わってくる「家族」の存在があると思う。私にとってふるさとは東北であるとすり込まれてきたが、どうにもその繋がりを感じることができない。きっと大人になって思い浮かべる故郷とは間違いなくここ神奈川の実家である。そして家族という存在が私は幼少の頃からかなり苦手だ。1番近くて1番気を使う相手。切っても切り離せないからなんとも面倒である。そんな私は4つ目の話を読んでいる間、この作者と私は合わないのかもしれないと考えていた。しかし最後の「桜の下で待っている」を読んで、先に読んだすべてのお話の当たり前ではないその「ふるさと」の存在とか、考え方とか私の思いとかすべてが巡ってああ読んでよかったなあって思いになった。読んでよかったなあ

  • 著者の名前とタイトルに色鮮やかな印象を受け、さらに柔らかな色合いの装丁の絵に心惹かれました。
    東北新幹線に乗り、桜の季節と共に北へ向かう人々の「ふるさと」をテーマにした連作短編集です。
    読んだのが8月ということもあり、お盆に帰省したときのことを思い出しました。口数が増え活動的になる普段は寡黙な父。兄姉に甘えるいつもは仕切屋の母。そして変わっていくあれこれに戸惑いつつも、両親がそうだったように家を手伝い、親を頼っている自分。既に持っていることに気づいたり、新たに作ろうとしたりはそれぞれですが、人でも土地でも、その人の思い出や血のつながりや基盤が帰属するところがふるさとになるんですね。
    何の変哲も無い物や、各章のタイトルの花の描写から舞台が浮かんでくるような文章です。物語の世界の中にすんなり入っていけました。

  • 「ふるさと」をテーマにした短編集。最近読書傾向が刑事ものとか事件ものだったりするので、こういうほっこりした小説もたまにはいいなと思った。
    私としては最初の「モッコウバラのワンピース」が印象的だった。

  • 花が咲き始める春先の東北を旅行したくなった。
    宮沢賢治童話村は興味深い。
    私のふるさとは何処だろうと考えた。帰ってきたと思える土地はあるけど、その中心に人はいないな。

  • 20190505

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。2010年「花に眩む」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。16年『やがて海へと届く』で野間文芸新人賞候補、17年『くちなし』で直木賞候補、19年『森があふれる』で織田作之助賞候補に。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』『骨を彩る』『川のほとりで羽化するぼくら』『新しい星』『かんむり』など。

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